「なりたい姿」に向かって変えていく「改革志向」の意見満載

会社の業務や生活で、有効な「時間の使い方」を実現するための4つのステップ

 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

会社の業務や生活で、有効な「時間の使い方」を実現するための4つのステップ

 

雑務や緊急対応に追われて、有効な「時間の使い方」ができない

「メールを整理して、雑用を片づけたらもうお昼」
「一日忙しく働いたが、何も残っていない」
「自己研鑽としてやりたいことが、いつまでたっても手が付いていない」
こんな気持ちを持つことがありませんか。時間が経過するのは、速いものです。よく経営資源として4つの要素」があると言われます。それは、「ヒト、モノ、カネ、情報」。私は、もう一つ大事な要素を加えるべきだと思います。それが、時間です。「ヒト、モノ、カネ、情報をどう使うかが経営」と言われていますが。この「どう使うか」とは、「時間をどう使うか」に置き換えられます。
優秀な人材がいても、ムダな時間の使いかたをしていては、成果が上がりません。いい設備を持っていても使う時間がなければ戦力とは言えません。カネも情報もタイミングという時間の要素があって活きてきます。
個人でもどんなに才能やチャンスがあってもそれを活かす「時間の使い方」がなければ、ムダになります。

「時間の使い方」というと、よく「スキマ時間の活用」や「通勤通学の時間の活用」等の話がでます。しかし、これは時間の使い方の一部です。仕事や生活のメインの時間の使い方を有効にすることこそ、本来の「時間の使い方」議論で重要です。
仕事や個人の生活で大切なことは、
「できるだけ多くの時間を最も重要なことに使う」
ことです。「最も重要なこと」は、必ずしも「緊急にすべきこと」ではありません。会社の中期戦略を考える、人生のプランを考えるといったことは、今やらなくてもいいことです。しかし、意識してやろうとしなければ、どんどん後回しになり、「緊急にすべきこと」に変化し、時間がとれず、「とりあえず」の対応になってしまいます。
有効な「時間の使い方」を実現するには、4つのステップがあります。
1)やるべきこと、やりたいことの重要度を確認する
2)やることの優先順を決める
3)やらないことを決める
4)重要度の高いことに集中して時間を使う
このステップに沿って、仕事時間や生活時間を見直すことが大切です。多くの人が、「やるべきこと」や「やりたいこと」とは、ほど遠いところで時間を使ってしまっています。P・F・ドラッカーは、その著書「経営者の条件」(ダイヤモンド社)で、
「成果をあげるには、自由に使える時間を大きくまとめよ」
と述べています。


新訳 経営者の条件 (ドラッカー選書)

 

「やるべきこと、やりたいこと」の重要度を確認する

「やるべきこと、やりたいこと」は、会社や自分が「どうなりたい」という目標によって決まります。「どうなりたいか」という目標に対して、「どうすればそれになれるか」が、やるべきことであり、やりたいことになります。

「どうなりたいか」という目標に対して、やるべきこと、やりたいことをリスト化する手があります。そして、リスト化した「やるべきこと、やりたいこと」の重要度を考えとみてみることです。会社の営業活動、改革、自己研鑽としての学習などと書き出し、リスト化して眺めます。緊急度は無視して、目標に向かって必要な「やるべきこと、やりたいこと」の重要度を確認することです。

「やること」の優先順を決める

次に、「やること」の優先順を決めます。この時、重要度の高い「やること」を優先します。優先順の決め方として、よく「重要度」「緊急度」の2軸でフレームを作り、4つの事象で考えることが推奨されます。「緊急で重要度が高いこと」が、どうしても優先される傾向になります。しかし、優先度は、緊急であろうとなかろうと、「重要度が高いこと」を優先して時間を使うべきだと思います。
「緊急度が高いから」と言って、そんな対応ばかりしていると、後に何も残りません。成長している会社、個人は、「緊急度が高くないが重要なこと」に時間を使っています。例えば、企業であれば、長期的投資や顧客の囲い込み人材育成、個人であれば人脈づくりや自己研鑽でしょうか。
「重要だが緊急度の低いこと」は、何かと理由を付けて後回しになりやすいものです。ここが、「頑張りどころ」と覚悟をして立ち向かうことです。

「やらないこと」を決める

「やらないことを決める」には、少々勇気が必要です。飲み会を断る、挨拶を断るなど相手の気持ちを考えると気が引けます。しかし、時間は有限です。

ある企業の社長のスケジュールをみて驚いたことがあります。実に会社時間の70%は、儀礼的なことに時間が使われていました。業界の集まり、訪問者との面談、報告を聞くだけの会議等々です。もちろんそこでの会話や報告が事業発展のヒントになったり、人脈を広げる機会になったりすることもあるでしょう。しかし、社長がやりたいと思っている時間ではありません。社長に話を聞くと、
「本来やりたいのは、自社の分析と将来のプランづくり。従業員各層の意見をきくこと。新商品の開発状況を知ること」
などでした。その後、その社長は
「方針として、『やりたいこと』を優先して、他はやりません!」
と宣言し、他の社員に儀礼的なものは任せました。実際にやってみると、「社長の方針」ということで、従来参加していたことを止めても周囲が納得してもらえたとのことでした。

重要度の高いことに集中して時間を使う

最後は、とにかく集中して重要度の高い「やるべきこと、やりたいこと」に時間を使うことです。事業やスポーツなどで大きな成果を上げた人は、「寝ても覚めても一つのことに集中して時間を使った時期がある」といった趣旨のことを話すことが多いようです。様々な雑事、誘惑を克服して、時間を有効に使うことで、道が開けると信じます。

 

まとめ

多くの人が、「やるべきこと」や「やりたいこと」とは、ほど遠いところで時間を使ってしまっています。
有効な「時間の使い方」を実現するには、4つのステップがあります。
1)やるべきこと、やりたいことの重要度を確認する
2)やることの優先順を決める
3)やらないことを決める
4)重要度の高いことに集中して時間を使う
このステップに沿って、仕事時間や生活時間を見直すことが大切です。

参考記事:「時間がない」のは、「忙しさ」「納期」「他人の評価」に追われているから

仕事に追われている人は、「やらねばならない仕事」を「やりたい仕事」にすること

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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