「なりたい姿」に向かって変えていく「改革志向」の意見満載

お客様が商品を買うときの3つのステップと商品提案のポイント

2024/08/22
 
宝石を売る人のイラスト
記事一覧

この記事を書いている人 - WRITER -
長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

お客様が商品を買うときの3つのステップと商品提案のポイント

 

お客様が商品を買うときの3つのステップと商品提案のポイント

お客様に対して、
「自社のお勧め製品を提案する」
「お得なサービスプランを提案する」
こんな風に様々な商品(モノやサービス)を提案することがあります。営業マンの腕のみせどころです。しかし、熱心に提案しても、お客様の思いと違うものを提案していたり、いろいろな商品を提案してお客様が迷ったりして、購入をためらう結果となることもあります。お客様の心を捉え、購入に至るような商品提案は、案外難しいものです。
そもそも、商品提案の目的は、商品を売って儲けることにあります。ただし、その場だけ売って儲けるのではなく、長い期間を通してお客様に買った頂き、収益を上げることができる商品提案でなければなりません。そのためには、お客様に品質、価格、納期を満足してもらう商品を提案(ご紹介)することが大切です。
今では、お客様自身で、満足する商品情報を集め、購入する店(通販サイト)を見つけて、商品を購入することができます。このネット検索で商品情報を集めるとは、売り手の商品提案を集めていることと同じです。例えば、宿泊施設の価格比較、売れ筋ランキング、口コミ等々で「お勧め」商品や店の情報を見つけ、気になる個別の商品や店のサイトにアクセスして更に情報を集めるといった具合です。
リアルの接客であれ、ネットでの情報提供であれ、お客様に満足を与える商品を「お勧めすること」は、販売を伸ばす上で重要です。
そもそもお客様が商品(モノやサービス)を購入するときには、リアルであれ、ネット購入であれ、基本となる3つのステップがあります。
① 商品を知る
② 商品を選択する
③ 購入を決断する
購入までの基本ステップは、ほぼ全ての商品共通です。
例えば、秋物の服を買おうと店を訪れたお客様は、①店にある服を知る、②買う服を選ぶ、③この店で買うことが正しいかを判断するというステップを通ります。
また、病気で医者を訪れた患者は、①自分の病名を知る、②治療方法を選ぶ、③選んだ治療法(手術など)をこの病院でするのが正しいかを判断するというステップを通ります。
お客様に商品を提案し購入頂くには、このステップ毎に気をつけるべきポイントがあります。それが、以下の3つです。
1)お客様の購入目的に合った商品提案をする
2)お勧め商品に3つのお勧め理由を付ける
3)購入の不安を除く提案をする
これらのポイントを押さえることで、お客様の購入率向上が期待できます。

お客様の購入目的に合った商品提案をする

お客様が、商品を購入する理由(目的)は、2つあります。それは、抱えている「問題を解決する」ことと、「なりたい姿を実現すること」です。
病院を訪れる人は、病気という「問題」を解決するために診察・治療という商品を購入します。衣料品店を訪れる人は、「素敵ね」と褒められるような「なりたい姿」を実現するためにファッショナブルな服を購入します。「問題の解決」と「なりたい姿の実現」との区別が曖昧なものもあります。例えば、車の購入では、通勤等実用的に車が必要であると同時に週末にレジャーとしてオフロードを走りたいといったことです。
お客様が、どんな目的で商品を購入しようとされているか、つまり、「問題の解決」なのか、「なりたい姿の実現」なのか、あるいは「両方の目的」なのかを知ることです。そのためには、まずお客様の目的を聞くことです。
お客様の購入目的がハッキリわかれば、それに合った商品の提案をすることができます。時には、お客様が購入目的を自覚されていないことがあります。いきなり「お勧め商品」を提案せず、目的別の商品群を知ってもらうことです。商品を紹介すると
「今は、こんな商品があるの」
「この商品には、こんな使い方があるの」
といったお客様の発見があることもあります。

お勧め商品に3つのお勧め理由を付ける

お客様は、商品を知った上で、どの商品を買うかの「選択」が必要です。このステップで、お客様に対して、商品を絞り込んで「お勧め」することが有効です。複数の商品をお勧めすることも有りますが、いくつかの商品を紹介したあと、1つに絞り込んでお勧めする方が、効果的なことが多いようです。特に「問題の解決」を目的としたお客様では、提案する商品は、合理的な判断で選ぶことになりますのでその傾向が強くなります。
多過ぎる提案は、お客様を迷わせます。ただし、絞り込んで商品をお勧めする際には、お勧めする理由を3つぐらい用意することが重要です。「お勧め商品」に対して、お勧めの理由が3つぐらいあると、合理的な判断をした気になり安心感が増します。会社など組織では、購買担当者が商品を選択した理由を上司に説明し易くなります。
モノに限らす、病院の治療法選択でも同じようなことが起きます。
例えば、ある病気の治療で、①外科手術、②放射線治療、③投薬治療の選択肢があったとき、
「医者として、外科手術と○○治療の併用をお勧めします。それは、患者の体力、手術の成功率、治療期間・・・」
といった説明が、患者にとって安心感を与え、治療の同意が得られ易くなります。(ある医者に聞いた話ですが。)

購入の不安を除く提案をする

お客様が、商品を選択した後、実際に購入するためには、乗り越えるべきことがあります。それは、
「今、ここで購入することが正しいか?」
という疑問を克服することです。特に高額な商品や、手術を伴うような医療方法の選択など、大きな決断が必要な購入では、自分の判断に対して不安を感じやすいものです。大切なのは、お客様の「不安」に思っていることを聞き、これに対応した提案をすることです。
例えば、
「もっと、安いものがあるかもしれない?」
「他のところで、もっといい商品があるのでは?」
「今、購入する必要がないのでは?」
といった気持ちに対しては、
「地域一番の安値でなければ、差額を補償します」
「使用後でも、1か月以内なら取り換え・返品に応じます」
「この商品は、今後値上がりします」
といった提案が不安解消になります。
ただし、お客様は、購入をためらう「不安」を口にしないことが普通です。商品を売る側から、
「○○のような不安がおありでも、△△の対応を用意しております」
といった提案が有効です。

広告

まとめ

お客様に商品(モノやサービス)を提案するときポイントが3つあります。
1)お客様の問題解決、「なりたい姿」を実現できるものを提案する
2)「お勧め商品」には、3つのお勧め理由を付ける
3)購入の不安を除く提案をする
これらのポイントを押さえることで、お客様の購入率向上が期待できます。

参考記事:上司に認めさせる「企画書」に必要な、内容と並んで有効な3つのポイント

実際に改善提案を激増させた4つのポイントと職場観察の着眼点

「売れる販売員」が持っている高い「接客力」の3つの特徴

この記事を書いている人 - WRITER -
長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
スポンサーリンク




スポンサーリンク




Copyright© 改革志向のおっさんブログ , 2024 All Rights Reserved.