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「仕事ができる人」が実践する「仕事の効率化は、考え過ぎず、まず動く」こと

 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

「仕事ができる人」が実践する「仕事の効率化は、考え過ぎず、まず動く」こと

 

仕事の効率化は、考え過ぎず、まず動くこと

「仕事ができる人」と言われる人の特徴の1つに、「行動がはやい」があります。
考えていても、あまりいい知恵はでません。迷っているうちに、チャンスに逃がします。
例えば、昼食時に人気の食堂に入り、「何を食べようか」と迷っているうちに、数量限定の「ランチ」などは、さっさと売り切れて悔しい思いをすることがあります。
100%の完成度ではなくても、「そこそこ」のできでも、早く仕事を終えて感謝されることはよくあることです。仕事にスピード感があることは、ビジネスにおいて絶対に必要な要素です。
仕事の効率化は、「考え過ぎず、まず動く」ことが重要です。このために注意すべき3つのポイントがあります。
1)仕事には矛盾が付きものという前提に立つ
2)優先順位を無理に考えず、できることから着手する
3)大きな目標を無理に立てない
ビジネスの現場で求められるのは、完璧な計画ではなく、状況に応じて動きながら修正していく柔軟性とスピードです。すぐ行動し、結果として行動量が増えれば、経験値も増します。反対に「じっくり考えてから動く」スタイルは、ビジネスの世界において、最も貴重な「時間」という資源を失います。

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仕事には矛盾が付きものという前提に立つ

ビジネスの現場では、「矛盾」が当たり前です。例えば、
「上司Aは『スピードを優先しろ』と言うが、上司Bは『品質を落とすな』と言う」
「顧客は、『安くしてほしい』と言うが、同時に『高品質』を求める」
「早く帰りたいが、『評価を上げるために成果を出したい』」
これらはすべて、トレードオフ構造に起因する矛盾です。
これらの矛盾は「誰かが悪い」「誰かが間違っている」から生じるのではなく、複数の価値が同時に存在する限り、必然的に発生します。
「安くてうまい」「静かな観光地に多くの人を呼ぶ」という矛盾
ビジネスの矛盾は、商品やサービスの宣伝にも表れます。例えば、「安くてうまい」「多くの人が訪れる静かな観光地」「早くて丁寧」「大量生産なのに手作り感」と言った具合です。これらは、一見すると魅力的なキャッチコピーですが、実際には矛盾した価値の同時追求です。
「安くてうまい」を実現しようとすれば、原価を下げる必要があり、品質とのトレードオフが生じます。
「静かな観光地に多くの人を呼ぶ」も同様で、人が増えれば静けさは失われます。
しかし、これらのサービスが現実に提供されているのは、提供側と受取側の妥協点が一致しているからです。「この価格なら、この味で十分満足」「多少人は増えたが、都会よりは静かで満足」という双方が納得できる「落としどころ」が見つかっているのです。

担当者が悩むのは、受け取り側の妥協点が見えないから

企画担当者やサービス提供者が悩むのは、矛盾そのものではありません。
矛盾は構造的であり、避けられないことを理解しているからです。
彼らが本当に悩むのは、
「顧客がどこまで妥協してくれるのかが見えない」
という点です。つまり、どこまで値段を下げれば満足するのか、どこまで混雑すれば「静かではない」と感じるのか、どこまで品質を落とせばクレームになるのかが分からないのです。この「妥協点の不透明さ」が、企画担当者を苦しめます。

一つの解決法は、やってみて「反応を見る」ことである

妥協点が見えない以上、机上でいくら考えても答えは出ません。
そこで有効なのが、
小さく試し、反応を見る(試行→観察→修正)
というアプローチです。
これは、リーンスタートアップの「MVP(Minimum Viable Product)」にも通じる考え方であり、現代のビジネスでは極めて合理的です。例えば、価格を少し変えてみる、サービス内容を一部だけ変更してみる、観光地の導線を試験的に変えてみる、メニューを期間限定で試すといった、小さな実験を繰り返すことで、顧客の妥協点が徐々に見えてきます。言い替えると、
「矛盾を抱えたまま進める」のがプロの仕事
です。重要なのは、矛盾を解消することではなく、矛盾を抱えたまま動く能力です。
これは、経営学でいう「両利きの経営(Ambidexterity)」にも通じる考え方であり、現代のビジネスでは必須のスキルです。

 

優先順位を無理に考えず、できることから着手する

タスクが多いと、優先順位を完璧に決めようとする人がいます。しかし、優先順位を考えること自体が、判断に迷い着手が遅れます。完璧な順序を求めすぎると、「本当にこれでいいのか」と不安になるということで、結局何も進まないという事態に陥り易いものです。つまり、優先順位を考えることが、行動のブレーキになってしまうのです。
できることから着手すること」が最も効率的です。優先順位を厳密に決める必要はありません。むしろ、今すぐできることから着手するほうが、圧倒的に効率的です。例えば、すぐ返せるメールはすぐ返す、5分で作れる資料は先に作る、すぐ連絡できる相手にはすぐ連絡するといったことです。行動量が増えれば、自然と仕事は前に進み、優先順位も動きながら整理されていきます。
ある若手社員の例ですが、毎朝メールの対応に多くの時間を使っているようでした。先輩が訊ねると、
「多くのメールに対して、優先順を付けて対応している」
とのこと。そこで、
「優先順位を考える前に、2分で返せるメールはすぐ返せ!」
と指示され、実行したところ、処理時間が大幅に短縮しました。「考えるより動く」ことで処理速度が飛躍的に向上したようです。

 大きな目標を無理に立てない

ビジネス書やメディアでは、「大きな夢を持て」「壮大な目標を掲げろ」と語られます。
HONDAの創業者本田宗一郎、Amazon創業者ジェフ・ベゾス、Apple創業者スティーブ・ジョブズ、ソフトバンク創業者孫正義などが例として挙げられています。また、スポーツの世界では、大谷翔平やイチローといった例が挙がります。
気を付けたいのは、これらの人々は、極めて高い才能と環境が揃っていたということです。彼らは、圧倒的な知的能力や身体能力、卓越した集中力、環境といった要素が揃っていたからこそ、大きな目標を掲げて、それを実現できたということです。また、彼らを語る人が、後付けで明確な目標があったよう思わせている面もあります。

「できること」が目標であり、それが最も現実的な戦略

大きな目標を掲げるよりも、今日できることを積み重ねるほうが、はるかに現実的で効果的です。例えば、今日の会議で1つ改善提案をする、1つのタスクを昨日より早く終える、1つの顧客に丁寧に対応するといった「行動」の積み重ねが、後から振り返ったときに「成果」や「評価」につながります。「成りたい」大きな目標は、すぐに行動に結び付きません。目標を持つなら、「営業成績を上げる」といった「成りたい目標」より、「午前中に○○をする」といった「行動目標」を持つことが、仕事のスピードを上げることにつながります。

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まとめ

仕事のスピードは、「考えすぎず、まず動く」という姿勢が大切です。
1)矛盾を解消しようとしない
2)優先順位を厳密に決めようとしない
3)大きな目標を無理に掲げない
ということが、仕事のスピードを上げます。
ビジネスの現場で求められるのは、完璧な計画ではなく、状況に応じて動きながら修正していく柔軟性とスピードです。すぐ行動し、結果として行動量が増えれば、経験値も増え、判断の質も自然と高まります。

参考記事:「仕事が出来る人」に共通する特徴「行動の速さ」は、仮説思考から生まれる

「仕事ができる人」とは、「仮説思考」を駆使して「本質追及思考」をする人

 

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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