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「読む気がしない」「読んでもわからない」トリセツを動画化すればスッキリわかる

2023/05/02
 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

「読む気がしない」「読んでもわからない」トリセツを動画化すればスッキリわかる

 

「紙のトリセツ」を動画化するメリット

「新車を買ったらその説明に2時間、それでもまだスッキリしない」
10年以上乗った車、手放す時に初めて知った機能があった」
これは、最近あった私自身の体験です。車の取扱説明書(トリセツ)は、車両に関して470頁、カーナビやオーデオなどマルチメディアに関して380頁の厚みがありました。2時間ディーラーの人から説明を受けても、運転に必要な最低限のことを理解したに過ぎません。細かい操作方法を質問しても、ディーラーの担当者も分からず、トリセツをめくることになります。ところが、彼にもわからず、メーカーに問い合わせるといったことまでありました。更に車のグレードによって装備が異なるのに、トリセツは全てのグレードをカバーするように書いてあるので、益々ややこしくなっています。
取扱説明書が分厚くなったのは、今に始まったことではありません。車にカーナビが搭載されるようになり、制御が電子化したころから顕著に厚くなりました。丁寧に読む人が少なくなり、運転するのに必要最低限の機能だけ使い、車を手放すまで使われない機能が沢山あるといった人は、私だけではないようです。(ディーラーの担当者の話)
そんな「読む気がしないトリセツ」をあきらめて、YouTubeで同じ車種のトリセツ動画を検索してみたら沢山の説明動画が出てきました。車両本体の説明、カーナビ等のマルチメディアの説明動画を見ると圧倒的に理解が早まりました。
機械やソフトウェアの取扱説明書(トリセツ)を含め、工場等の職場で作られるマニュアルの動画化は、大きなメリットがあります。
1)マニュアルの動画化で飛躍的に理解度が高まる
2)マニュアル動画作りは、教育や仕事の合理化・安全に寄与する
3)動画トリセツは、お客様へのPR資料となり得る
今やスマホやネットワークの普及で、動画の様々に利用する環境が整っています。マニュアルを動画化することで、ユーザーの理解度を高め、設備やソフトウェアをより有効に利用することが期待できます。


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マニュアルの動画化で飛躍的に理解度が高まる

かつて、パソコンを買うと分厚い取扱説明書が付いていました。Windows95、98の頃です。ところが、やがて取扱説明書が電子ファイルとしてメモリーに入るようになり、最近ではインターネット上で取扱説明書を見るようになっています。もっともこれは、メーカー側の紙やメモリーの節約といったコスト面からの転換であったようで、分かり易さと言う点では、全く変わっていません。それどころか、ネット経由の説明では、英語版を機械翻訳したのか、訳の分からないおかしな日本語に遭遇する始末です。
ソフトウェアが分からないとき、疑問を素直にYouTubeで検索すると、実に分かり易い動画がでてきます。私自身、このブログはWordPressを使っていますが、知識ゼロの60歳超えのおっさんが、YouTubeの動画だけでソフトウェアを勉強して、ホームページを作成したり、アクセス分析したりできるようになりました。
マニュアルの動画化で、ユーザーは飛躍的に理解度が高まります。その際、動画と紙のマニュアルとの併用やネット上に公開されている動画をうまく利用することです。
1)紙のマニュアルと動画の併用
従来通りの紙のマニュアルにおいて、使用ポイント毎に動画を用意すると分かり易くなります。マニュアルにURLやQRコードを付けると便利です。要点は、あえて紙に表として載せるなどの工夫をします。教育に重点をおいたマニュアルでは、紙の部分が理解したかどうかのチェックリストを兼ねることができます。
2)YouTube動画を積極的に利用する
必ずしも自社でマニュアル用に動画を作成せずとも、ネット上のYouTubeには、様々な説明動画がアップされています。特にソフトウェアの使い方等は、分かり易い動画が沢山アップされています。エクセル、ワード、マクロ等の説明は、YouTube動画のURLをマニュアルに着けて活用できます。


いきなり効果があがるPR動画の作り方 (「シナリオ教室」シリーズ)

マニュアル動画作りは、教育や仕事の合理化・安全に寄与する

工場の機械操作マニュアルや作業手順書を一部ですが、動画化した経験があります。機械操作や作業を社員が行い、これをスマホで動画撮影し、編集しました。撮影した動画は、新人や配転者の教育用です。
この動画による教育は、「紙のマニュアルより分かり易い」と好評でしたが、他にもメリットがありました。
1)動画を作成することで、より深い理解が得られる。
これは、紙のマニュアルでも動画でも、作成者が一番理解を深めるという効果があります。動画は、紙と違い文章が得意でない人が短時間で作れる上、ポイントを口頭で話ながら撮影することで、説明者自身がより詳細な理解ができるようになります。
2)動画を見ることで、作業の合理化、安全に寄与する。
動画マニュアルの途中段階で、同僚や上司に見せてチェックを受けることがあります。この時、思わぬ発見があります。
作業を客観的に見ることで、「ムダな動き」「不安全な行為」が見つかることがあるのです。時には、
「いつからこんなやり方にしたのか!」
と手抜き作業が見つかったこともあります。動画のチェックによって、問題を発見し、作業手順の変更、置き場の変更、工具・治具の変更をしたことが多々あります。

トリセツ動画が、お客様へのPR資料となり得る

ある工作機械の使い方を動画マニュアル化したことがあります。その動画を工作機械メーカーにチェックしてもらったところ、その動画を譲ってくれとの話がありました。取扱説明書に転用するのかと思いきや、お客様に見せたいというのです。その後、この工作機械メーカー(実際は代理店)は、工作機械の機能説明にこの動画を使って売上を上げているとのこと。
例えば、家電量販店の洗濯機売り場で、自社のPRビデオを流していることがありますが、これを取扱説明書動画に変えたらPR資料になります。洗濯機の前にQRコードを表示して、お客様自身のスマホで動画確認をすることで、新機能や使い易さのPRができます。
あるホームセンターの工具売り場で、販売担当者が、スマホを差し出して、工具の比較サイト動画を見せてくれました。動画で推薦している工具を買いたくなるのは、当然のことです。

 

まとめ

機械やソフトウェアのトリセツを含め、様々な職場で作られるマニュアルの動画化は、大きなメリットがあります。例えば、
1)マニュアルの動画化で飛躍的に理解度が高まる
2)マニュアル動画作りは、教育や仕事の合理化・安全に寄与する
3)動画トリセツは、お客様へのPR資料となり得る
などです。マニュアルを動画化することで、ユーザーの理解度を高め、設備やソフトウェアをより有効に利用することが期待できます。

参考記事:使い方から考える、役に立つマニュアル(作業標準)の作り方

「会社で、あるある」の「社会的手抜き」の原因と防止・利用方法

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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