「なりたい姿」に向かって変えていく「改革志向」の意見満載

ミスの多い人、ミスが多い職場の「ミス対策」は、3段階の行動原理に沿ってすること

2021/09/20
 
ミスで叱られ人のイラスト
記事一覧

この記事を書いている人 - WRITER -
長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

ミスの多い人や職場の「ミス対策」は、3段階の行動原理に沿ってすること

 

「ミス対策」は、3段階の行動原理に沿ってすること

仕事や私生活でミスを連発して、
「自分は、ミスをしやすい人間」
と落ち込んでしまう人がいます。人は、誰でもミス(エラー)1をします。大切なものを無くす、アクセルとブレーキを踏み間違えてヒヤリとする、約束を忘れるなど、誰もがミスをします。1つのミスで人命にかかわる重大な事故が起こりうる製造工場では、長い間「どうしたらミスなくせるか、減らせるか」と努力がなされてきました。その結果、「ミスをしやすい人」がいても、ミスをおこさない、おこしにくい対策が築きあげれてきました。

このミス対策の一つが、「人間の3段階の行動原則に従う」という考え方です。この考え方は、生産現場だけでなく、事務職場や個人生活でも応用できます。この記事では、この行動原則の3段階に沿ったミス分析と対策を紹介します。

ところで、人が行動するには、どんなことであれ以下の3つの段階があります。
1)認知する
2)判断する
3)行動する
です。ミスが発生し分析して対策をたてるとき、
「この3段階のどこで発生したのか」
「この作業は、だれもが同じ段階でミスをしやすいのか」

「この人は、どの段階でミスしやすいのか」
そんな疑問を持ち、分析と対策をすることが効果的です。

ミスには、法則性があります。だから、「ミスしやすい仕事」、「ミスしやすい人」がいるのです。その法則性を見つけるポイントの一つが、「人の3段階の行動原則」です。ミスでトラブルが発生したのち、それを分析するのに、どの段階でミスか発生したかに分けて対策を進めます。そして、対策をルール化、習慣化することで、ミス対策が継続できます。
ミスの「人の行動原則に沿った対策」は、個人、組織いずれにも通用する考え方です。
ミスをした人の不注意を責める前に、人の行動原則に沿った根本的な対策を考えれば、ミスを少しでも減らすことができます。

*1 ミスとエラーは、ニュアンスが少し違います。「エラーは、スキル不足で失敗すること。ミスは、スキルがあるのに不注意で失敗するミステイク」と説明した記事があります。野球でエラーといいますが、ミスに分類されるべきかもしれません。この記事では、エラーとミスを区別せず、「行動の失敗」として扱います。参考記事:エラーとミスの違い


デンソーから学んだ本当の「なぜなぜ分析」

認知段階で起きるミス

① 言い間違い
② 聞き間違い
③ やり方がわからず間違う
これらは、認知段階で起きるミスです。正しく情報が伝わっていない、正しく理解させていないために「何をするのか」「何のためにするか」「どうやるのか」が認知されず、ミスが発生します。

「あれ、やっといてくれ!」
と指示され、「あれ」の意味が指示する側と指示される側が、異なることを考えていれば、トラブルが発生します。どちらの責任かは別として、よく「指示ミス」として片づけられます。指示の仕方、指示の受け方の確認が、不十分な場合にミスが起きます。個人では、人の話をじっくり聞かない、十分説明しないなどです。職場では、やり方などの教育が不十分で発生するミスです。

指示する側は、相手がわかっているか確認すること。受け側は、復唱する、メモを取るなどを行い自分が理解したことを指示側に示すことが大切です。具体的な方法は、いろいろありますが、曖昧な指示をしがちな人。自分勝手に「わかった」と行動する人は、この段階のミスを起こしやすいものです。

 

判断段階で起きるミス

① ABを見間違えた
② 「もうやらなくていい」と判断してやらなかった
③ 説明に書いてあることを見落としてしまう
これらは、判断の段階で起きるミスです。スイッチのAかBかを見間違えてミスする。「時間がたったので、もうやらなくていい」と勝手に思って、やらなかった。そんな、自分勝手な判断でミスをするケースです。説明に記載されていることを見落として、ミスをすることも、判断段階でのミスです。

判断ミスする裏には、「思い込み」「手抜き」「近道行為」などがあり、ミスした側が責められがちです。しかし、AとBと識別しにくいスイッチ、「いつまで有効」と書いていない指示書、量が多過ぎてとてもすべて読めそうもない説明書。一方的に、ミスを犯した指示される側の責任とは言えない例が多いものです。

判断段階でおきるミスの防止は、指示の明確さが大切です。「シンプルにわかりやすく」を考えた指示、表示でミスを減らすことができます。また、やる理由を説明することで、受け側の判断に応用力が付きます。

 

行動段階で起きるミス

① ABを取り違える
② 後でやるつもりで忘れる
③ 表示に気付かずスルーする
これらの例は、行動段階で起きる「うっかり」「思い込み」「勘違い」といわれるミスです。「ミスが多い」と指摘される人の多くが、行動段階でミスを起こしがちです。「不注意エラー」といわれ、疲れなどが原因で注意力散漫になっている時に起こりやすいといわれます。行動段階で起きるミス防止こそ、「注意する」「よく確認する」だけでなく、物理的にミスが起きない、ミスを起こしても影響が少ないようにすることです。

製造現場や機械には、「バカヨケ」とか「ポカヨケ」と呼ばれるミス対策があります。ミスを起こさないように、機械を誤操作したとき電気的に動かなくするような仕組みです。電子レンジの加熱中に扉を開けると加熱が止まる、ダンプカーで荷台を上げたまま走行できない、といった誰がいつやってもミスしない装置や仕組みが随所に見られます。

ところが、事務処理業務や個人生活では、システマチックにミスを防止する思想が、十分とはいいがたい状況です。ミスを何でもかんでも「注意すること」を対策とする傾向があります。パソコンでうっかり大事なデータを消去する。メールや郵便物を間違った相手に送付するなど、めったに起きないが、起きると重大な影響を与えるミスもあり、「注意します」では、心もとない対策です。これらには、「仕組み」としての対策をすることです。

パソコン上で、データを消去する際「消去すると戻せません」と警告が出ても、スルーしてクリックするミスがあります。人はミスするものとして、ミスしたときの影響を軽減する対策が必要です。最近の車は、アクセルの踏み間違いに備えて、衝突防止機能を装備しています。ミスは防げなくても、ミスをした影響を軽減する仕組みです。見覚まし時計の2段階アラームも同じ思想です。誰しもPCの消されたデータが、ゴミ箱やクラウドに保管されて難を逃れた経験があるのではないでしょうか。

個人生活でも、自分の「ポカヨケ」を作ることで、ミスを防止したり、影響を小さくできます。自分の「注意」「確認」を信用し過ぎないことです。

まとめ

人には、3段階の行動原則あります。
1)認知する
2)判断する
3)行動する
です。この原則に沿ったミス対策が有効です。これは、生産現場だけでなく、事務職場や個人生活でも活用できます。この3段階の行動のどこでミスが発生するのか、傾向を把握した上で対策をたてることです。対策は、「ミスを防ぐ対策」と「ミスをしても影響を小さくする対策」の両面から立てること。ミスをした人の「不注意」を責める前に、人の行動原則に沿った根本的な対策を考えてみることです。

参考記事:仕事に追われている人は、「やらねばならない仕事」を「やりたい仕事」にすること
同じ失敗を繰り返す人は、失敗をエピソード記憶にして再発防止をすること
仕事を失敗して落ち込む3つの理由と早く立ち直る対策とは

 

この記事を書いている人 - WRITER -
長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
スポンサーリンク




スポンサーリンク




Copyright© 改革志向のおっさんブログ , 2021 All Rights Reserved.