努力しても成果が出ない「報われない努力」を続ける3つの理由
努力しても成果が出ない「報われない努力」を続ける3つの理由
努力しても成果がでない3つの理由
「毎日練習しているが、結果が出ないスポーツ選手」
「誰よりも熱心に長時間、仕事をしているのに認められない社員」
そんな人々は、
「いつか努力は報われる」
と信じて頑張り続けまる。また、一方で、
「自分には才能がない」
とスポーツや仕事そのものを放棄してしまうといったことも起きることがあります。
「努力は必ず報われる」という言葉は、私たちが幼い頃から繰り返し聞いてきた価値観、です。しかし、現実には、努力しても成果が出ない人と、同じ時間、同じ量の努力をして着実に成果を積み上げていく人がいます。この差は、「才能」の差だけなのでしょうか。
努力が結果に繋がらないのは、「努力の仕方」が間違っています。結果に繋がらない原因には、以下のようなものがあります。
1)努力をプロセス偏重で捉えている
2)努力の「方向性」が間違っている
3)作業者マインドで努力している
努力は尊いものですが、誤った努力は、どれだけ積み重ねても成果にはつながりません。むしろ、間違った努力を続けるほど、修正が難しくなり、本人の自信を奪うことすらあります。
この記事では、努力の本質を再考し、成果につながる努力へと転換するための視点を考えます。
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努力をプロセス偏重で捉えている
努力の方法が間違っているのに気付いていない
努力が報われない典型的な理由の一つは、努力の方法そのものが間違っていることです。多くの人は、努力を「量」で測ろうとします。例えば、「毎日何時間取り組んだか」「どれだけの作業をこなしたか」「どれだけの回数を反復したか」といったことです。
しかし、努力の本質は「量」ではなく、目標に向かっているかどうかです。
努力の方法が間違っている場合、努力の量を増やすほど、むしろ間違いが深く刻み込まれます。これは「努力の強化学習」とも呼べる現象で、誤った行動を繰り返すことで、誤ったパターンが脳や身体に固定化されてしまうのです。
アマチュアゴルファーが、一人で毎日のように練習しても、「下手を固める」ことになり、さっぱり上達しないといったことです。
この問題が起こる背景には、以下のような心理的・構造的要因があります。
1)努力しているという安心感
2)量をこなすことで「やった気」になれる
3)正しい方法を探すより、今の方法を続ける方が楽
4)自分の努力を否定したくないという心理
といったことです。努力の量が増えるほど、方法の誤りに気付きにくくなるという現象がおきてしまいがちです。
過去の方法に愛着が生まれ、手段に固執する問題
人は、自分が時間をかけて取り組んだ方法に対して、強い愛着を持ちます。心理学ではこれをサンクコスト効果と呼びます。「これまでこの方法でやってきたから」「自分はこのやり方で成長してきた」「今さら変えるのは負けた気がする」といった感情が、方法の見直しを妨げます。
本来、努力の目的は成果を出すことですが、手段に愛着が生まれると、目的よりも手段を守ることが優先されてしまいます。すると、以下のような現象が起こります。
1)努力の方向性を修正できない
2)新しい方法を受け入れられない
3)他者の助言を拒否する
3)過去の自分を否定したくないために、誤った方法を続ける
といった手段への愛着は、努力の質を下げ、成果を遠ざける大きな要因となります。
努力が「見栄」や「自己演出」に変質する危険性
努力は本来、成果を生むための手段です。しかし、努力が目的化し、「努力している自分を見せたい」という心理が働くと、努力は見栄に変わります。
「毎日◯時間取り組んでいる」
「休日も休まず努力している」
「寝る間も惜しんで頑張っている」
といった言葉は、一見するとストイックで立派に見えます。しかし、これらはしばしば努力している自分を演出するための言葉となってしまっています。
努力を語ることが目的化すると、以下のような問題が生じます。
1)成果が出なくても「努力しているから良い」と自己正当化する
2)努力の量を増やすことで自分を守ろうとする
3)努力の質を見直すことができなくなる
3)他者からの評価を「努力量」で得ようとする
努力が自己演出に変わると、成果は遠ざかります。
就職面接での経験ですが、学生が「自分は、粘り強い」といったことを自己PRするのに、部活やバイトで努力したことを述べることがありました。よく聞いていると、PRしている「努力」が「見栄」や「自己演出」になっているのですが、就活生はそれに気づかず自分の世界で話を続けてしまうといったことがよくありました。
努力の本質は、「方向性」と「思考」
努力の方向性とは、
「その努力が目的に向かって正しく進んでいるか」
ということです。
方向性が間違っている努力は、どれだけ量を増やしても成果にはつながりません。むしろ、間違った方向に進むほど、修正が難しくなります。
方向性を誤る原因には、以下のようなものがあります。
1)目的が曖昧なまま努力している
2)手段が目的化している
3)他者の評価を気にしすぎている
4)自己流に固執している
5)過去の成功体験に縛られている
努力の方向性を定期的に見直すことは、成果を出すために不可欠です。
努力の質は「思考」の深さで決まる
努力の質を決めるのは、思考の深さです。思考が浅い努力は、作業の反復に終わります。
思考が深い努力は、改善と成長を生みます。
思考の深さは、以下のような問いによって測ることができます。
「なぜこの方法を選んでいるのか?」
「この努力は何につながるのか?」
「目的に対して最適な手段か?」
「他にもっと良い方法はないか?」
「どの部分を改善すべきか?」
これらの問いを持たずに努力すると、努力は単なる作業になります。
努力の「見える部分」と「見えない部分」
努力には、他者から見える部分と見えない部分があります。
1)見える努力:時間、量、行動
2)見えない努力:思考、分析、改善、仮説、検証
成果を生むのは、圧倒的に「見えない努力」です。しかし、多くの人は「見える努力」に偏りがちです。なぜなら、見える努力は評価されやすく、安心感があるからです。見える努力ばかりを重視すると、努力は作業化し、成果から遠ざかります。
作業者マインドと思考マインド
努力が報われるかどうかは、単に努力量や才能の問題ではなく、その根底に「どのようなマインドセットで物事に取り組んでいるか」ということがあります。
マインドには、「作業者マインド」と「思考マインド」とがあります。
作業者マインドとは:
作業者マインドとは、「与えられた作業を正しくこなすこと」に意識が向いている状態です。例えば、
1)指示されたことをそのまま行う
2)目的より手順を重視する
3)作業量=努力だと考える
4)自分の意見を持たない
5)改善よりも「正しくこなす」ことを優先する
といったことです。作業者マインドは、初期段階では役に立ちますが、長期的には成長を妨げます。
思考マインドとは:
思考マインドとは、「目的を理解し、自分の頭で考え、価値を生み出す」状態です。
例えば、
1)目的から逆算して行動する
2)手段に固執しない
3)自分の意見を持つ
4)改善を続ける
5)作業ではなく成果に責任を持つ
思考マインドの人は、同じ時間働いても、成果の質が圧倒的に高くなります。
作業者マインドから思考マインドへ転換するには:
1)インプット・アウトプットに自分の意見を添える
作業者マインドの人は、本を読んでも「知識を得た」で終わります。作業をしても「終わった」で終わります。しかし、思考マインドの人は、
「自分はどう考えるか」を必ず添えます。これにより、知識が思考に変わり、思考が価値に変わります。
2)あらゆる情報に「それが何?」「それでどうなる?」を付ける
この2つの問いは、思考マインドになるトレーニングです。
1)「それが何?」=目的の確認
2)「それでどうなる?」=結果の予測
この問いを習慣化するだけで、作業者から思考者へと大きく変わります。
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まとめ
努力が結果に繋がらないのは、「努力の仕方」が間違っています。それは、
1)プロセス偏重で努力を捉えている
2)努力の「方向性」が間違っている
3)作業者マインドで努力している
といったことです。
努力は尊いものですが、誤った努力は、どれだけ積み重ねても成果にはつながりません。むしろ、間違った努力を続けるほど、修正が難しくなり、本人の自信を奪うことすらあります。自分の努力の仕方を見直すことが大切です。
参考記事:必ず「努力は報われる」のではなく、「正しい努力だけが報われる」
「諦めない」(あきらめない)とは、達成手段を変えても最終目標を変えず努力すること

