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リーダーが、若い部下とのコミュニケーションで気を付けたい3つのポイント

 
若手部下と会話するリーダーのイラスト
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

リーダーが、若い部下とのコミュニケーションで気を付けたい3つのポイント

 

若い部下とのコミュニケーションで気を付けたい3つのポイント

「何でも聞いて」
「なぜ、それを言ってくれなかったの?」
これらは、新入社員など若い部下や後輩社員に対して、リーダーや先輩がつい口にする言葉です。親切心で発言したとしても、部下たちは「何でも」と言われると「何も」言えなくなるものです。「なぜ、・・・してくれなかったの?」と言われると、部下は強く責められていると感じ萎縮してしまいます。リーダーや先輩社員が、部下とコミュニケーションをとるとき、相手の気持ちになることが大切です。相手の気持ちを考えた会話をすることで、コミュニケーションがスムーズになります。
部下や後輩の気持ちを考えた会話をする上で、気を付けるべき3つのポイントがあります。
1)漠然とした言い方をしない
2)感情を出す前に事実を話す
3)相手の言いたいことを聞く
最近の若い社員は、心が優しく傷つき易い人が多いようです。今まで許されていたような言葉使いも、相手の受け取り方によっては、パワハラになります。
なお、2019年5月、改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)が成立しています。この法律は、大企業で2020年6月、中小企業では2022年4月から施行されました。
パワハラ防止法により、企業(事業主)は職場におけるパワハラ防止のための雇用管理上必要な措置を講じることが義務となり、適切な措置を講じていない場合には是正指導の対象となります。


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漠然とした言い方をしない

冒頭に挙げた
「何でも聞いて」
といった漠然とした言い方では、部下は「どんな時」「何を聞いていいか」がわからず口を閉ざしてしまいます。
「マニュアルを読んで分からない時、やってみてうまく行かない時は聞いてください」
そんな具体的な言い方をすることです。「何でも聞いて」では、部下は放ったらかされたようで、疎外感を抱きます。特に新人では、何から何までわからないことずくめです。「何でも聞いて」では、混乱します。具体的に
「○○でわからないことがあれば・・・」
と言うことです。
他にも、漠然とした言い方をしてしまうことがあり注意を要します。部下を褒めるのに
「よかったね」
ではなく、
「○○の資料、イラスト入りでわかり易く、よかったよ」
と具体的な事柄を入れて褒めると効果があります。
指示をするときも
「ちゃんとやっておけ」
なんて言わず、
「いつまでに、○○をどうしておいてください」
と具体的に話すことです。

感情を出す前に事実を話す

「何やってんだ!まだ、この資料できていないのか」
こんな、まず感情が前に出て、後から事実を言うリーダーや先輩社員がいます。これは要注意です。部下を萎縮させますし、パワハラと受け止められかねません。まず、事実を述べて、その後に必要なら感情を述べることです。
「この資料作成遅れているようだね。何か、あったのかね」
こんな言い方なら、だいぶマイルドな感じになります。私自身、若い頃は、「何やってんだ」といった言い方をしていました。しかし、よく事情を訊くと、不運が重なっているか、些細なことにこだわって仕事が遅れていることが大半でした。感情を先に出し、いきなり解決策を押し付けるような言葉は、相手を萎縮させるだけでなく、部下の成長も止めてしまいます。
遅刻してきた部下に対して
「今月、遅刻3回目だよ。何があったのかね」
こんな言い方をされた部下は、きっといきなり怒鳴られるより、反省するかも知れません。
感情が先に出る言い方は、
「やる気があるのか」
「君は、分かっているのか」
等々あります。くれぐれも、事実が先で、感情は後です。

相手の言いたいことを聞く

「コミュニケーションの基本は、まず相手の話を聞くこと」と、よく言われます。ところが、部下に事情を説明させたり、意見を言わせたりしても、要領を得ないことがあります。しびれを切らして、
「君は、要するに何が言いたいのかね」
と言ってしまうリーダーや先輩社員がいます。あるいは、一方的に質問攻めを始めるようなことになります。
部下の話すことが、要領を得ない時、
「一番言いたいことは何ですか?」
と質問し、話した内容に「優先順」を付けさせることが、必要です。
「言いたいことは、要するに○○ということだよな」
なんてリーダーや先輩社員が、結論を言いたくなりますが、我慢が大切です。部下が、「自分の言いたいこと」を整理することで、考えがまとまり結果として行動が起きます。部下が成長していく上で、状況を上司に正しく説明できること、意見が言えることは重要なことです。
部下が言いたいことを話して、肝心なことがわからない。何をいっているのかわからないことがハッキリしてから、リーダーや先輩社員が質問することです。あくまで、真実を聞き出すことを優先しての質問が重要です。

まとめ

リーダーや先輩社員が、部下とコミュニケーションをとるとき、相手の気持ちになることが大切です。部下や後輩社員とのコミュニケーションで、気を付けるべき3つのポイントがあります。
1)漠然とした言い方をしない
2)感情を出す前に事実を話す
3)相手の言いたいことを聞く
このポイントに注意して会話をすれば、部下と建設的なコミュニケーションができます。

参考記事:今どきの部下に「成果を出させる」、上司の3つの教育指導ポイント

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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