面接でコミュニケーション能力が評価される最強スキル「三手の読み」
面接でコミュニケーション能力が評価される最強スキル「三手の読み」
面接で使って欲しいスキル「三手の読み」
「周到に準備した採用面接なのに、会話が続かず不発」
採用面接のために、Q&Aの事例を研究し、準備したのに会話が続かない。会話が、盛り上がらないので、面接官は次の質問に移る。次の質問にも型通りの回答、面接官の反応なく、また次の質問。
こんな採用面接を面接官として何度も経験しました。残念ながら、このような面接になってしまった学生は、「コミュニケーション能力が不足」と評価されてしまいます。
就活生が、いくらネット記事やノウハウ本の面接Q&Aを読んでもダメです。面接がうまく行くかどうかは、面接官の質問に回答をした後が問題なのです。回答したあと、面接官は何かリアクションを起こします。このリアクションに反応できるかです。面接官のリアクションを想定した面接の準備があれば最強です。
私は、これを面接のおける「三手の読み」と言っています。
面接官のリアクションに反応できれば、会話が続きます。会話が続けば、「コミュニケーション能力がある」と評価されます。ネット記事やノウハウ本は、面接官の質問に対して模範回答で終わりです。その後のことが、想定していないのでダメなのです。
「三手の読み」は、採用面接だけでなく、社会人になってから、人との会話、交渉の場面でも役に立つスキルです。
「三手の読み」とは
「三手の読み」とは、囲碁や将棋の言葉です。かつて棋界で頂点を極めた大山康晴十五世名人は、
「将棋は三手先まで読めればよい」
という言葉を残しています。プロの棋士たちは、もっと先まで読むのでしょうが、「素人は、三手先まで読めたら十分通用する」ということであり、「素人は三手先までさえ読んでいない」もしくは「読むことができない」と言いたかったのでしょう。
面接における「三手の読み」とは、自分対相手の会話シミュレーションです。自分が何かアクションAをする。(発言する)すると相手が、アクションが何通りか想定できます。(B1、B2、B3・・・)これに対して、B1ならこうする。B2ならこうする。B3・・・と自分アクションを想定するという一連のシミュレーションが「三手の読み」です。すべとの可能性を考えるとものすごい組み合わせになります。面接(会話)における「三手の読み」も将棋の「三手の読み」も同じで、いろいろある受け答えのうち、可能性のないものを消して、可能性の高い相手のリアクションに対し、自分のアクション(発言)を考えていくことです。
面接での「三手の読み」の例
採用の面接の場面で、「三手の読み」を活用するとこんな風になります。
1)自己PRやガクチカに答える。
2)自分の答えに対する面接官のリアクション(発言)を想定する。
3)想定したリアクションに対して、一言付け加える。
これが、面接のおける「三手の読み」です。
面接官のリアクションには、「肯定的発言」「否定的発言」「無関心」などが想定できます。「驚きを感じるか」「平凡と感じるか」などとも想像できます。これに、対して自分の取りうる反応(発言)を想像してみることです。無限の組み合わせがありそうですが、自己PRやガクチカの内容を考えれば、面接官の反応は多くありません。肯定的で話を広げようとする発言か、否定的で話を切ろうとするかです。
ある就活生が、島根県出身と自己紹介しました。面接官は、
「島根といえば、出雲大社のあるところですか」
思わずこうリアクションしました。
「出雲大社だけではないですよ。ゲゲゲの鬼太郎も錦織圭だって島根出身です。他にもありますが・・・」
こう学生が答え会話が盛り上がりました。後で聞くと、
「『島根県』と言うと、相手は必ず『珍しそう』に言います。予想通りの言葉だったので、素早く考えていたことを言いました」
とのこと。これが、面接の「三手の読み」です。
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まとめ
囲碁や将棋の「三手の読み」は、面接でも使えるスキルです。
1)質問に答える。
2)自分の答えに対する面接官のリアクション(発言)を想定する。
3)想定したリアクションに対して、一言付け加える。
これが、面接のおける「三手の読み」です。
面接官のリアクションに反応できれば、会話が続きます。会話が続けば、「コミュニケーション能力がある」と評価されることが期待できます。