「なりたい姿」に向かって変えていく「改革志向」の意見満載

個人の労働生産性とは?「できる人」とは?(労働生産性 個人09)

2021/09/18
 
個人の労働生産性
記事一覧

この記事を書いている人 - WRITER -
長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

個人の労働生産性とは?できる人とは?

 

個人の労働生産性とは?できる人とは?

国や企業の労働生産性の定義は、以下のようなものです。

企業の労働生産性=付加価値/社員の労働時間

付加価値とは、売上から原料費など外部から購入した費用を差し引いたものです。(日本生産性本部による定義)個人の生産性を同じ定義で扱うとその人の仕事が、直接企業の付加価値に寄与しないケースでは評価できません。間接部門や管理職などは、直接付加価値を生み出していないからです。そこで、生産性の定義のアウトプットである付加価値を変える必要があります。

個人の労働生産性=個人の成果/個人の労働時間

と定義し直します。「個人の成果」とは、個人に対して会社が期待する成果です。会社が付加価値を生み出すために、期待する仕事の成果です。営業職であれば、契約件数や契約金額で直接的です。製造部門では、製造した量。事務職であれば、処理した事務処理件数などです。個人の労働生産性が高いとは、より少ない時間で、より期待される成果を上げることです。いわゆる「できる人」です。

個人の労働生産性を上げるには

「個人の成果」に充てる時間を増やす。

出勤であれ、在宅であれ、会社に拘束されている時間(勤務時間)の内、「個人の成果」となる仕事時間を増やすこと。成果にならない時間のうち、やめれるものは即やめるか、短くすることです。手待ち時間を減らすこと。手待ち時間とは、「仕事がない」時間です。商店やタクシーの客待ち時間は、その典型です。その時間を「個人の成果」を上げるための時間に代えることです。会議の待ち時間、出張の移動時間に仕事をするなどが、その例です。仕事ではなくても、「将来成果につながる時間」、例えば、勉強時間に充てることです。

 仕事の能率(スピード)を上げる

仕事そのものスピードを上げることです。個人の仕事には、大きく「考え仕事」「資料作成」「事務作業」があります。それぞれに仕事のはかどるパターンがあり、それを習慣化することです。どうするかを迷って着手が遅れる。やり方のプランを持たずとにかくやり始めることは、仕事のスピードを下げやすく、避けたいところです。「できる人」は、自分の仕事がはかどるパターンを持ち、習慣化しています。「考え仕事」も考えるパターンを持っています。

製造現場にいるA君は、機械加工担当。彼は、改善提案の全社チャンピョンです。毎月20から30件の提案を3年以上続けています。彼は、改善提案の提案書を書くことを習慣化しています。毎朝、通勤する時も工場内にいる時も着眼点を決めて、気付きをメモしています。1)3S(整理・整頓・清掃)2)作業動線 3)危険 3)製品 5)製造機械の動き等々を見て、「こうだったらいいな」と思うことをメモするそうです。これを決まったパターンで、提案書にまとめます。10分ほどで、1件書いていました。全社の平均提案数が、1件/月人に満たない会社にあって、彼は突出しています。習慣化のなせるわざです。

「資料作成」「事務処理」も能率の方法を見つけ、習慣化することです。自分に合った方法、時間、環境を見つけることです。

「できる人」は、成果の質を変えて価値を上げる

私が個人的に思う「できる人」は、個人の労働生産性の分子である「個人の成果」の質を変え価値をあげる人です。「個人の成果」を量的に沢山できるだけでなく、質を変えることができる人です。会社の期待する「個人の成果」は、会社が分担した仕事です。その仕事は、直接的、間接的に会社の付加価値増大に繋がっています。間接的な仕事も、会社の仕組みとして、会社の収益に貢献しています。どんな仕事であれ、仕事をより会社の付加価値増大に寄与するように変えられる人を、「できる人」と呼びたいと思います。

例えば、配送担当者が、配送先で注文を取ってくる。日別の受注金額まとめをしている人が、地域別や業種別のまとめを作り始める。つまり、仕事に改善を加えていることが、成果の質を変えることです。

まとめ:仕事を改善して質を変える人が「できる人」

個人の労働生産性は、「個人に対する会社が期待する成果」を労働時間で割って求められます。これを上げるには、成果につながる仕事に充てる時間を増やす、能率(スピード)のいい仕事方法を習慣化することです。また、仕事の質を変えて、より会社の付加価値増大に寄与できる改善をする人が「できる人」と言うのかも知れません。

参考記事:「仕事が出来る人」の特徴は、すぐ分かる、すぐ決める、すぐ行動する

この記事を書いている人 - WRITER -
長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
スポンサーリンク




スポンサーリンク




Copyright© 改革志向のおっさんブログ , 2020 All Rights Reserved.