自己啓発本やノウハウ本、研修内容を必ず行動に結び付ける方法
自己啓発本やノウハウ本、研修内容を必ず行動に結び付ける方法
自己啓発本やノウハウ本、研修内容が、ほとんど実行されない現実
自己改革、職場改革・改善のノウハウや心得を教える本、セミナー、ネット情報が世の中にはあふれています。
「自己啓発本、自己啓発セミナーなんて意味がない」
そんな声が、ネット記事に出てきます。これは、事実です。「意味がない」理由は、唯一つ。自己啓発本やノウハウ本、研修(セミナー)で「アドバイス」されたことを実行しないからです。
社会生活基本調査 / 平成28年社会生活基本調査(e-Stat政府統計サイト)によれば、各種学習系の研修を受けた人のうち、研修内容を行動に移した人は、パソコン等情報処理で12.5%、商業実務ビジネスで16.2%しかいません。この統計は、会社などの組織から半ば強制的に(仕事として)研修を受けた人のデータです。自己啓発と言われる自主的に学習した人の行動率は、統計がありませんが、はるかに低いと思われます。(ネットでは、1%にも満たないと書かれています)
自己啓発本やノウハウ本、研修を活かすには、
自己啓発本や研修が「アドバイス」する中から、1つだけ選び毎日行動することです。
1つのことを継続して実行することで、自分が変わります。職場が変わります。
長年、職場から社員を選んで各種研修に行かせ、その後の変化を見てきて得た自己啓発本や研修を活かすコツです。私は、よく研修に行った社員に、
「研修やテキストを読んで、何が一番ためになったか?」
と質問します。すると、その社員は、
「〇〇と△△です」
なんて答えます。
「よし、それなら明日から毎日〇〇を実行すること」
こんな指導をして、成果を上げていました。この記事では、自己啓発本やノウハウ本、研修内容を実行に移すコツを紹介します。
研修後や自己啓発本の読後、なぜ行動しないのか?
研修や自己啓発本には、「アドバイス」が多過ぎます。例えば、「〇〇仕事術」とか「〇〇が出来る人」などのタイトルがついた本では、250ページで30~50項目の「アドバイス」が載っています。どの本も、「ダメな人」の例があり、「アドバス」を実行して成功した例が載っています。本の中にある「ダメな人」の例が、大抵ピッタリ自分に当てはまります。そして、「アドバイス」に従い行動し、成功した例にうっとりします。これは一つの成功小説や成功ドラマと同じで、心地よい気分を与えてくれ、やる気がぐんと上がります。
しかし、読み終えると「いい気分」だけが残り、これから何の行動をすべきかが思い浮かびません。読んでいる時は、確かに「自分も明日からこうしよう」と思っていたはずですが、翌日になるとこれまでの自分と同じ行動をしています。
人は、忘れるから行動しない
自己啓発本やのノウハウ本の読後行動しない理由の1つは、人はすぐに忘れるからです。記憶に関して、エピングハウスの忘却曲線というのがあります。人は、1時間後に44%、1日後には34%しか覚えていないというものです。ただし、1か月後でも21%覚えています。(Wikipediaより)
自己啓発本やノウハウ本を読み終えたら、その時点で内容の半分以上は忘れています。「よいことだ」と思った内容は、メモするか、付箋を貼ることです。
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研修や自己啓発本の「アドバイス」が多過ぎて行動しない
自己啓発本やノウハウ本、研修は、「こうしたらいい」という「アドバイス」が、多過ぎます。「あれもこれも、やらなくてはいけない」という気持ちになると、結局なにもしません。特に自己啓発と言われている内容は、直接今日の仕事に関係しておらず後回しになります。やることを絞り込むことです。
「アドバイス」過多の話は、スポーツでも見られます。良いスポーツのコーチは、選手に沢山のことを一度に指導しません。以前、元大リーグの投手ランディ・ジョンソンがコーチになって少年野球を教えるNHKの番組がありました。彼は、何度もサイヤング賞や脱三振王に輝いていますが、若いころはノーコン投手で140イニング投げて128四球(1987年)を記録したほどです。彼は、番組で投手の子供に、投球の際軸足(右投手なら右足)1本でたち続ける指導をしました。それだけです。数分間、右投手では左足を上げて立ち続けられることを要求しました。「これで、ふらつかず立ち続けられたら、リリースポイントが安定し、あとはすべてうまくいく」と言います。更に「自分が実践して、ノーコンが治ったから間違いない」とランディは言っていました。子供が、他に「球速を上げたい」「変化球が決まらない」などと質問をしていましたが、「まず1本足でふらつかなくなれば、あとはすべてうまくいく」とそれだけをやらせました。数日後、どの子も見違えるほど成長していました。
ピッチング技術に関する本や雑誌があり、沢山のポイントが「アドバイス」されています。どれも正しいのでしょうが、項目が多過ぎます。自己啓発本やノウハウ本を読んで「なんでもしたがる」現象が起き、結果「何もしない」「行動して続かない」ことと同じです。良いコーチは、アドバイスポイントを絞り、選手に他のことをさせません。
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自己啓発本やノウハウ本、研修を活かす手順
自己啓発本やノウハウ本、研修を活かすには、行動することをアレコレ欲張らず続けられることから実行していくことです。その手順を以下に書きます。
1)自己啓発本やノウハウ本を読む中で、「これをしてみよう」と思うことをメモもしくは、付箋を付ける。
2)読後メモの中から、1項目だけ選ぶ。効果のありそうなことより、実行できそうなこと。その本が1番推奨している行動を選びます。欲張っても3つ以内とするのがコツです。
3)選んだ1項目を3週間継続してみる。継続すれば、その行動で何か変化が起こります。
4)1項目の行動が定着した段階で、次の項目に移るか、自分で見つけた行動を追加していくこと。
職場の研修であれば、コーチ役が上司です。ポイントを絞って実行させると成果が出やすいです。自己啓発では、人に行動の決意を話す、メモとして書くなどのフォロー法があります。1つのことを実行するのですから、心に決めて継続してください。エピングハウスの忘却曲線では、人はすぐ忘れますが、21%のことは1か月後も覚えているのですから。
まとめ
自己啓発本やノウハウ本、研修が活かせないのは、内容を実行に移さないから。これらを活かすには、本や研修が「アドバイス」する中から、1つだけ選び毎日行動すること。行動を継続して自分や職場に変化が見られたら次のことを実行する。これで、自己啓発本やノウハウ本、研修を活かす行動が出来ます。