生産性を下げる3つの口癖「忙しい」「疲れた」「大変だ」は要注意
生産性を下げる3つの口癖「忙しい」「疲れた」「大変だ」は要注意
生産性を下げる3つの口癖
「忙しい!」
「忙しいので、後でやります。」
周りに「忙しい」が口癖になっている人がいませんか。何でもテキパキとこなす、いわゆる「出来る人」で、「忙しい」が口癖の人を見たことがありません。同様に
「疲れた」「大変だ」
を口癖にしている人の周囲には、
「本当に疲れているのは、こっちの方だ!」
「これで大変なら、世の中すべて大変だ!」
なんて思っている人の方が多いのではないでしょうか。
「忙しい」「疲れた」「大変だ」は、要注意の口癖です。なぜなら、これらの言葉は、自分自信の生産性を下げ、周囲の人に対して壁をつくります。そして、何よりその人の性格や運命まで変えかねないからです。
マザー・テレサの言葉にこんなのがあります。
「思考に気を付けなさい、それはいつか言葉になるから」
「言葉に気を付けなさい、それはいつか行動になるから」
「行動に気を付けなさい、それはいつか習慣になるから」
「習慣に気を付けなさい、それはいつか性格になるから」
「性格に気を付けなさい、それはいつか運命になるから」
例えば、「忙しい」を口にすると、その言葉が自分の耳から入り、脳が「今自分は忙しい状態」と認識して、精神的な余裕がなくなります。精神的余裕がなくなると、行動として仕事の質や能率が下がります。「忙しい」とこぼすほど、自ら切羽詰まった状態を作り出し、自分を追い込んでしまいます。「疲れた」「大変だ」も同様に行動や精神に影響を及ぼします。
この記事では、生産性を下げてしまう3つの口癖について考えてみます。
「忙しい」が口癖になる理由
1)時間の使い方が下手
自称「忙しい人」は、時間の使い方が下手な人が多いようです。突然飛び込んでくる仕事で忙しくなるのは、しかたありません。しかし、前もって分かっているのに、忙しくなるのは、計画がない、もしくは計画が悪いからです。
どの作業にどれくらいの時間を割けば効率的なのかを理解せず、そのまま仕事を進めるので、同僚たちからは「忙しい」と繰り返すだけの要領の悪い人と思われているかも知れません。
2)仕事を頼まれたら断れない
仕事を頼まれたら、断れない人がいます。上司や先輩からお願いされた仕事を断ることができず、自分の処理能力を超えた作業量を抱えてしまい、その結果、「忙しい」が口癖になっています。
3)自分に酔っている
「忙しい」が口癖になっている人の中には、「忙しい自分」が好きで酔っているだけの人がいます。「多くの仕事をバリバリこなす自分はかっこいい」とでも思っているのでしょうか。実際には、それほど忙しくないのに「忙しい」「忙しい」と周囲に言い続け、自己陶酔しているだけです。周囲もそれに気づいていることが多く、相手にしていません。
4)仕事の依頼を断る口実
「忙しい」という言葉を仕事の依頼を断ったり、さぼったりする口実にしている人がいます。こうした人は、「忙しい」と言っておけば、上司からの依頼、煩わしい業務から逃れられるという気持ちがあるのでしょう。
口癖として、「忙しい」を使い続けることは、自分の能力のなさをアピールしていることに繋がります。大した仕事量でもないのに、「忙しい」という人、「忙しい」を口実に、仕事断る人は、周囲から冷めた目で見られるだけでなく、不快感すら与えています。
「『忙しい』と言う暇があれば行動すれば良いのに」
なんて言われないようにしたいものです。
また、「忙しい」を口癖にする人は、仕事にしろ、遊びにしろ、声がかけにくく、せっかくのチャンスを失っているかも知れません。
「疲れた」が口癖になる理由
「疲れた」は、通勤中、仕事の途中、残業中など、つい出てしまいがちな言葉です。「疲れた」という言葉は、大きな力を持っています。「疲れた」という言葉が、脳に「疲れている」と指令を出してしまうため、自律神経の働きが乱れます。その結果、ますます体は疲れ、重くなってしまいます。脳が、「これ以上頑張るな」というサインを出しているということです。
ところが、大して疲れている状態でなくても、
「疲れた」
を口癖としている人がいます。「疲れた」が口癖になるのには、理由があります。
1)「疲れた」で、自分を認められたいと思っている
「『疲れた』と言うほど頑張ったので褒めて欲しい。」
「『疲れた』と言うほど仕事をしているのだから、もう仕事を振らないでくれ。」
こんな意味を込めて、「疲れた」を使っている人がいます。本音をストレートに言えず、「疲れた」で伝えようとしている場合です。こんな、遠まわしな言い回しをする理由は、何か心の奥底に、後ろめたい事があるからかも知れません。
「ストレートに話をして、悪く思われたくない」
「何か後ろめたい物を隠している」
といった時に、「疲れた」ということ言葉を使っているのでしょう。
2)ものぐさな性格
朝から「疲れた」という言葉を挨拶替わりに使っている人がいます。ものぐさな性格の人が多いようです。何をやるにも、
「面倒くさい」
と感じてしまうような人です。そんな人が、「面倒だ」と思いながら仕事をすれば、本当に疲れます。
3)本当に疲れている
気力がなく、顔色が良くない本当に「疲れている」人は、注意が必要です。「疲れた」が、本人からのSOSです。
これを見極めるには、過去と今とを比較して、その人の様子がどう変わったか見る事です。最近覇気が無くなり、不安そうな顔をしている状況で、ふと「疲れた」と漏らした言葉は、見逃さず手を差し伸べることです。
「疲れた」という言葉を、「お疲れ様」に替えるだけで、身体に与える影響はがらりと変わります。
「大変だ」が口癖の人
「大変だ~!」が口癖の人がいます。大抵、心配症の人です。
かつて、私の使えていた上司は、「大変だ」を連発していました。
「大変だ。お客様が、怒っている。」
「大変だ。このままだと大赤字だ。」
私を含めた部下達は、慣れていて
「大丈夫、命が取られるわけでもないのに」
なんて思っていました。
「大変だ」と言っていても、果たしてどれだけ大変なのかは、疑わしい限りです。人生で本当に大変なのは、
「生まれるとき」と「死ぬとき」と「あと一つ」
くらいと考えておいて間違いありません。精神的には、
「大変だ」
と騒ぐことより
「問題ない」
と笑っているほうが、大抵うまくいくものです。
「大変だ」が口癖になっている人には理由があります。
1)誰かにかまってもらいたい
「休みがなくて大変だ。」
「仕事が忙しくて大変だ。」
などと、自分が頑張っていることを少しでもアピールするため、わざわざ大変だと騒ぎ立てるような人です。多くの仕事を処理するのは大変です。大変だと騒ぐのは、
「自分はこれだけ頑張っている」
というアピールが含まれています。裏に「誰かにかまってもらいたい」と気持ちが隠れ得います。
2)安心感を得ようとしている
「大変だ。社長に叱られる。」
「大変だ。赤字転落だ。」
こんな「大変だ」は、気が弱い人が発することが多いようです。「大変だ」と言葉にすることで、周囲にも不安を拡散させて、安心感を得ようとしています。しかし、実際は、「大変だ」という言葉で、益々不安が脳内に充満します。
「大変だが、大丈夫」
と打ち消しの言葉をいれておくことです。
まとめ
「忙しい」「疲れた」「大変だ」は、仕事をする上で、要注意の口癖です。これらの言葉は、自分自信の生産性を下げるだけでなく、周囲の人に対して壁ができ、信頼を失います。そして、これらネガティブな言葉を口癖にすると、その人の行動、性格、ひいては運命まで変えかねません。
参考記事:職場にいる「話しかけたくなる人」「避けたくなる人」の特徴