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反芻思考に陥らず「一人反省会」で、「失敗を繰り返さない」、「成功を継続させる」には

 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

反芻思考に陥らず「一人反省会」で、「失敗を繰り返さない」、「成功を継続させる」には

 

反芻思考に陥らず「一人反省会」で、「失敗を繰り返さない」、「成功を継続させる」には

「同じような失敗を繰り返す」
「うまく行ったことが、続かない」
こんなことが良くある方にお勧めなのが、「一人反省会」です。ことある毎に
「なぜ、失敗したのか」
「なぜ、うまく行ったのか」
を一人で振り返る「一人反省会」は、次の機会で失敗のリスクを下げたり、成功が続いたりすることに繋がります。
ところが、一歩間違えると
「失敗して、あの人を傷付けたかもしれない」
「そもそも、そんなことをしなければ良かったのに」
などと、ネガティブな思いばかりが出てしまい、これが堂々巡りし出すことがあります。これは、「反省」ではなく、「後悔」になっています。
「後悔」とは、「あとになって悔やむこと」です。一方、「反省」とは、「振り返って考えること。自分のしてきた言動やありかたに間違いがなかったかどうかよく考えること」です。(以上、広辞苑より)
つまり、「後悔」というのは、「後ろ向きに悔やむ」ことであり、「反省」というのは、「将来に向けて、改めること」です。
反省が後悔となり、堂々巡りをするようなことを心理学的には、「反芻思考」(はんすうしこう)と呼びます。反芻思考は、うつ病や不安障害などの様々な精神疾患を引き起こすリスク要因であると考えられています。
反芻思考に落ちらずに、健全な「一人反省会」をすることが、仕事や日常生活をことが、「失敗を繰り返さない」「成功を継続する」上で、とても大切です。
成果の上がるような「一人反省会」をするポイントが3つあります。
1)仕事の区切り、1日の区切りで「反省」を習慣化する
2)反省は、失敗したこと、成功したことに関わらずやる
3)次回、「何が出来るか」を考えること
これらを考慮して、「一人反省会」を繰り返すことで、仕事や日常生活を充実させることが期待できます。

具体的は、仕事の終了時に5分程度の時間で、
「今日の仕事は、予定通りできたか?」
といったように振り返ることが「一人反省会」になります。TODOリストがあれば、それをチェックするようなことをします。
「一人反省会」をする上で、反芻思考に陥らないための3つの注意点があります。それは、
1)長時間にならない、
2)ネガティブな考えばかりにならない、
3)同じことばかり考え出したらやめる、
ということです。
反芻思考に陥らないようにして、「一人反省会」を繰り返すことで、仕事や日常生活を充実させることが期待できます。

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仕事の区切り、1日の区切りで「反省」を習慣化する

「一人反省会」は、一人で出来ることにメリットがあります。自分自身が当事者であることやリアルタイムで経験したことをベースとして反省するので、誰よりも経過を含めて結果をよく理解することが出来き、次に向けての的確な修正が可能となります。
これを後でまとめて「反省」すると、途中経過をおろそかになり、結果の「反省」ばかりに成りかねません。ことによったら「反省」が、「後悔」にすり替わります。
「一人反省会」は、仕事が一区切りついたときや1日の終わりなど区切りの時間毎に、自問自答により「反省」します。
「一人反省会」を継続させるコツは、「習慣化」です。5分程度の短い時間、予定表やTODOリストを見ながら、「出来たこと」「出来なかったこと」「うまくやれたか」「次も同じやり方でいいか」といったことを振り返ります。
例えば、うまく行ったかどうかを「〇△×?」等で印をつける。数字で表せるなら、処理件数などをメモ。もし、仕事のやり方や気持ちに「疑問」が浮かび、すぐに解決策がなければ、「疑問」としてメモに残すだけで十分です。
「習慣化」できるかどうかは、初めは物足りないほど簡単に「反省会」をすることです。いろいろ沢山のことを考え、メモの量が多くなると、それが負担になってやめてしまいます。予定表に「〇×△?」を入れるだけでも毎日続けることが大切です。簡単なことを続けることで、それが「あたり前のこと」になり、「習慣化」して楽に継続できます。

反省は、失敗したこと、成功したことに関わらずやる

「反省」というと、とかくうまく行かなかったことばかりに注目されてしまいます。うまく行った時、つまり成功を継続することも同じく大切です。
日本では、平家物語以来
「驕る者久しからず」(おごれるものはひさしからず)
との教訓がしばしば語られます。もしも、平家の人々が、一族の栄華の原因を反省していたらと思うと歴史は変わったかも知れません。日清戦争、日露戦争の勝利の原因を冷静に反省していれば、後にこの国を亡ぼすような大敗北はなかったかも知れません。(大袈裟な例を引き出してしまいましたが、ご容赦ください)
元ロ野球監督だった故野村克也氏は、試合後
「なぜ、外角球が打てなかったのか、言ってみろ」
「あの時、どんな気持ちで、球を見逃したのか?」
「あそこで、なぜ外角スライダーを投げたのか?」
といった質問を選手にしていたそうです。
これらの質問には、「一人反省会」のポイントが含まれています。
1)結果に至る技術的要因
2)心理的要因
3)戦術的要因
といったことです。その後、選手達はこんなポイントから自分自身で自問自答するようにったとの主旨を元楽天でホームラン王になった山﨑武司氏が語っているのを聞いたことがあります。
「一人反省会」も、結果のチェックだけから、「結果に至る要因」を反省できたら一歩前進です。「結果に至る原因」を知るには、「失敗したこと」だけでなく「成功したこと」を分析した経験が重要になります。

次回、「何が出来るか」を考える

「一人反省会」の最終目的は、「次回にどんな行動をするか」を見つけることです。それも、「自分ができる行動」を見つけることです。
初めは、結果を簡単に振り返るだけの「一人反省会」からスタートし、次に「結果に至る要因を探る」ことを付け加え、最後は「次回はどう行動するか」を探る「一人反省会」へと発展させたいものです。
「次回はどう行動するか」を探る上で重要なことがあります。それは、「自分に出来ないこと」「次の行動に繋がらないこと」を「反省」の結果として得ても、意味をなさないということです。
自分にはどうにもならないことばかりを考えていると「反芻思考」に陥ります。ポイントは、自分の行動について
「何を変えるか」「何を変えずに続けるか」
ということです。そのとき、「出来ないこと」はメモとして残すとしても、行動の選択肢からは外すことです。

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まとめ

仕事や日常生活において、「失敗を繰り返さない」「成功を継続する」上で、「一人反省会」は有効な手段です。
成果の上がるような「一人反省会」をするポイントが3つあります。
1)仕事の区切り、1日の区切りで「反省」を習慣化する
2)反省は、失敗したこと、成功したことに関わらずやる
3)次回、「何が出来るか」を考えること
これらを考慮し、「反芻思考」に陥らないようにして、「一人反省会」を繰り返すことで、仕事や日常生活を充実させることが期待できます。

参考記事:業務効率化を妨げる日本語、「反省」に含まれる道徳的意味

反省を活かす「フィードバック分析」を有効に使う3つのステップ

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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