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3つの「役に立たないコンサルタント」のタイプと「赤ひげ」先生

 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

3つの「役に立たないコンサルタント」のタイプと「赤ひげ」先生

 

「役に立たないコンサルタント」には、3つのタイプがある

企業や組織を改革するのにコンサルタントを利用する方法があります。ところが、社長の肝いりで、高額のコンサル料を払っても成果の出ないことも起きます。それでも「いつか成果がでる」とダラダラと契約を継続し続けて後悔する、あるいは、もう沢山とばかりに契約を打ち切ることになります。世間では、一概にコンサルタントが役に立たないのではなく、
「コンサルタントは、人による」
などと言われます。いい人を見つけることが、コンサルタント使用のコツみたいな言い方がされています。
「役に立たないコンサルタント」には、いくつかのタイプがあります。
1)型に押し付けた分析をする
2)自分の経験に頼って指導する
3)依頼企業の状況を把握しない
適切なコンサルは、企業を大きく発展させます。しかし、一方で高額なコンサル料の割には成果が出ず、時にはコンサルを依頼した経営者と一般社員の間に相互不信を生み出すことさえあります。
コンサルタントをうまく活用するには、コンサルタントの手法、専門性などを知り、自社や自職場にあったコンサル会社、コンサルタントを選ぶことが大切です。
この記事は、自分が実際にコンサルタントに依頼した経験とコンサルをした経験から得たことを基に書いています。

 

型に押し付けた分析をするコンサルタント

大手のコンサル会社の例ですが、いきなり型通りの分析をするよう指示されて困惑したことがあります。そのコンサル会社には、コンサルをする上での標準的な手順、つまりマニュアルがあり、これに従った分析からスタートすることになっています。確立された手法なのでしょうが、マニュアルで想定している会社とは、扱っている商品も従業員の質、規模、企業文化も違います。社員が、
「自社に適用するには、無理がある」
との話をすると、
「『自分の会社は特別である』と主張するのは、典型的ダメ会社の言い訳です」
と言われ、しぶしぶコンサルの指導する方法でデータを集めました。コンサルタントのAさんは、このデータを使って業務分析をしました。これを、会社の幹部の前で説明。分析は、3C、STPなど様々な手法が使われています。解説は、マーケットイン、ファイブフォース、コアコンピタンス等々の専門用語のオンパレードです。出席した幹部は、内容が理解できずポカンとしていました。
「要は、売れないモノはヤメ。売れるモノだけやれということだろ!
社長の一言でその場は終わりました。そして、Aさんとのコンサルタント契約は、この言葉をもって終了しました。
多くの企業分析手法は、成功した企業をモデルとして開発されたものです。既存の企業分析手法を使うということは、理論の元になった成功したモデル企業との差を見つけることでもあります。分析することで、モデル企業との差である「問題点」を出すことができても、どれに取り組むか、つまり「課題」とするかが重要です。
例えば、業績が上がらない「問題」があります。商品力の問題、生産力の問題、流通の問題、売値の問題など多々あります。これら問題の中から、商品力を「課題」にするかどうかが重要です。「課題」が絞れれば、分析手法を適用することで、威力を発揮します。

 

自分の経験に頼って指導する

自分の経験頼りの指導は、個人でやっているコンサルタントに多いタイプです。自分の会社勤務・事業経営の経験を基にしたコンサルタントは、発想が固定化したタイプの人が見受けられます。自分の経験が、都市部でしか通用しない、特定の業界しか知らない、企業規模が理解できていないなど、実際にコンサルを依頼された会社の実情にあっていない指導がなされるのですが、コンサル本人がそれに気づいていないことがあります。
あるコンサルタントは、自分の経験、他社で指導したときの話ばかり。講演を頼んだら、自分の著書の内容を終始話されるだけでした。コンサル契約や講演をしなくても、この方の1500円ほどの本を買い、読めば済むということでがっかりしました。

 

依頼企業の病気になった理由をみつける「赤ひげ」コンサルタントの例

依頼企業の状況を把握しないで、マニュアル通りのコンサル、自分経験に頼った「役に立たないコンサルタント」の例を紹介しましたが、逆に依頼企業をよく調べて成果を上げているコンサルタントHさんを紹介します。
Hさんは、コンサルをするにあたって、依頼された会社、業界を知ることをモットーにされています。まず、各層の社員のインタビューをします。ある従業員100人ほどの製造会社では、社長からパート社員に至るまで半数ほどの人の話を聞きました。更に知りたいということで、OBや出入りの業者の人にもインタビューをされました。また、会社の業界に関する本を数冊読まれ、更に社史や昔の社内報まで目を通されました。
その結果、一般社員以上に会社の歴史を知っているのではないかと思えたほどです。2か月ほど調査されたあとHさんは、社長を含む幹部に対して、この会社が抱えている問題について、依頼会社が現状に至った理由を述べられました。勿論、推測が入っていましたが、なるほどというものです。古株の専務が、
「先生、その通りです。かつてのヒット商品○○の夢を追いかけ続け、会社の組織、考え方まで、どっぷり浸かっていました」
実は、これまでも社内外から
「ヒット商品○○の成功体験から抜けだせていない」
との指摘が挙がっており、次なる商品開発などをしていました。しかし、「いい商品を開発して、同じ業界で売る」という発想から抜け出ていないことに気づいていなかったのです。だから、社内の組織・体制を維持していたのです。この固定化した発想をコンサルタントのHさんは指摘しました。
「△△君など一部の社員は、新しい発想をもっていますよ」
Hさんは、思わぬ社員の名前をあげました。各社員の個人まで把握していたのです。
その後、Hさんがすることはありませんでした。課題解決の答えは、すべて社内にありました。今、専務が中心になって社内改革活動をして成果を得ています。
Hさんは、
「私は、ブラックジャックにはなれません。でも、『赤ひげ』先生のようになりたいと思います」
そんな話をしていました。Hさんは、難しい手術を神業のようにこなす手塚治虫の漫画「ブラックジャック」ではなく、なぜ病気になったのか、なぜ怪我をしたのかを見つける山本周五郎の小説に出てくる「赤ひげ」先生方が、自分としての理想と言われていました。
1)その企業や職場が、どんな課題を持っているのか
2)その課題は、過去からの経緯でどうして生まれたか
これらの視点で依頼された会社や組織を把握することが、「役に立つコンサルタント」には重要です。
コンサルタントには、「ブラックジャック」のような、高度な知識と手法で、具体的に課題を解決するタイプの方もいます。「赤ひげ」タイプのようなタイプの方もいます。どちらが、依頼する企業や職場に合っているかを見極めることが、コンサルタントを活用するコツです。


赤ひげ診療譚 (新潮文庫)


ブラック・ジャック 1 ブラック・ジャック (少年チャンピオン・コミックス)

まとめ

「役に立たないコンサルタント」には、いくつかのパターンがあります。
1)型に押し付けた分析をする
2)自分の経験に頼って指導する
3)依頼企業の状況を把握しない
適切なコンサルは、企業を大きく発展させます。コンサルタントをうまく活用するには、その手法、専門性などを知り、自社や自職場にあったコンサル会社、コンサルタントを選ぶことです。

参考記事:中小企業で「経営戦略論」を使う前に必要な経営者の心得

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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