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企業によって重要度が異なる新卒就活の「志望動機」の対応法

2021/09/16
 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

企業によって重要度が異なる新卒就活の「志望動機」の対応法

 

応募者の多い大企業では、「志望動機」の重みが下がっている

「特に志望動機を書くことがない」
「志望動機をどう書いたらいいのか迷っている」

そんな就活生に採用側から見た情報をお伝えします。
実は、ES(エントリーシート)に書いたり、面接で尋ねる「志望動機」は、採用する企業側の事情で重さが変わります。

1)応募者の多い大企業
応募者の多い大企業の志望動機は、そつなく定形化した書き方で書くことです。あまり自己主張せず、自分らしさは、「自己PR」「ガクチカ」でアピールするほうが効果的です。

2)業界2位以下の企業、地方に拠点を置く企業、ベンチャー系の企業
志望動機が、強く求められる企業群です。自分なりの志望動機を書くことで、「自己PR」以上のPR効果があります。

応募者の多い大企業では、ESの志望動機について、あまり重要視されていないのが実態です。どの就活生も同様なことが書いてあるので、よほど出来が悪いか、ユニークなものでなければ、担当者は注意しないのがホンネです。その証拠に、ESの志望動機の欄が小さくなる傾向が見られます。このことは、同様な取材結果を大学ジャーナリストの石渡嶺司氏が著書「就活のワナ」(講談社)にのせています。

一方、業界2位以下の企業、地方に拠点を置く企業、ベンチャー系の企業では、
「なぜ業界1位企業に行かないの」「なぜ東京ではないの」「なぜ不安定な企業を志望するのか」と心配をします。

「内定を出した後、逃げられる」「1位企業を狙わない消極的な学生の性格」「自分の能力に自信がない」ことを心配します。就活生は、これを払拭する志望動機を書く必要があります。


就活のワナ あなたの魅力が伝わらない理由 (講談社+α新書)



応募者の多い企業、大企業

あまりユニークさを求めず、無難に書くことをお勧めします。「御社の企業理念に感動した」とか、「製品に魅力を感じる」などと書いても、CMの感想のようにしか受け止められません。志望動機と顧客の製品購入動機では違います。応募者の多い企業の志望動機については簡潔に以下の3つのポイントがあれば十分です。

1)企業のどこに魅力を感じているのか、簡潔に述べる
2)なぜそう思ったか、根拠を自分の価値観と共に述べる
3)入社後、自分がどう活躍できそうか。

この3つの要素が、入っていることが大切です。ネットには、沢山の例文が公開された居ます。例えば、リクナビプロに聞く!就活で志望動機を書くときのポイント。これらの例文を読むと、上記3つのポイントが入っていることが分かります。



業界2位以下の企業、地方に拠点を置く企業、ベンチャー系の企業

これらの企業では、明解な志望動機を示すことが大切です。ホンネでは、「業界1位を狙っているけど、2位、3位も押さえておこう」との消極的な動機があるかも知れません。そんな応募は、採用側もESを読んでいると大抵気が付きます。あまり気にせず、堂々と志望動機を書いてみましょう。以下に3つの志望動機の例を紹介します。

1)地域性
地方に拠点を置く会社にとって、志望動機が地域性であることは、ありがたいことです。「両親の住んでいる近くで仕事をしたい」という学生が増えています。かつては、大卒の就活で勤務地を主張することを採用側は嫌いましたが、今は違っています。

また、ある学生が「貴社、関西の企業だから」と志望動機を書いていました。「関西に住みたい」「関西弁のノリで仕事がしたい」と記述は、よく理解できました。

2)社風や理念
「貴社は、業界3位ですが、1位になる可能性を感じます
そう書いた志望動機を読んだことがあります。自動車関連の会社のESでしたが、業界2位の会社のような官僚的な社風が嫌いであること、業界1位にチャレンジしたいことを志望動機としていました。2位の会社が本当に「官僚的な社風」かどうか定かではありませんが、応募してきた就活生の積極性が良く伝わる志望動機でした。

3)創業者やビジネスモデル
ベンチャー系の企業などユニークな会社を志望する就活生が書くESは、創業者やビジネスモデルを賞賛する志望動機になり易くなります。応募の多くが、同じような思いです。なぜ創業者やビジネスモデルにひかれるか、自分がその会社でなにが出来そうかを書く必要があります。

まとめ

応募者の多い大企業において、「志望動機」が就活生の評価における役割が下がる傾向にあります。しかし、それは重要度が下がったからではなく、ESに差が無くなってきたためです。一方、業界2位以下の企業、地方に拠点を置く企業、ベンチャー系の企業においては、志望動機が依然重要視されています。1)企業のどこに魅力を感じたか 2)なぜそう思ったか 3)入社後どう活躍できそうかを、志望企業の事情に合わせて「志望動機」にまとめることをお勧めします。

参考記事:「学生時代力を入れたこと」=「ガクチカ」で就活生が陥る3つの間違い

「リーダーシップ」と「マネジメント」の違いを理解して就活面接の自己PRをすると効果的

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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