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「仕事を依頼する側」も「される側」も満足する仕事の依頼の5つのポイント

 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

「仕事を依頼する側」も「される側」も満足する仕事の依頼の5つのポイント

 

仕事の依頼の5つのポイント

「とりあえず頼む!」
「さっきの仕事に、これも追加して!」
忙しい時に、上司からこんな仕事の頼まれ方をしてムカついたことはありませんか。これが繰り返されると、人間関係まで悪くなります。仕事の依頼の仕方は、会社の基本です。いくら上司といえども、部下の都合を考慮せず、また何をしていいかわからないような指示をしていたのでは、部下はたまったものではありません。

会社は組織で動きます。仕事は、「依頼する」と「依頼される」から成り立っています。依頼の手段は、直接顔を会わせる、電話、Eメール、書面などいろいろです。最近は、チャットなどもあります。いずれの場合であっても、依頼する側と依頼される側、ともに感情があります。互いに感情を悪くすることなく、気持ちよく依頼するには5つのポイントがあります。
1)相手の状況を把握する
2)目的を伝える
3)ゴールを示す
4)なぜその人に依頼するのかを示す
5)仕事の結果を伝え感謝する
このポイントを押さえて仕事を依頼すると、「依頼する側」「依頼される側」も満足できます。「いい依頼」とは、次も依頼したくなる、次も引き受けたくなることです。

ところで、依頼である「指示」を出す方法には、
①号令 ②命令 ③訓令
があります。「号令」は、行動そのものを指示すること。「訓令」は、目的だけ伝えて後はすべて相手に委ねる方法です。多くの仕事の依頼は、「命令」に相当します。命令は、目的と行動を同時に伝える指示方法です。この記事では、仕事の依頼を一種の「命令」として、依頼のポイントを紹介します。
「号令、命令、訓令」については、以下の参考記事をご覧ください。
参考記事:仕事の指示トラブルは、「号令」「命令」「訓令」を理解することで解消



  

相手の状況を把握する

仕事を依頼するとき自分の都合ばかりで、相手のことを考えないようでは、相手に拒絶されます。相手の忙しさ、能力、経験などを考慮して、依頼する内容、期限などを判断します。

能力も経験も全くわからない人、例えば外部の初めて依頼する人や会社の場合、依頼の前に相談が入ります。
「この仕事頼めますか?」
「これ出来ますか?」
仕事の依頼が、出来るかどうかの問いかけになることもあります。
同様に、こちらの事情を話すことも効果があります。
「明日、税務署がくるので、急ぎ仕上げたいので...」
相手の事情と自分の事情を伝えることも重要です。
人には、「一生懸命やっている人を助けたい」という感情があります。一生懸命している人を見ると、支援したくなります。そして、逆にいい加減な人を助けようとは思わないものです。依頼する側の人が、そんな信頼を持たれていることが極めて大切です。

目的を伝える

「何のためにするのかわからない」
「それをやって意味があるのか疑問」
そんな仕事は、依頼された側に虚しい気持ちを持たせます。仕事の目的を明確に伝えることが重要です。

仕事の依頼の際、「何のためにするのか」を伝えるのは意外に大変です。日本では、
「これをやってくれ!」
と上司が言えば、大抵部下は動いてくれます。米国で仕事をしていたとき、仕事を依頼した部下が、
「この仕事は、何のためにするのですか?」
としつこく聞かれて閉口した経験があります。
「半人前のくせに、いちいち聞くな。黙って言われたことをやれ!」
こう新人の米国人労働者に向かって日本人の現場リーダーが言って、ひと騒動おきたこともあります。
ただし、丁寧に説明して一度目的を納得してもらうと、依頼したことを一生懸命やってくれます。さらには、やり方をいろいろ工夫してもらうこともありました。

ゴールを伝える

依頼した仕事の目的と合わせゴールを示すことは重要です。
1)いつまでに
2)どのようにするか
3)どんな結果を期待するか
これらを伝えずに、後から追加依頼をする。ゴール変わるのは、依頼された者にとってはたまりません。ただし、依頼される側も、依頼された時にこれらを確認すべきでしょう。

会社から会社へ依頼をするときは、契約書を交わします。そこには、検収条件がつきます。検収条件とは、何をもって仕事が終わり、対価を払うかの条件です。上司が部下に仕事を依頼するのにそこまで厳格である必要はありませんが、明確な仕事の納期と内容、完成イメージは伝えるべきです。

なぜ、その人に依頼するのかを示す

厄介な仕事を依頼され、
「何でこの仕事、私がやらなきゃいけないの?」
と思わせたら厄介です。その中には、
「その仕事は、自分の役目ではない」
「他に暇な人がいる」
といったような感情があります。そして勝手に
「上司は、嫌なことはいつも自分に依頼する」
「私なら嫌な仕事でも拒絶しないと上司は思っている」
などと想像し人間関係を壊していきます。

その人に仕事を頼む理由は、2つあります。
「成功」と「成長」です。
「成功」とは、依頼した仕事を期待通りに実行できると思うことです。成功の確立が高いと思っています。「成長」とは、その人にこの仕事を経験してもらうことに意味があると依頼者が考えるケースです。
依頼する人は、これらの狙いや意図を相手に伝えることが重要です。

仕事の結果を伝え感謝する

仕事をしてもらったあと、感謝することが次の仕事の依頼につながります。依頼された側のモチベーションが上がります。
感謝を伝えるタイミングは2回あります。

1)仕事が終わった時
仕事が終わった時の「ありがとう」は、当たり前の感謝を伝える言葉です。たとえ対価を払うような仕事の依頼でも気持ちを伝えることです。

2)依頼した仕事がどのような結果に繋がったかがわかった時
仕事を依頼された側は、自分のしたことがどうなったか興味があります。特急で工場の現場に製作を頼んだモノが完成。それを顧客に届けて、大いに喜ばれたことを伝えて、工場で携わった人みんなが喜んでくれたことがあります。


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まとめ

互いに感情を悪くすることなく、気持ちよく仕事を依頼するには5つのポイントがあります。
1)相手の状況を把握する
2)目的を伝える
3)ゴールを示す
4)なぜその人に依頼するのかを示す
5)仕事の結果を伝え感謝する

このポイントを押さえて仕事を依頼すると、「依頼する側」「依頼される側」も満足できます。「いい依頼」とは、次も依頼したくなる、次も引き受けたくなることです。

参考記事:仕事を溜めてしまいがちな人にお勧め、仕事を速くする「仕事を受ける時」のコツ

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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