「社長の右腕」を持つことの3つのメリットと「右腕」の選び方
「社長の右腕」を持つことの3つのメリットと「右腕」の選び方
「社長の右腕」を持つことの3つのメリット
経営者、管理職の方で、なんでも相談できる参謀のような人がいれば、心強いものです。そんな人を「社長の右腕」と呼びます。どの辞典にも、「『右腕』とは、最も信頼でき、頼りにしている部下」と記述されています。社長でなくてもリーダーにとって、自分の意図を読み取り、相談できたり、行動してくれたりする「右腕」的な存在の人は、とても重要です。
「社長の右腕」をつくると以下のようなメリットがあります。
1)社長(リーダー)が相談できる
2)行動が速くなる
3)人材育成ができる
しかし、「『右腕』として適任と思える人がいない」という「悩み」も多く聞きます。信頼、能力、行動力などを兼ね備えた秀吉の軍師である竹中半兵衛や黒田官兵衛のような人材が、そうそういるものではありません。しかし、任せ方によっては、「右腕」になれる人はいるものです。若手社員はもちろん、小企業であれば、番頭さんや配偶者など家族社員も有りです。
「右腕」を持つことで、社長やリーダーの仕事が、飛躍する可能性があります。
どんな人を「社長の右腕」にするのか
自分の右腕が必要と思い、人材を探すとき2つのポイントがあります。
① 自分異なる感覚持っている人を選ぶ
とかく「右腕」として、自分と同じような人材を選びがちです。「社長の右腕」にふさわしいのは、自分と異なる感覚を持っていながら、自分に従ってくれる人です。自分にないものを持っている、自分にない発想をする人こそ右腕にふさわしい人です。
② 自分より優秀な人を選ぶ
自分より優秀だと感じる人を「右腕」にすべきです。中小企業の社長は、「右腕が自分より優秀になることを嫌がっているのでは」と思うことがあります。これを嫉妬心からという人もいます。自分より個別の能力で上回る人がいても、そんな人を活かすことが上司であり、社長の優秀さです。
逆に「自分より優秀な人がいない」と感じる社長やリーダーは、それでも「右腕」になる人の「部分的な優秀さ」を認めることです。経理に強い、技術力がある、人間関係に強いなど、部分的でも自分にないものをもっている人を「右腕」にすることができます。
ある会社で、オールマイティに優秀な社長の「右腕」は、実務的な業務遂行力は能力がほとんどゼロ。しかし、なんとなく相談すると安心できる人間味だけで「右腕」を務めていた人の例を知っています。なんでもできる社長だからこそ、できない人の気持ちがわかる「右腕」を必要としていたのかも知れません。
「社長の右腕」を持つメリット
社長やリーダーが、右腕を持つメリットが、3つあります。
社長(リーダー)が相談できる
社長という仕事は、孤独です。最終責任はすべて自分です。「悩む」のが仕事とも言えます。たとえ会議や相談であっても、最終的には自分で決めなくてはいけません。そんな孤独な立場の人にとって、「右腕」の人は、唯一本気で相談にのってくれます。社長(リーダー)に忖度せず、話が出来る人こそ大事です。小規模な会社の社長で、自分の奥さんや息子さんを「右腕」として使ってうまく行くのは、社長に忖度せず「本音」を言えるからかも知れません。
「右腕」の役目は、実務的な相談相手であると同時に、精神的な相談相手でもあります。先の例であるオールマイティな社長にとって、実務の能力ゼロでも安心して話ができる「右腕」は、こんな精神安定をもたらしているのかも知れません。
行動が速くなる
社長と言われる人は、多忙です。能力があり、なんでも自分でやればうまくやれそうですが、時間がありません。「右腕」と言われる人が、社長に代わりすぐに行動を起こしてくれれば、会社にとって大きなメリットになります。どんどん「右腕」に自分でやりたいことを任せることで、社長としての行動が速くなります。
人材育成ができる
社長のそばで、社長の考え方、行動に触れることができる「右腕」と言われる人は、学ぶことが多いものです。特に若手を「右腕」とすると、その人持っている可能性を一気に開花させるチャンスがあります。ただし、社長の衣を着て、他の社員に対して「生意気」にならないようには気を付けるべきでしょうが。
一方、社長(リーダー)にとっても、「右腕」を持つことで、自分自身の成長が期待できます。本音で意見をぶつけ合うことで、自分の思考傾向や能力の不足に気づきます。自分の頭の中でおきる意見のぶつけ合いが、外部の「右腕」とのやり取りに代わります。
まとめ
社長(リーダー)が、「社長の右腕」を持つことで得られる3つのメリットは、
1)相談できる
2)行動が速くなる
3)人材育成ができる
また、「右腕」を選ぶときは、
① 自分と異なる感覚を持つ人
② 自分より優秀な人
であることです。いろいろな意見を持ちながら、自分に従ってくれる人が、よき「右腕」となります。