「なりたい姿」に向かって変えていく「改革志向」の意見満載

業務改革と業務改善の違いを意識した、業務改革の進め方

2021/05/22
 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

業務改革と業務改善の違いを意識した、業務改革の進め方

 

業務改革と業務改善の違いを意識した、業務改革の進め方

企業などの組織は、常に変化していくことが、生き残りや発展の鍵になります。最近は、コロナ禍により環境が激変し、国を上げて「改革」が叫ばれています。最近の企業が迫れている課題には、

① 脱ハンコ、ペーパーレス

② 在宅勤務対応

③ リモート対応(会議、商談、採用等)

④ キャシュレス普及

などがあります。いずれも個別に業務改善をしていけば、対応できます。しかし、対応だけで終わらせるには、もったいない改革のチャンスです。

① 脱ハンコの裏には、会社の意思決定方法であるワークフロー改革

② 採択勤務の裏には、働き方改革

③ リモート対応の裏には、マーケティング改革、定期採用制度改革

④ キャシュレス普及の裏には、現金主義改革、決済改革

などの業務改革のチャンスがあります。コロナ禍で対応していることを業務改革にできたら、会社のみならず、日本全体の労働生産性向上に繋がります。

余談ですが、このブログの名前である「改革志向...」は、課題解決において「改善」ではなく、目標である「なりたい姿」に向かって、「改革したい」と思う気持ち「改革志向」から付けています。

業務改革(BPR)と業務改善の違い

改革を単純に英語にするとリフォーム(reform)です。家のリフォームを思い浮かべる言葉で、修理のように感じてしまします。むしろ、改革を「BPR」という方がぴったりします。BPRは、1990年初頭に長期不況の閉塞感にあえぐ米国で生まれた概念です。小手先の修正では立ち直れないような状況において、抜本的な業務改革手法として注目されました。その後、日本にも導入されています。

BPRは「Business Process Re-engineering」の略で、直訳すると「業務プロセスの再設計」となります。業務プロセス全体をその業務1つ1つを見ながら、品質、コスト、納期(QCD=Quality、Cost、Delivery)から、抜本的な改革を目指す取り組みです。

業務改革(BPR)と業務改善の違いは、明確に定義されていません。しかし、1)目標の明確さ 2)規模の違いなどで、その差が説明されています。例えば、品質、コスト、納期について、コスト改善目標を半減といった具合に設定します。目標到達には、ストレッチではなく、チェンジが必要です。また、業務を変える範囲や影響が、大きくなります。「改革」とは、「高い目標にむかって、改善を根本的にやること」と言えます。言い換えると目標=「なりたい姿」からスタートして、何をすべきか考える方法で、現状やり方から考える改善とは、方向が逆な考え方だと言えます。

教科書通りの王道だが、業務改革がうまくいかないパターン

ある会社の例ですが、業務改革を社長や幹部が言い出し、チームが編成されました。

「あとは、君達メンバーにまかす」

と言われました。チームは、教科書どおりの手順を実行することにしました。問題点の把握の為、現状の業務フロー図の作成です。ところが、これが大変な作業になりました。メンバーの知る範囲で何とかフロー図を書いて、各部署に確認に行くとフォロー図から外れた業務が、沢山あります。例えば、商品の注文ルートだけでも数十あります。次にフォロー図と合わせて、各職場で作成している帳票を集めることにしました。公式、非公式合わせて、どれほどあるかわからないほどあります。各自が勝手に作成しているPC内の帳票にいたっては、把握不能です。これらを基に、改革目標を決めようとしましたが、結局リーダーが気合で、「品質を維持して、コスト30%減、納期半減」としました。こうして改革を進めていますが、最近はコロナ禍対応で、場当たり的な業務改革となっています。

以上、業務改革を教科書的にやってうまく進んでいない例です。業務改革の成功例が、表彰された事例も含め数多く紹介されています。しかし、事例に嘘はありませんが、そのプロセスは事例発表の段階で、作文されていることがあります。試行錯誤で得た方法が、あたかもシステマティックに調査、解析、対策を構築したごとく書かれています。(私自身もQC発表会などで、作文した経験があります)教科書どおりの方法に、こだわらず改革を進めることだと思います。

業務改革は、成功事例の結果を「パクる」ことで進む

改革のやり方として、「成功事例の結果をパクる」ことを勧めます。くれぐれも著作権や特許を侵害することではありません。注文物流の事例で、どこかの会社が、コスト30%減、納期半減を達成した例があると発表したとします。自社の改革目標を同じにします。その手法が、ネット配車とシステム倉庫となれば、その方法をしらべ、自社の仕組みと比較して検討します。他社の改革成果、他社の行きついた方法から検討してみることです。

「他社にできたことなら、当社にもできる」

これが、「パクる」ことの本質です。よく、陸上や水泳の記録で、誰かが〇〇秒の壁を突破すると、その後堰を切ったように多くの選手が、その壁を越えていきます。「壁を突破した者がいる。方法がある」と分かることで、皆ができるようになります。

同業他社に改革で成果を上げた会社の例がなくても、他の業界や海外に例が見つかるものです。もしかしたら、自然界の昆虫や動物達が実践しているかもしれません。

改革は、結果である「なりたい姿」をイメージして、理想の業務フローをつくり、どうすれば、その姿になれるかを検討するのが早道です。もし、できないなら、その原因を探ることです。

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まとめ:業務改革は、「なりたい姿」からスタートする

業務改革は、「なりたい姿」を描き、チェンジすることです。ストレッチである改善が、現状からスタートするのとは異なり、アプローチの方向が逆です。「なりたい姿」や「やり方」は、改革の成功事例を参考にすることが早道です。また、業務改革には、BPRの考え方が使えます。この「なりたい姿」から思考することを改革志向と呼びたいと思います。

参考記事:チームの業務効率化のための5つのポイント(オフィス編)

おまけ:BPRを深く知りたいなら

BPRが浸透したのは、米マサチューセッツ工科大学のマイケル・ハマーと、経営コンサルタントのジェイムズ・チャンピーの共著「リエンジニアリング革命:企業を根本から変える業務革新」によるものです。この本に「リエンジニアリングとは、コスト、品質、サービス、スピードのような重要で現代的なパフォーマンス基準を劇的に改善するために、ビジネス・プロセスを根本的に考え直し、抜本的にデザインし直すこと」とあります。


リエンジニアリング革命―企業を根本から変える業務革新 (日経ビジネス人文庫)

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