「プレッシャーに弱い」と思っている人が、就活面接で心がけるべきこと
「プレッシャーに弱い」と思っている人が、就活面接で心がけるべきこと
「プレッシャーに弱い」のはなぜ?
「面接の場面で、受け答えがグダグダになる就活生」
「最終回1点リードで、ストライクが入らず連続四球で逆転負けする投手」
「ここ一番で、短いパットを外すアマチュアゴルファー」
こんな「自分は、プレシャーに弱い」と思っている人に、プレシャーから抜け出す方法を紹介します。
「プレシャーに弱い」と言われる人は、ここ一番の場面で、ついつい色々なことを考えてしまう傾向があります。特に悪い結果がでることを恐れてしまいがちです。例えば、スポーツおいては、これまでの試合展開、相手の出方、失敗の可能性等々を考えてしまします。そんな時、自分が冷静さを失っていることに気付くこともありますが、気付くことで、益々失敗の不安が増大し、いいプレーができなくなります。これが続くと、「イップス」といわれるような、体が全く動かない病的状態さえなります。
プレシャーがかかる場面で、自分の力を出す秘訣は、シンプルです。
「その瞬間、1つのことだけに集中する」
それだけです。投手ならその1球、ゴルフならその1打だけを考えることです。更に言えば、「1球投げる中で、軸足にしっかり乗ること」だけ、「1打打つ中でクラブ面のセンターにあてること」など、自分で決めた1つの動作に集中することで、プレシャーから脱出できます。
採用などの面接では、「相手の質問を理解すること」に集中することをお勧めします。受け答えがグダグダになるのは、大抵質問者の意図が、就活生に正しく伝わっていない時です。「相手の質問を理解する」方法として、相手の質問を口に出して繰り返すことを勧めています。特に面接官から、
「あなたを漢字1文字で例えると?」
なんて予期せぬ質問が出たとき、まず
「『私を漢字1文字で例える』とのご質問ですか?」
と相手の言葉を繰り返します。これで、間が取れ冷静さを取りもどせます。ことによったら、面接から
「例えば、『誠』とか...」
といった回答例が出されることもあるかも知れません。
面接官は、良い回答を求めているわけではなく、就活生の対応を見ています。意地悪く言うと、プレシャーのかかった状態で、就活生が予期せぬ質問でパニックになるか見ているようなものです。回答の内容を気にせず、まず質問が何かを確かめることから対応していくことです。
プレシャーから脱するコツをつかんだ言葉
ある日、自宅近くの寺の門にこんな言葉があるのを見つけました。
過ぎ去った日のことは悔いず、
まだ来ない未来には憧れず、
とり越し苦労をせず、
現在を大切に踏みしめてゆけば、
身も心も健やかになる。
この言葉には、プレッシャーから逃れる方法が書いてあると気づきました。この言葉は、お経の言葉で、人生を穏やかに生きる秘訣を書いたものだそうです。私には、これがゴルフの極意を教えているように感じました。
プレシャーに弱いと自覚するゴルファーに、プレー終盤で
「今までの良いプレー、悪いプレーなどの過去を考えるな」
「『このホールをパーなら優勝」なんて未来にあこがれるな」
「『最後に池に打ち込まなか』など心配するな」
「今の1打に集中しろ」
「そうすれば、うまくいく」
そう呼びかけている受け取りました。実際の競技成績は別として、プレー中にこの言葉を思い出すことで、プレシャーに弱い自分から脱出できました。(少なくとも余計なストレスから解放されました。)
「過去を悔い、未来を考えて、今やることに集中できない」
これが、「プレシャーに弱い」本質だと理解しました。私は、今も忘れないようにお寺の門にあった言葉をスマホに残しています。(写真)
様々なプレシャーのかかる場面において、この言葉がうまく当てはまります。スポーツでは、ルーティーンといわれる、プレー前に決まった動作をする人がいます。イチローや五郎丸選手のルーティーンが有名でした。ルーティーンは、プレシャーがかかる場面において、過去や未来など余計なことを考えず、今のプレーに集中させる方法です。実際に体を動かし、余計なことを考えない状態にするのです。
我々が出会う様々なプレシャーのかかる場面において、具体的に「今やること」を持つことです。面接の受け答えでは、面接官の質問を「自分の口で復唱する」という「まずやること」から対応するのです。
様々なプレシャーを克服する方法が、ネットや本には紹介されています。それもいくつもの方法が載っています。そのいずれもが正しいのでしょうが、沢山のことを一度にはできません。出来ないことをやろうとすることが、プレシャーとなります。「自分は、プレシャーに弱い」と自覚する人は、緊張した場面で、「1つの行動」に集中してください。就活面接では、面接官の質問を理解することです。
まとめ
スポーツや就活面接などプレシャーのかかる場面で、失敗ばかりしてしまう。いわゆる「プレシャーに弱い」人は、緊張する場面で過去(悔い)、未来(結果)を考えて、「今やるすること」に集中できないのが、大きな原因です。プレシャーに強くなるコツは、プレシャーのかかる場面で、ルーティーンなど「今やること」を具体的に持つことです。
参考:過去を追うな。未来を願うな【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】