社会人の勉強法。勉強モードへの切替が重要(労働生産性 個人02)
社会人の勉強法。勉強モードへの切替が重要
社会人の勉強法。社会人は、なぜ勉強しないの?
「Excelのマクロをつくれるようになって仕事の生産性上げたい」「資格を取りたい」「教養を身に付けたい」
社会人が勉強したい理由は様々です。就職や異動で初めての仕事をする。新設備や新システムが導入されたりしたら、いやでも勉強しなくてはなりません。しかし、それ以外で自主的に勉強している日本の社会人は多くありません。勉強する目的がなければ、勉強しないが結論です。リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査2018」によれば、過去1年間に、自分の意志で、仕事にかかわる知識や技術の向上のための取り組み(例えば、本を読む、詳しい人に話を聞く、自分で勉強をするなど)をした雇用者の割合は、33.1%です。さらに、学ばない理由の51.2%が、学ばない理由がないと答えています。(図引用:リクルートワークス研究所)このデータは、よく引用され、「日本人は勉強しない」と評論されています。
明確な目的が無ければ、勉強しないものです。学生の多くは、高校や大学の入学試験合格を目的に勉強しています。入学後は、ご存知の通り。まずは、勉強する目的を明確に持つことです。
勉強したい社会人が、なぜできないの
「勉強し出したら集中できるのに、どうしてすぐ始められないの?」
子供のころ、親や先生にこんなことを言われたことがありませんか。テレビをみていたりゲームをしている子と親とが、喧嘩にもなります。すぐに勉強を始められないのは、子供も大人も同じです。勉強できない理由は、「勉強モード」に切替れないことです。だから、子供を塾に行かせて強制的に勉強モードに切替えさせるのです。
効果的な勉強法、つまり生産性のいい勉強法に関し「どうしたら勉強時間をつくるか」「どんな勉強法があるか」のノウハウを書いた記事がネットにあふれています。どの方法も生産性の高い方法です。ただし、どんな時間、どんな方法で勉強しようが、生産性の決めては「勉強モードへの切替」です。学校や塾のように強制的に勉強モードに切替えることができればいいのです。デジタルマーケティングでは、どんなに良い広告を出しても、初めのワンクリックの困難さを強調しています。無償サービスをアピールしたり、面白写真を載せたりして、初めのワンクリックを獲得しようとしています。「勉強モード」の競争相手は、「日常の仕事」「怠けの誘惑」です。競争相手がいない時間と場所に、自分を「勉強モード」に誘い込む仕組みを作ってください。
勉強モードへの切替が、できやすい時間と場所
以下に勉強する時間、場所について勉強モードへの切替えからみた評価を書きます。始めと終わりがはっきりしている時間は、長い短いにかかわらず勉強モードへの切替がスムーズです。
1.出勤前時間
よく言われる時間。早起きできる人には、最適。出勤時刻が決まっていることがいい。在宅になったら、仮想出勤時刻を設定することです。集中できることで生産性の高い勉強ができます。
2.通勤時間
電車なら本でもスマホ聞き流しでもOK。車通勤なら語学や文学。カラオケ練習もいけますが、交通事故には気を付けて。
3.昼休みなどの休憩時間
仕事が伸びて時間がとれなかったり、同僚と付き合ったりで意外に時間がとれないものです。10分程度の時間と割り切った方がいい。
4. 待ち時間などの隙間時間
仕事の合間の隙間時間として、移動時間、会議や顧客待ち時間があります。ノートやペン、本など教材を持っておくこと。
5. 寝る前の時間
「寝る前は必ず○○をする!」との習慣をつければ、有効。寝る前に暗記したいものを見ると、記憶に残りやすいと言われています。ただし、頑張り過ぎると、睡眠の質や量に影響します。
6.夕食後
勉強時間の王道ですが、飲食、テレビ、ゲーム等々誘惑が多過ぎます。「お父さん(お母さん)の勉強時間ですよ」と言ってくれる家族がいたら最高。一人暮らしなら、初めからテレビ、ゲームなどのスイッチを切る習慣が必要。勉強できる自室があれば、理想です。
7.休日
計画が大切。1日は長いようで、モード切替を誤ると何もせずに1日終わります。図書館、カフェなど環境のいい場所に行く方法もあります。
モード切替からみた学習法
1.一冊の本(テキスト)に集中する
勉強するのに、「これだ!」という本が見つけて集中すること。「何から始めよう」などと迷うこともありません。常に持ち歩いていれば、どこでも勉強できます。
2.YouTube等の動画学習
ワンクリックで学習が始まるので、切替ハードルが低い。他の動画に目が行きやすいのが欠点。各種ソフトウエアの使い方、ネットビジネスの方法のコンテンツがそろっています。テレビがネットに繋がっていれば、ストレッチやスポーツの実技動画はいけます。
3.仲間を見つける
職場やサークル等で勉強する仲間を見つけられれば、学習に効果がでます。YouTubeなどネット系の勉強でも、メールのやり取り等で仲間が見つかります。グループに入れば、友人達が切替ハードルを下げてくれます。
4.学習成果を実践する
語学勉強では、習うだけでなく、外国人と会話する。ソフトウエアの学習では、実際に使うソフトをプログラミングしてみることです。学んだことを試すには勇気がいります。業務などで使ってみようとするとプレシャーもかかりますが、同時に実益と大きな達成感がえられます。
5.通信教育
申し込みするかどうかのハードルが高いです。資格試験対策としては、効果的です。受験の合否より受講料をムダにしたくない気持ちがモチベーションになります。受講者の継続率データを調べてコースを決めることをお勧め。
6.E-ラーニング
環境が整備されている会社では、強制的に実施しているところもあります。(コンプライアンス関係の教育が多いようです)内容が一般的であること、スタートクリックのハードルが意外と高い欠点があります。
7.ラジオやテレビ講座
学習者が受け身になってしまう欠点があります。録音、録画しても再生しない録音、録画データが溜まることが多い。
まとめ:勉強モードへの切替ハードルを下げること
社会人が勉強するには、明確な理由や目標が必要です。その上で、勉強モードへの切替ハードルを下げることです。それでも初めは、切替ハードルが高いものです。勉強をある程度続けて習慣化すると、ハードルは無くなっていくものです。社会人の継続的学習が、その後の人生を実り多いものとすることができると信じて、ハードルと超えていくことです。