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売上増に繋がるリピーターを増やす、「お客様の気持ち」になって商品を見直す方法

2023/02/13
 
テーマパークのリピータのイラスト
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

売上増に繋がるリピーターを増やす、「お客様の気持ち」になって商品を見直す方法

 

お客様がリピーターになるポイント

「売上を伸ばしたい」
「安定した収益を確保したい」
企業経営に携わっている人なら誰しもが思うことです。
売上を伸ばす、安定した収益を確保するのに、最も有効な手段が、リピーター客を増やすことです。
マーケティングでよう言われるのが、「1:5の法則」です。新規顧客を獲得して売上を上げるコストは、既存顧客を維持して売り上げるコストの5倍かかるという経験則です。これは、米国のコンサル会社であるベイン・アンド・カンパニー社のフレデリック・F・ライクヘルドが発表したもの。1:5が正しいかどうかは、分かりませんが、新規顧客を獲得するより既存顧客の維持、つまりリピーターをつくる方が、はるかに低コストで済むことは間違いありません。
一度は買ったお客様(利用したお客様)が、次も買ってもらう「リピーター」を増やすには、いくつかポイントがあります。それは、
1)商品で、お客様の希望がいつもかなうこと
2)毎回、新しさを感じる
3)納得感がある
4)買ったことを忘れさせない
といったことです。大きなコストを使って、新規顧客を獲得しても、それっきりでは、売上増は限定的です。その後、リピーターになってもらうことが、事業の安定には欠かせません。
この記事では、「お客様になったつもり」で、リピーターになるためのポイントをご紹介します。


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商品で、お客様の希望がいつもかなうこと

お客様がリピーターになってもらう第1条件は、買った商品(モノやサービス)に対して「満足したかどうか」です。「満足」とは、お客様の課題を解決したか、希望がかなえられたかどうかです。リピーターを増やそうと、他社対抗の割引券やポイントを出しても、お客様に商品に対する満足感がなければ、全く意味がありません。
「そんなあたり前のこと」
と思われるかも知れませんが、案外経営者の方や営業している方の頭の中ら、「お客様の気持ち」が抜け落ちている例に出くわします。
「あなたがお客様なら、このサービスをまた利用しますか」
こう問いかけ続けることが、ポイントです。
そもそも、お客様が商品を買うとは、自分の持っている問題を解決したいか、なりたい希望を達成しようということです。そのために、お金を払っています。
特にモノが残らないサービス業では、お客様の期待を100%以上実現することが重要です。お客様の期待以上でなければ、リピーターにはなってくれません。
水漏れ工事を頼んで、夕方のつもりが、1時間後には来てくれた。元に戻してもらうつもりが、前より良くなった。そんな、期待以上の価値が届けられれば、また利用したくなります。
逆にカタログ通りに機能しない、つまり「再現性」がないものは、リピーターを生みません。料理のレシピ本やクイックバッドでは、素人でも書いてある通りにしたら、おいしい料理ができます。時には、予想以上に美味しくて感動します。誰が、いつやっても同じことが再現できることが、リピーターを獲得する秘訣です。手順書通りにやろうとしても基礎知識がなければできない、体力がなければできないなど、使用する側に条件があるようでは、再現性があるとは言えず、お客様は離れていきます。

毎回、新しさを感じるか

リピーターになってもらうには、お客様が買ったモノやサービスに、従来と違う新しさを感じることが重要です。
人気テーマパークは、リピーターを増やすことに全力を挙げています。そのために、季節ごとに異なるイベントをしています。夏に来たお客様に、
「冬のイベントも見たい」
と思わせています。また、膨大なコストがかかっても、毎年のように新アトラクションを導入しています。
「来年来たら、○○が出来ている」
そんな期待をお客様にいだかせています。
近所の小さなゴルフショップのオーナーは、購入したお客様のメンバーカードを作ってくれます。ささやかな利用ポイントがつく仕組みです。そこまでは、よくある話です。このオーナーが違うのは、次に店にお客様が来ると、
「○○様、先日ご購入のクラブはいかがですか?」
と必ず名前と前回購入した商品の話を聞くことです。人は、不思議なもので名前を呼ばれると親近感を抱きます。一方、店側は購入した品の満足度を聞くことで、次の商品を紹介するなどのアクションができます。このオーナーのすごいのは、たとえゴルフ手袋を購入しただけのお客様でも名前を覚えていることです。(タネを明かせば、どうもレジの後ろの監視カメラの画像を使って記憶しているようです?)
お客様が来るたびにオーナーは、新しく仕入れた商品やゴルフ情報を話してくれます。品数を揃えるだけなら大手ゴルフ用具店に勝てないことを知っての上での戦い方です。この店のリピーターは、オーナーとゴルフの話がしたくて来店しているのではないかと思えます。

納得感があること

リピーターになってもらう上で、お客様の「納得」が重要です。
最近のお客様は、ネットで商品のランキングやSNSの口コミで購入を決めて買う例が多くあります。ランク1位の商品を買ってみて期待した満足が得れば、「納得」出来ます。この納得感が、次への購入に繋がります。これが、逆に「ランクと違う」と感じると次回の購入は、期待できません。
人の心の中には、「前提」というべき思い込みがあります。
ネットに
「この商品は高いけども、その価値がある」
と書き込みがあるのを読んだとします。これは、購入の際のお客様の「前提」になります。その後、実際にこの商品を購入したお客様が、
「これだけのサービスしてくれたのだから、この価格には納得がいく」
と思えたらリピーターになってもらえます。
前提には、ネットなどの事前情報の他にも世間で広まっている
「国産品は、高品質」
「有機栽培の野菜は、環境にいい、体にいい」
等々あります。例えば、シャツや靴下を購入して、使い心地が良かった。ラベルを見ると、「日本製」と書いてある。こうなれば、「納得感」100%で、この製品を買い続ける気になるでしょう。
これら、お客様の心にある「前提」と同じであると「納得感」が生まれ、リピーターになってもらえる可能性が高まります。

買ったことを忘れさせない

家庭で水漏れがあり、迅速で完璧な修理工事をしてくれたサービスを利用したとしても、次にすぐ水漏れが起きることは、まずありません。次に何か起きても、どこの修理店に依頼したか忘れています。
突発の工事でなくても、利用頻度の少ないものは、利用した店を忘れています。机の引き出しを整理していたら、初回利用のスタンプだけ押されたカードを発見することがありませんか。店の名前は、カードに書いてありますが、自分が利用したことを思い出せないといったことです。
このように店を忘れてしまっては、リピーターになりようがありません。
そこで、リピーターを増やすには、
1)利用したことを忘れないうちに、再利用してもらう
2)利用したことを思い出してもらうアクション
のどちらかをすることが重要です。
よく期限付きのクーポンで早期の再利用を促したり、定期的にメールを送ったりするといった具合です。
ただし、利用したことを思い出すことが、悪い印象を思いおこさせることではいけません。結局、これまで挙げた商品価値、新鮮さ、納得感がなければ、「記憶」にあってもリピーターにはなってもらえないことを心得ておくことです。

まとめ

お客様が「リピーター」になってもらうには、いくつかのポイントがあります。
1)商品で、お客様の希望がいつもかなうこと
2)毎回、新しさを感じる
3)納得感がある
4)買ったことを忘れさせない
といったことです。大きなコストを使って、新規顧客を獲得しても、それっきりでは、売上増は限定的です。自社の提供する商品を「お客様になったつもり」で、見直すことがリピーターを増やす上で大切です。

参考記事:リピーターを増やすには、どんな業種であれ「接客力」を上げること

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