内向型の人が、就活を成功させるために気を付けるべき3つのポイント
内向型の人が、就活を成功させるために気を付けるべき3つのポイント
内向型の人が、就活で気を付けるべき3つのポイント
「明るく元気な人を採用したい」
「コミュニケーション能力がある人がいい」
企業の採用担当がよく口にする言葉です。「内向型」と言われる口下手で弱気な傾向のある学生にとって、就活とりわけ採用面接は、自分にとって不利と感じるものです。更に自分が「内向型」ゆえに、就職して社会にでること自体、不安に感じている人もいます。こんな気持ちをもっていたら、益々「内定」獲得から遠ざかっていきます。
そもそも内向型といわれる性格は、
人との「交わり」の中で、目立たない
というだけです。内向型と能力は、無関係です。その証拠に、実業界で成功した著名人の多くが内向型です。マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツも映画監督のスピルバーグも内向型です。科学者では、ニュートンもダーウイン、アインシュタインなども内向型です。芸人では、有吉弘行、松本人志、岡村隆史(ナインティナイン)、若林正恭(オードリー)、宮澤たけし(サンドイッチマン)など、内向型を告白する人が多くいます。(内向型の芸人6人をピックアップ!内向型が活躍するヒントとは?)
そもそも内向型というのは、人の本来持っている特性です。米国の心理学者ジェローム・ケーガンの研究では、内向型と外向型は、外部刺激に対する脳の偏桃体の反応差であるとのこと。高反応の人が内向型、低反応の人が外向型だそうです。赤ん坊のとき、外部の変化に対してすぐ泣きだす子が、その後内向型になると言われています。つまり、内向型は、もって生まれて特性であって、無理して直す必要もないし、直せないということでもあります。このことを理解して、就活に臨むことです。
内向型の人が就活において気をつけるべき3つのポイントがあります。
1)内向型を隠さない
2)存在感を出す
3)「好き」になってもらう
話すことが苦手な内向型の人は、面接で勝負するというより、エントリーシート(ES)の内容を充実させる、面接前に採用担当との関係を築くなどすることも大切です。これまで内向型の人が、入社後に広い職種で活躍するのを数多く見てきました。そんな人々も仕事の場面で、この3つのポイントを働かせています。
内向型を隠さない
内向型の人が無理に面接などで、テンポよく会話をしようとする必要はありません。無理してテンポを上げノリノリで会話をしようとしてもボロが出るだけです。あらかじめ用意した話題でも相手が変化球を繰り出すと、たちまち口が閉じてしまいます。
あくまでも自分のペースで話をすることです。心理学の言葉に「ペーシング」があります。ゆっくりと話せば相手もそれに合わせてくれるものです。
採用面接で、ある女子就活生が冒頭で
「私は、内向型でしゃべりは得意でありませんが、よろしくお願いします」
そう言ってから面接をスタートしました。先に「口下手」と告白されると面接する側も受け入れるしかありません。
「落ち着いてゆっくり話をしてください」
面接官は、すっかり彼女のゆっくりしたペースにはまりました。面接官は、彼女の話の中で、何を訴えようとしているのか、いつも以上に探ろうとする気持ちが強くなり、スローペースが全く気にならなくなったのです。むしろ彼女が、面接官側の質問の意味をよく考えようとしていることが感じられ高評価を付けていました。
存在感を出す
内向型を卑下する必要はないのですが、「存在感」がなければ、就活はうまくいきません。たちまち「その他大勢」に埋没します。これは、外向型だろうと内向型だろうと同じですが、特に内向型の人は気を付ける必要があります。ESで書いてあること、面接の印象が面接官からすぐに消えてしまうようでは、「内定」を得ることはできません。
面接終了後、面接官にとって「思い出せない学生」にならないためには、会話の内容の前に、明確な挨拶、真剣な表情も重要になります。特に最近のリモート面接では、モニター越しでも始まりや終わりの挨拶、アップの顔の印象によって「存在感」を作り出すことが大切です。照明、視線、癖などを気にしながらモニターで事前によく観察してみてください。あくまでも客観的に自分が面接官になったつもりで自分を観察してみることです。
自分が「どんな印象の学生だったか」と面接官のつもりになって自分を観察してくだい。第一印象を大切にすることが、存在感を出すのに重要です。
また、ESや会話の内容では、「あの読書好きと言っていた学生」「必ずこちらの質問を繰り返してから回答する学生」といった風に、面接官に印象を残せないかを考えてください。
「好き」になってもらう
採用における就活生の評価とは、突き詰めれば
「今後、この人と一緒に仕事をしたいかどうか」
です。更に言えば、
「この就活生が、好きか、嫌いか」
ということです。採用基準に「能力」の他に「協調性」「積極性」などいろいろありますが、それらは「好き」、「嫌い」を客観的に説明する為に使われる言葉です。内向型の人であろうと外向型であろうと、面接官が「嫌いな印象」を持てば、内定を得ることは難しくなります。
「好き」という感情は、心理学的には、
第一印象、接触回数、共通項や類似性、相手との得意不得意の補完、自己開示
と言う要素から生まれると言われています。(上岡真司著「弱みが強みに変わる逆転の心理学」清流出版より)
ほとんどの企業は、面接前に就活生が企業の就職担当と接触する機会があります。メールや電話などを利用して、採用担当との接触回数を増やす。接触する中で、同郷だったり、専攻学科が共通だったりと共通項や類似性が見つかったりすると親しさが増します。思い切って、自分の性格やプライベートな話をするともっと「好き」になる要素が増えます。短い面接の中でも、これらの「好きになる」ステップがあります。第一印象は、挨拶。明確に相手に印象付けたいものです。会話のやり取りは、一つのことを長々と語るより、短く質問と回答を繰り返すことです。そして、なにより恥ずかしがらずに自分をさらけ出せれば、「好き」と感じてもらえます。
会社員として内向型の人が、モノづくりや研究はもちろん、営業職で活躍する姿も多くみてきました。また、内向型の人が向いていないと思われる職種でも活躍している例があります。私の知る内向型の営業マンは、お客さまの前で話をすることは得意ではありません。しかし、お客様の話を最後まで聞きくことができます。どうもそのことでお客様に「好かれている」ようで、抜群の成績を残し続けています。
口下手・弱気・内向型のあなたのための 弱みが強みに変わる逆転の心理学 (ディスカヴァーebook選書)
まとめ
就活で不利になりがちな口下手で弱気な内向型の人。こんな内向型の学生が、就活において気をつけるべき3つのポイントがあります。
1)内向型を隠さない
2)存在感を出す
3)「好き」になってもらう
これらは、内向型の人が会社で活躍するためにも大切なことです。
参考記事:コロナで「ガクチカが書けない」就活生は、ガクチカを勘違いしていないか?