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「探す」「おすすめ」「選ぶ」という3つのサービスを加えて売上増を狙え!

2023/10/17
 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

「探す」「おすすめ」「選ぶ」という3つのサービスを加えて売上増を狙え!

 

「探す」「おすすめ」「選ぶ」という3つのビジネス

「飲食店を探すのに『ぐるなび』を使う」
「ネット上に、最近購入したモノの関連商品が勝手に出てくる」
「漠然としたリクエストをすると『あなたにピッタリ』の本選んでくれるサービス」
今、こんな「おせっかいサービス」が、広がっています。これを整理すると、3つのタイプのビジネスモデルがあることが分かります。「おせっかいサービス」も含めて、私が勝手に名前を付けると次のようになります。
1)「探す」ことを主に行う「検索ビジネス」
2)「おすすめ」のモノやサービスを紹介する「レコメンドビジネス」
3)「選ぶ」をお客様に代わって行う「選択ビジネス」
これらは、必ずしも単独のビジネスではなく、むしろ従来のモノやサービスの売り方に「おせっかいサービス」を加えたビジネスとして売上を伸ばしています。
例えば、Googleや「ぐるなび」は、典型的な「検索ビジネス」ですが、その利用者の多さで、広告料や手数料で稼いでいます。Amazonは、単に注文を受けた商品を売るだけではなく、お客様に適切な「おすすめの商品」をレコメンドして売上を増やしています。
「おせっかいサービス」は、ネット型企業に限らず街の不動産屋さんや靴のフィッティングサービスなどで、担当者が「おすすめ」の商品を紹介したり、商品を「選ぶ」ことで、お客様の満足度を上げています。
この記事では、「検索」「レコメンド」「選択」といった「おせっかいサービス」の効用を考えます。

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「探す」ことを主に行う「検索ビジネス」

近年は、スマホやPCからインターネットにアクセスし、「何かを探す」ことが容易にできるようになりました。例えば、何か情報を得たければGoogleから検索します。飲食店を探すなら「ぐるなび」、宿泊先を見つけるには「楽天トラベル」といった具合です。「探す」ことが、一つのビジネスになっています。これらを「検索ビジネス」と呼びます。
「検索ビジネス」は、ネット型のビジネスだけではありません。昔からある「探す」ビジネスとして、街の不動産屋があります。住みたい地域、住居のタイプ、予算などから、貸物件、売り物件を探してくれます。ネット時代になって、より精度や速さが増しています。
「探す」ビジネスの特徴は、「探す」こと自体では、お金になりにくいことです。Googleは広告、「ぐるなび」は紹介手数料、不動産屋は仲介手数料で稼いでいます。
検索ビジネスを運営している会社がビジネスを成功させるには、「信頼」が最も重要な要素になります。また、検索される側の店や企業は、検索され際、検索順の上位を取ることがそのまま売上増に繋がるので、ホームページなどのコンテンツの内容だけでなく、検索され易さの対策(SEO対策)も重要になります。

「おすすめ」のモノやサービスを紹介する「レコメンドビジネス」

インターネット経由で何かを購入すると、関連した商品の紹介がスマホやPC画面に次々に登場します。これは、レコメンドエンジンと言われる、顧客の購入履歴やネットの閲覧傾向等を分析して、おすすめ商品を紹介するソフトが働いているからです。
レコメンドエンジンは、ユーザーの嗜好やニーズを分析し、それに基づき顧客一人ひとりの興味・関心がありそうな情報(商品やコンテンツ)を選出、個別に提供します。この機能は「パーソナライゼーション」と呼ばれています。
多くの品物を扱うネット通販サイトでは、今やレコメンドエンジンの導入が必須になっています。ちなみに、Amazonのレコメンドによる売上は、全体の1/3を占めるとまで言われています。
「レコメンドビジネス」で重要なポイントが、如何にして信頼性のあるデータを集めるかです。単に購買履歴や検索履歴だけを集めても、その人の満足度や真の目的は推定するしかありません。ネット画面中の「はずれ」リコメンドを考えると打率は高くはないようです。
データは、Cookieなどを通して自動的に行われたり、アンケートなどユーザーから直接収集されたりします。いずれのケースでも、顧客のプライバシー保護の問題が常に付きまといます。やたらに質問項目の多い会員登録の手続き、やたらに送られてくる広告電子メールなど、顧客に不快感を与えないような「おすすめビジネス」が期待されます。

「選ぶ」をお客様に代わって行う「選択ビジネス」

どんなモノであれサービスであれ、購入するときは、「選ぶ」というステップがあります。いくら商品をレコメンドしても、最後にどれを選ぶかはお客様次第というのが、「レコメンドビジネス」です。
購買履歴や検索履歴がわかっても、お客様の購入目的や気持ちは分かりにくいものです。「選ぶ」段階において、やはり人が活躍しています。いくら「おすすめ商品」を並べられても、どれにするかお客様は迷います。そこに、専門知識や経験のある担当者がいて、商品選びをサポートしてもらえたら、選択のストレスは大いに軽減されます。
例えば、ゴルフショップでは、専門の担当者がお客様のクラブ選びに活躍しています。実際に購入候補のクラブで試打してもらい、球の速度、方向、回転数等々のデータを示して、お客様に最適なクラブを選んでくれるサービスです。
家電量販店も販売員に尋ねると、お客様のニーズや予算に合った商品を選んでくれます。
飲食店でも、「今日のランチ」「シェフのおすすめコース」といった、お客の「選ぶ」負担を最小限にしたメニューが提供され、高い確率で注文を取ることができます。
「選ぶ」ビジネスには、大きな可能性があります。それは、顧客の多くが、「選ぶ」負担を最小限にしたいと思っているからです。つまり、購買行為があるところには、常にニーズがあるということです。また、「選択ビジネス」は、お客様個人が相手であり、小規模事業者でもできます。むしろ、規模が小さいほど、丁寧な対応ができます。また、今後生成AIを使った「選択ビジネス」の可能性もあります。試しにChatGPTに、予算、年齢や好み、関心事を入れて「自分にピッタリの車を選んでください」と入力すると、それなりの候補が出てきます。今のレベルでは、AIの「選択」に満足できませんでしたが、入力のし方などを工夫すれば、今後は十分利用できそうな気がします。
AIの活用も含め「選択サービス」を既存のビジネスと合わせることで、新しいビジネスモデルができる可能が期待できます。

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まとめ

商品購入の際、「探す」「おすすめ」「選ぶ」ことをサポートするビジネスが広がっています。これを整理すると、3つのタイプがあります。
1)「探す」ことを主に行う「検索ビジネス」
2)「おすすめ」のモノやサービスを紹介する「レコメンドビジネス」
3)「選ぶ」をお客様に代わって行う「選択ビジネス」
これらは、必ずしも単独のビジネスではなく、むしろ従来のモノやサービスの売り方に、これらを付与することで、売上を伸ばすことが期待できます。

参考記事:お客様の隠れた「選ぶストレス」を解消する「レコメンド・ビジネス」の威力

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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