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仕事では、5W1Hより効果的な「2W1H会話」がお勧めな理由

 
指示する上司のイラスト
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

仕事では、5W1Hより効果的な「2W1H会話」がお勧めな理由

 

仕事では、5W1Hより効果的な「2W1H会話」がお勧めな理由

仕事は、上司と部下、同僚、社外の人とのコミュニケーションで成立しています。コミュニケーションの手段は、従来からある会話、電話、文書に加え、電子メールやチャットといったように多様化しています。
いずれの手段を使うにしろ、仕事におけるコミュニケーションの目的は、相手に行動を起させることです。部下に指示を伝えるのは、行動をさせるためです。上司に報告をするのは、それによって判断を仰ぎ、上司になにがしかの行動を期待しています。お客様と会話をするのは、買ってもらう行動をしていただくためです。
相手に何かを伝えるとき、5W1Hを網羅することが大切であるとよく言われます。学校で、典型的な5W1Hが入った文章として新聞記事が例として挙げられ、その有用性を教えられた方も多いのでないでしょうか。上司や外部への報告書などでは、この原則に従ったものは、分かり易く価値があります。しかし、日常の会話では、5W1Hを意識することは、あまりありません。というより、事情の分かった者同士が指示したり、指示されたりする場面で、5W1Hベースで話をされたら、非効率でたまりません。そんな報告を部下がしゃべり出したら
「まず結論を言え!」
と上司は怒鳴りつけるのではないでしょうか。
仕事の前線で、上司に伝える、部下に指示するとき、重要なのは、
「何のために、どうやって、何をする」
ということです。「何のため」(Why)、「どうやって」(How)、「何をする」(Whatといる2W1Hの要素が含まれていることが、コミュニケーションを効率的で有用なものにします。
部下に対して、ただ
「これをやれ!」
と指示しても、相手はどうやってやるか分かりません。Howである
「どうやって」
が必要です。さらにパフォーマンスをあげてもらうには、
「なぜするのか」
というWhyが入ることで、部下は指示の意味を理解し、モチベーションを上げます。また、指示の意図が分かれば、より有効性の高い行動をすることもできます。
仕事上の会話を2W1Hで進めるメリットは、3つあります。
1)伝えることが明確になる。
2)仕事の重要度が見えてくる。
3)When(「いつ」)を相手に言わせることで実現度が高まる。
2W1Hは、簡単にいうと「何のために、どうやって、何をする」ということです。これが、口癖になるとコミュニケーションが円滑になるだけでなく、思考が変わることもあります。例えば、常に「何のために」ということが、頭にあることで、イノベーションを起すといったことが期待できます。

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WHで伝えるとは、ポイントを明確にすること

新聞記事は、前知識のない方に情報を伝えるということが前提で、構成されています。内容にモレがないように、5W1Hが使われます。5W1Hとは、
① いつ(When
② どこで(Where
③ 誰が(Who
④ 何を(What
⑤ なぜ(Why
⑥ どのように(How
ということです。①から③までの3つのW、「いつ、どこで、誰が」ということは、普段の会話では、互いに知っていることです。
勿論、事故やクレームの報告などでは、必要になることではありますが、それは物事が起きた最初だけです。部下にすぐ動いてもらう、上司の判断をすぐに欲しいといった時は、情報過多ということになります。相手に行動を起してもらうには、シンプルにポイントを伝えることが重要です。「まず結論から」と言うパターンがこれに当たります。
ただし、「何をします」「何をしろ」といったWhatだけでは、相手に号令をかけているだけです。「なぜ」「どのように」といった、WhyやHowが入っていないと、相手を納得させ、より有効な行動を起させることができません。
2W1Hは、
「何のために、どうやって、何をする」
ということに集約されます。これに従った指示や会話は、仕事の効率を上げることに繋がります。

WHで仕事の重要度が見えてくる

2Wである「何のため」(why)「何をする」(Whatと、1Hである「どうやって」(Howは、仕事の会話で常に念頭にいれておくべき要素です。
なぜなら、仕事上の会話は、相手を行動させるためのものだからです。部下を動かす、上司を説得して動いてもらう、お客に買ってもらうための会話は、2W1Hの要素である、
「何のために、どうやって、何をする」
が、相手を納得させ、行動を促すことに繋がるからです。
また、普段ものごとを考えるうえでも、2W1Hである「何のために、どうやって、何をする」を口癖になるほどになると、思考法まで変わります。
例えば、仕事に追われていると、何のため(Why)が抜けてしまいがちになります。ところが、2W1Hの手法で自分に問いかけてみます。
「そもそもこの資料は、何のため」
「この会議は、何のため」
といった思考です。すると、
「今は必要ないので、やめよう」
といったことが起き、効率的な仕事の仕方が見えてくるものです。イノベーションの多くも、日々の仕事や生活の中で、「何をする」「何のため」「どうやって」を考えることで生まれています。

 

When(「いつ」)を相手に言わせることで実現度が高まる

上司が部下に仕事を指示するようなとき、2W1Hで伝えたとします。このとき、When(いつまで)をあえて言わないことで、指示したことに対する相手の取り組み姿勢が分かります。例えば、
「○○会議でプロジェクトの提案をしたいので、プロジェクトのイメージのわかる資料を作って欲しい。必要なデータは、△△ファイルにあるので、それが使えるはず。」
と2W1Hで指示したとします。この指示には、期限(Whenがありません。もし、部下が、
「資料完成は、〇月〇日でいいでしょうか」
と確認の質問をしてくれば、部下はやる気十分です。更に、
「資料完成は、〇月〇日。途中経過の確認をその前にお願いします」
とくれば、かなり優秀な部下でしょう。
一方、指示されたことに対して、期限の確認をしない部下がいたとしたら、「やる気」を疑った方がいいかもしれません。あるいは、仕事の難易度や全体像が見えていないのかもしれません。自分で、期限(When)を宣言するということは、完成までのスケジュールを頭に描いているということです。しかも、自分でスケジュールを口にすることで、そのスケジュールを守る意識が強くなります。
あえて、Whenを相手に言わせることで、相手の「やる気」を知ることができます。言った本人にとっては、自分で行った期限であり、これを守る確率が高まります。

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まとめ

仕事上の会話を2W1Hで進めるメリットは、3つあります。
1)伝えることが明確になる。
2)仕事の重要度が見えてくる。
3)Whenを相手に言わせることで実現度が高まる。
2W1Hは、簡単にいうと「何のために、どうやって、何をする」ということです。これが、口癖になると思考が変わり、仕事の生産性も上がります。

参考記事:仕事の指示トラブルは、「号令」「命令」「訓令」を理解することで解消

「コミュニケーション能力」を向上させるには、受け答えパターンを身に着けること

 

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