「仕事が遅い人」と言われるタイプが、「遅れる」3つのパターンと対策
「仕事が遅い人」と言われるタイプが、「遅れる」3つのパターンと対策
「仕事が遅い人」が「遅れる」3つのパターン
「この仕事、まだ始めていなかったのか」
「こんなやり方していては、締め切りに間に合わないだろう」
「頼んだ資料、出来たと思っていたが、まだイジっているのか」
これらは、上司が部下にイラ立って発した言葉の数々です。うかうかしていると、一生懸命に仕事をしているのに「仕事が遅い人」というレッテルが貼られてしまいます。
「仕事が遅い人」とレッテルが貼られるようになると、職場全体の仕事のペースが落ちるだけではありません。職場の人間関係まで悪くなります。例えば、
「あの人の仕事が遅くて、まわりが迷惑!」
「仕事が遅くても、同じ給料なんて不公平!」
といった声が、同僚からも挙がり、職場の雰囲気を悪くします。
そんな「仕事が遅い人」には、「遅れる」いくつかのパターンがあります。そのパターンを知ることで、脱却する方法が見つかります。
「仕事が遅い人」の遅れるパターンは、以下の3つです。
1)取り掛かりが遅い
2)仕事の効率が悪い
3)仕事の終了基準がない
この分類は、一連の仕事において、「始まり」「仕事そのもの」「終わり」の、どの段階で遅れるかで分けています。仕事の遅れるパターンに合った対応をすることで、「仕事がはやい人」への変化が期待できます。
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取り掛かりが遅い
「やれば出来る」
なんて言葉があります。仕事そのものが遅いのではなく、着手するのが遅いパターンです。仕事に取り掛かるのが遅くなるのには、いくつかの理由があります。以下にいくつかのパターンを紹介します。
1)仕事の優先順が、周囲の期待と違う
仕事には、優先順があります。よく優先度は、緊急性と重要性でマトリックスを作って説明されます。このマトリックス、緊急度も重要度も人によって違います。「仕事が遅い」と言われる人は、組織や上司が期待する緊急度や重要度からできたマトリックスとその人の持っているマトリックスが異なっていることがあります。
上司が部下の仕事をチェックして
「そんな仕事は、後でいいから、こちらを先に進めろ」
なんて指示するのは、上司の優先順と部下の優先順とが違うからです。仕事を受けた時、すぐに着手できない時に、仕事の依頼者と優先順を調整することが大切です。
小さな子供を持っている社員や、親などの介護をしている社員は、子供や親の世話の方が優先度を上げざるを得なくなります。何も言わなければ、「仕事が遅い人」ということにありますが、周囲への事情説明で誤解解消に努めることです。
2)仕事の納期(締め切り)しか意識にない
仕事には、納期(締め切り)があります。ところが、仕事を始める日時は自由です。
「後でまとめてやればいい」
なんて思っていると仕事の着手が遅れがちになります。会議の日時は、決まっていますが、準備開始日時は決まっていません。スケジューリングするとき、開始日時も同時に決めておくことをお勧めします。
ある人は、会議や商談日時をスケジュール帳(スマホ)に記入する際、移動を伴うものであれば、出発予定時刻も一緒に入れています。
3)「嫌な仕事」を先延ばしにする
「嫌な仕事」があると着手をつい先延ばしにしたくなります。「難易度が高い仕事」ということもありますが、「面倒である」「苦手な人に会う」といった仕事でも先延ばしにしてしまい勝ちです。これは、「後でやってもできる」という深層心理があります。
まず着手することが、大切です。「やるやらない」を迷っている位なら、まずやることです。来た仕事を「ためない」という原則で、仕事の処理をすること。あるいは、仕事の開始日時が来たら、自動的に着手することです。
仕事の効率が悪い
仕事を処理するスキルが足りなければ、仕事は遅れます。やり方(段取りや手順)が悪ければ、仕事ははかどりません。仕事の効率とは、時間当たりの仕事の処理量です。仕事の効率を上げるには、
1)仕事の知識、スキルを上げる
2)工程を見直す(省略する)
3)機械化(デジタル化を含む)する
といったことがあります。具体的なことは、沢山の本、ネット記事、コンサルタントが解説・指導をしていますので、詳しくはそちらに譲ります。
仕事の効率が悪くて、「仕事は遅い」と言われる人は、そもそも「仕事を速くする」ということを考えていないことが、根本にあります。仕事を「従来通り」「自分のペース」でやるため、何かある毎に仕事が遅れます。
仕事は速くしようという意識が強ければ、上記の3つのポイントで仕事やり方を改善しようとするはずです。あるいは、周囲にやり方を相談することができます。「自分一人で仕事を抱え込んで遅くなる」といったことにならないことが大切です。
仕事の終了基準がない
いわゆる「完璧主義」と言われるタイプの人に多い「仕事が遅い」理由です。仕事の終了基準、つまり「どの程度の出来ばえももって完了」なのかハッキリさせなければ、どんな仕事も期限ギリギリまでやり続けることになり勝ちです。
どんな仕事も8割から9割までは、楽にできます。ところが、10割の完成度にしようとしてもキリがありません。
どの程度の完成度で仕事を終わらせるか、あらかじめ基準を作っておくことが大切です。仕事を依頼されるとき、
「こんなイメージでいいですね」
と確認しておくことで、依頼者の完成イメージとこちらのイメージが大きく異なることが防げます。
例えば、何かの調査を依頼されたとき、
「○○と△△のデータを調べた結果で報告書を作成します」
などと依頼主に同意を得ておけば、結果を出すのに遅れたり、内容不足だったりすることが防げます。
まとめ
「仕事が遅い人」の遅れるパターンを仕事における「始まり」「仕事そのもの」「終わり」の、どの段階で遅れるかということで分けると以下のようになります。
1)取り掛かりが遅い
2)仕事の効率が悪い
3)仕事の終了基準がない
これら、仕事の遅れるパターンに合った対応をすることで、「仕事がはやい人」への変化が期待できます。