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コロナで「ガクチカが書けない」就活生は、ガクチカを勘違いしていないか?

 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

コロナで「ガクチカが書けない」就活生は、ガクチカを勘違いしていないか?

 

ガクチカが書けないのは、ガクチカの意味を勘違いしていないか?

エントリーシート(ES)を前に、「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」が書けないという就活生が多くいます。コロナの影響で、授業はリモート、アルバイトもなく、部活もなくなって、「ガクチカに書くようなエピソードがない」というのです。
そんな人は、ガクチカの意味を勘違いしています。ガクチカを
1)学生時代に長い時間をかけたこと
2)やって成果の上がったこと
と思っているから、「書くことがない」と思うのです。

そもそも採用側がガクチカを聞くのは、就活生の何かに取り組むときの姿勢や考え方を知りたいからです。学生の能力や実績に関することは、別途「自己PR」に記述します。採用側がガクチカで知りたいのは、学生時代の部活やアルバイトの実績ではなく、ガクチカで取り上げたことを通して見えてくる、就活生の信条や考え方(=モットー、ポテンシャルです。このことが理解できていれば、ガクチカとしてどんな事柄でも取り上げて書くことができることがわかります。

この記事では、沢山のガクチカをESで読み、採用面接をした経験から、「ガクチカが書けない」と悩んでいる人に、良いガクチカを書くポイントを紹介します。

 

ガクチカに何を取り上げるかより、本人のモットーが重要

コロナ禍前までは、ガクチカとして取り上げられるエピソードは、部活・サークル、アルバイト、趣味、ボランティア活動、留学・学業といったことでした。私が経験した会社のESを集計すると半数以上の人が、ガクチカとして部活・サークル、アルバイト、趣味のことを書いていました。コロナ禍で部活・サークル、アルバイト活動が停止して、「ガクチカ書けない」と訴える人が増えるのも理解できます。

しかし、ガクチカは、特別なことを書く必要はありません。学業、日常の生活習慣、家族との付き合いなどなんでもありです。ただし、取り上げるにあたり、重要なポイントがりあます。それは、

「取り上げたこと(エピソード)に対して、自分なりのモットーがあること」

です。例えば、学業を取り上げれば、なんのために学業に励んだか。家族のことを取り上げたら、家族をどう思っているかなどのモットーが重要です。

以前の本ブログで、今年の春に入社した学生の話を紹介したことがあります。その話とは、ガクチカを採用面接で問いかけたところ、ある就活生が、コロナ禍の中Lineで友人達との連絡役を果たしたことを話しました。内容は、ゼミの学友と教授でLineのグループを作り、連絡を密にするようにした話です。リモート授業の案内などをLineの中で共有するようにしたとのこと。どこのゼミでも、そのくらいのことはしていると思えたのですが、本人は、
「些細なことでも、継続していれば、人が認めてくれる。人が認めてくれれば、いつか人の役に立てる」
との信条(=モットー)があると付け加えました。そして、そんなモットーのもと日常生活をおくっていると語り、面接担当者に好感を与えました。


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ガクチカを「その他大勢」に埋没させるな

人気のある企業の採用枠は、応募者に対して極僅かです。採用数に対して、10倍以上の応募があります。それだけのESを採用側は読み、面接可能な人数に絞り込みます。採用側は、「落とすこと」が仕事です。
応募者本人は、ガクチカに部活・サークルでの実績、アルバイトの苦労など、特別なことを書いたつもりでも、採用担当からみると、案外「どこかで読んだような話題と展開」です。応募者の多い企業では、「その他大勢の応募者」に埋没してしまいます。一方、「落とすこと」が仕事の採用担当は、ESの「ウソ」には気づけば、それを理由にES段階での不合格を決めます。ガクチカの記述してあるアルバイト経験談で、あたかも自分が店長であったかのような記述、自分の提案が実は店のマニュアルだったとかの「盛った話」「ウソ」は、経験豊かな採用担当ならすぐ気づきます。
質問と回答がズレている、回答の制限文字数から著しく多いもしくは少ない回答などは、「落とす」のに都合のいいESです。

最低限、採用者に「落とす」口実を与えないガクチカの体裁を整えた上で、自分の何かに取り組むときの姿勢や考え方(=モットー)を伝えることに徹した内容にすることです。モットーが先にあって、それを証明するエピソードを付けるぐらいに考えてもいいかも知れません。

まとめ

コロナ過で、「ガクチカに書くようなエピソードがない」と悩む人の多くは、ガクチカの意味を勘違いしています。ガクチカを
1)学生時代に長い時間をかけたこと
2)やって成果の上がったこと
と思っています。採用側がガクチカを問うのは、就活生の何かに取り組むときの姿勢や考え方を知りたいからです。どんな事柄でもガクチカになりますが、重要なのはそこに、自分のモットーがあることです。

参考記事:「学生時代力を入れたこと」=「ガクチカ」で就活生が陥る3つの間違い

就活面接で「成功体験」を聞かれて、面接官の心を動かす3つの回答ポイント

「失敗」と「挫折」の違いがわかれば、就活での「挫折経験」がうまく伝わる

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