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「アイデアの出ないリーダーは、存在価値がない!」アイデアを出すにはどうするか?

 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

「アイデアの出ないリーダーは、存在価値がない!」アイデアを出すにはどうするか?

 

「アイデアを出す」のがリーダーの仕事

「仕事で困難な状況に追い込まれ脱出策が見つからない」
「改善提案のアイデアがない」
「いいキャッチフレーズが思い浮かばない」
仕事において、アイデアを出さねばならない場面が沢山あります。極端に言えば、すべての仕事は、「アイデアを出すこと」です。少なくともリーダーであれば、アイデアを出し部下に指示を出し続けるのが仕事です。
ところが、一方で、
「そう簡単には、アイデアが出ない」
と悩む声があります。それは、アイデアについて勘違いをしているからです。「いいアイデアだけがアイデア」と思い込んでいる人が多いようです。アイデアとは、「既存の要素の組み合わせ」であり、いいアイデアがどうかは、置かれた状況や評価する価値観で変わります。アイデアに関して、リーダーが心得ておくべきことが3つあります。
1)アイデアとは、「既存の要素の組み合わせ」と認識する
2)リーダーは、アイデアを出すことが仕事
3)アイデアを出すには、「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」
あらかじめ決められたことを実行するだけでは、リーダーの存在意味がありません。リーダーは、アイデアを見つけ、そのアイデアを評価し、実施することが役目です。この記事では、リーダーがアイデアと向き合い方を紹介します。

 

アイデアとは、「既存の要素の組み合わせ」と認識する

アイデアについて、ジェームス・W・ヤング著「アイデアのつくり方」では、アイデアのことを「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」と定義しています。つまり、まだ誰も見たことがないものを創出するのではなく、誰もが知っているものをいかに組み合わせるかがアイデアです。極端な話、「全く新しいもの」を思いついたら、本人以外誰も理解できないでしょう。(アインシュタインの「相対性理論」は、しばらくそんな時期があったようです。)
アイデアとは、「既存の要素の組み合わせ」と認識すれば、知っていることを組み合わせることが重要と分かります。何かについて、アイデアを出そうとするとき、知っていること、検索等でインプットされたことを、思い浮かべて組み合わせるのです。なんでも構いませんが、メモに書いてみて、線を引いて強引に組み合わせてみてください。それで、アイデアになります。


アイデアのつくり方

リーダーは、アイデアを出すことが仕事

私は、若い頃鉄鋼会社のエンジニアでした。ある時新製品の鉄板を製造しようとしたのですが、うまく行かず不良品ばかり。1時間で金額にすると1000万円分の製品を生産できる設備を8時間空けての実験です。実験に立ち会っていた課長が、
「君、どうするんだ!」
そう詰め寄ります。
「今度は、こんな条件で圧延します」
必死でそう答えます。しかし、その後も失敗ばかり。
「そんな行き当たりばったりではダメだろう。それで、次はどうするの?」
すっかりしょげ込んだ私に、年配の班長が囁きました。
「アイデアが出ない課長は、無視することだ!」
「俺らは、あんたがアイデアを出すことを期待するよ」
その時、課長が何をするかの指示をせず、ただ責任追及ばかりしていることに気づきました。とにかく、自分で思いつく限りのアイデアを出し、困難を突破するしかありません。すると、班長からも
「儂らの経験から、この点はこうしたら」
とアドバイスをもらい、何とか危機を切り抜けた経験があります。
「リーダーは、どうするかのアイデアがなければ、存在する意味がない」とつくづく思いました。班長は、この課長の限界を知っており、事実この課長は、その後出世することもなく去っていかれました。

 

アイデアを出すには、「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」

アイデアを出す方法として、KJ法、マンダラートなどの手法があります。シックスハット法、オズボーンのチックリスト法というのもあります。実際にいろいろ試したのですが、どの方法もフレームワークとして埋めることは可能です。しかし、いずれの方法であれ、各フレームに1つや2つの言葉(アイデア)しか書けないことが多いものです。これらの方法は、沢山のアイデアがあって、そのまとめたり、抜けがないかを確認したりするには有効ですが、アイデアを生み出すことには、効果が薄いようです。
「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」という言葉がありますが、アイデアは「良い」「悪い」を無視してとにかく数を沢山出すことです。コピーライターで活躍している橋口幸生氏は、その著書「100案思考」(マガジンハウス)で、
「名案を出すには、とにかく数多く出すこと。しかし、皆これをやらない」
と述べています。彼は、一つのキャッチコピーを作るのに最低100の案を書きだすことを実践しています。「いいアイデアが思いついたら書く」のではなく、「頭に浮かんだことは何でも書く」ことだと言います。
アイデアが「良い」かどうかは、沢山だしたアイデアの中から「何を選ぶか」の技術です。優れたコピーライターかどうか、優れたリーダーがどうかは、アイデアを選ぶことかも知れません。


100案思考 「書けない」「思いつかない」「通らない」がなくなる

まとめ

アイデアに関して、リーダーが心得ておくべきことが3つあります。
1)アイデアとは、「既存の要素の組み合わせ」と認識する
2)リーダーは、アイデアを出すことが仕事
3)アイデアを出すには、「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」
あらかじめ決められたことを実行するだけでは、リーダーの存在意味がありません。リーダーは、アイデアを見つけ、そのアイデアを評価し、実施することが役目です。

参考記事:教科書通りのブレスト4原則(ルール)では、アイデアが出ない3つの理由

ヒット商品に見られる「売れる」ために必要な3つの要素

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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