面接の冒頭にあるアイスブレイクでの「漠然とした質問」の答え方
面接の冒頭にあるアイスブレイクでの「漠然とした質問」の答え方
面接の冒頭の「漠然とした質問」にうまく答えてポイントアップ!
面接官が、採用面接の冒頭
「今、忙しいですか?」
「大学は、どうですか?」
などと質問することがあります。面接官が、学生に向かって漠然とした質問をすることは、好ましくないと言われます。しかし、面接冒頭に学生の緊張を解きほぐす「アイスブレイク」として「漠然とした質問」をすることがあります。学生の答えを面接官は期待してはいないのですが、思わぬ気の利いた回答、ユーモアのある回答をすると好印象を抱くものです。これだけで、学生に「コミュニケーション能力あり」と評価される可能性があります。
漠然とした質問には、短く具体的に答えること
これは、面接官に「ちょっと気が利く人物」、「面白そうな人物」と感じさせるコツです。例えば、リモート面接で
「そちらは、暖かいですか?」
と聞かれて、
「はい」
とYESかNOで答えることができます。でも、
「昨日までは、寒くてコートを着ていたのですが、この暖かさで、コートはクリーニングに出せそうです。」
これだけの言葉を加えるだけで、面接官の印象が変わります。ほんの数秒の話、文字数にすれば、100字にも満たない言葉で、あなたのコミュニケーション能力が評価されるかも知れません。
こんな、「気の利いた回答」をするには、
1)話す時間の感覚を持つ
2)具体的な例を挙げること
この2点に気を付けることです。とは言っても、急に気の利いた回答などできません。日頃から、会話において、「短く具体的に答える」ことを意識しておくことをお勧めします。これは、採用面接に限らず日常の会話、人間関係構築においても威力を発揮します。周囲を見渡して、ちょっとした会話の中に、「短く具体的な回答」ができる好印象の人がいるのではないでしょうか。
話す時間の感覚を持つ
話の長い人は、総じて嫌われます。ましてや、挨拶代わりに漠然とした質問をしたのに長々としゃべられては迷惑以外なにものでもありません。
Twitterの上限文字数は、140です。これだけの文字数でも、起承転結で結構なことが書けます。読み上げると、30秒ほどです。元NHKアナウンサーのアナウンサー阿隅和美氏は、3分で800文字を話す速さを目安にしていたと自身のブログで紹介しています。(参考:「プレゼンは、1分間に何文字でしゃべるのが効果的か?」)漠然とした質問に対して、50文字10秒以内で回答できれば、相手はストレスなく聞けます。
先ほどの例のように
「そちらは、暖かいですか?」
と問いかけられて、
「えーと」「あのー」
などと言っていると10秒位すぐ経ってしまいます。こんなとき面接官は、
「この人は慎重な性格で、言葉を探している人物」
と考えるより
「グズな奴」「緊張型の人物」
と思いがちです。うまい返答が浮かばないなら
「『暖かいか?』といわれますと、確かに暖かいですが・・・」
こんな風に質問者の言葉を繰り返す手もあります。
一方、10秒以上話すと
「質問の意味を理解していない」
と捉えられることになります。
漠然とした質問に限らず、面接における各質問に対して、回答するのに適切な時間があります。
「2分で自己紹介をしてくだい」
そう面接官から時間を与えられることもあります。日ごろから、自分がどの位の内容を話せるか知っておくことです。試しに、スマホのストップウォッチ機能で自己紹介時間を測定してみてください。同様に自己PRなども測定してみてください。こうして自分なりに「話す時間の感覚」を身に着けておくことは、面接に限らずプレゼン等で役に立ちます。
具体的な例を挙げること
漠然とした質問に対して、具体的な例を挙げると相手への印象は変わります。
「そちらの天気はどうですか?」
こう質問され、
「Tシャツ1枚で、外が歩けるような暖かさです。」
と答えることもできます。
「ウキウキして、弁当を持って花見に行きたくなる位です。」
と感情を挟むことも有りです。
「今日は、外を上着無しで歩きました。」
と実例を挙げるのも効果的です。
こんなことができるようにするには、日常生活での友人や家族との会話がトレーニングになります。
「最近どう?」
などと近況を聞かれ、
「最近○○にハマっていて・・・」
「久しぶりに髪を切りに行きました。」
などと「具体的に答える」ことを意識して会話することです。勿論話したくないことを無理に話す必要がありません。体験したことを手短に話すことに心掛けることです。
私の友人で、寝る前に
「今日は、どうだった?」
と日記の代わりに毎日独り言で問いかけることを習慣にしている人がいます。
「○○があって、悔しかったが・・・」
「△△して愉快だった。」
などと声を出して答えるとのこと。これは、一種の会話シミュレーションです。彼は70代ですが、いつも「気の利いた、面白い話」をしてくれます。本人は、ボケ防止対策と言っていましたが、いい会話トレーニングになっているようです。
まとめ
面接官が、「アイスブレイク」として「漠然」とした質問をすることがあります。ここで、思わぬ気の利いた回答、ユーモアのある回答をすると、一気に好印象を与え、学生に「コミュニケーション能力あり」と評価される可能性があります。
「漠然とした質問には、短く具体的に答えること」
これが、「気の利いた回答」をするコツです。これをできるようにするには、日頃から
1)話す時間の感覚を持つ
2)具体的な例を挙げる
ことを習慣として持つことです。