「なりたい姿」に向かって変えていく「改革志向」の意見満載

「仕事ができる人」がする「うまい手抜き」には、5つコツがある

 
手抜き料理する人のイラスト
記事一覧

この記事を書いている人 - WRITER -
長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

「仕事ができる人」がする「うまい手抜き」には、5つコツがある

 

仕事ができる人は、手抜きがうまい

「製品検査で『手抜き』が発覚」
「夕飯は『手抜き』で、レトルト食品で済また」
「台風で建物損壊。『手抜き工事』の疑い」
どうも「手抜き」という言葉は、マイナスのイメージが強いようです。しかし、「手抜き」がなければ、会社の仕事も家庭の家事もスムーズに動きません。皆が完璧にこれらをしようとすると、たぶんいたるとろで停滞が発生します。

元プロ野球投手だった藤川球児氏が、野球解説で面白いことを言っていました。
「リリーフ投手、特にクローザーをやっている投手は、なぜ1回しか投げないのですか?」
と質問され、
「クローザーは、『手抜き』ができない人が多いからです。先発投手や長い回数を投げられる選手は、『ここぞ』というときと、そうでないときを投げ分けられます。自分は、それができなくて、リリーフ投手になりました」
と答えています。すべてを全力でする人も一流ですが、うまく「手抜き」のできる人もまた一流ということです。

「仕事」というロングスパンのイベントは、うまく「手抜き」ができることが、「仕事ができる人」の条件です。ただし、いつも「手抜き」というわけではなく、「ここぞ」という場面では全力で、その他は「手抜き」ができる人になることです。

仕事でうまく「手抜き」をするには、5つのコツあります。
1)意味のない仕事はしない
2)他人に仕事を任せる
3)仕事を習慣化する
4)ゼロからスタートしない
5)「手抜き」を恐れない
これらをうまく使いこなせば、「仕事ができる人」になれます。「手抜き」する場面と全力でことに当たる場面とを使い分けることが大切です。

意味のない仕事はしない

仕事には、目的があり目標があります。
「こんなことをして何になるの?」
そう思う仕事は、仕事の依頼者に目的を確認することです。その結果、もし納得できないのに仕事をやらされるのであれば、目標(質、納期)をぎりぎりまで下げる、つまり「手抜き」をすることです。

長い回数を投げる先発投手は、すべて全力では投げていません。すべてに100%のエネルギーを使っていても、投球数が増えるに従い、急速も球のキレも落ちてきます。仕事も100%集中できる時間は、有限です。「ここぞ」で力を出すことを心掛けることです。

他人に仕事を任せる

自分でできるからと言って、仕事のすべてをやることは間違いです。会社という組織で仕事をするのですから組織力をつかうことです。他の人ができることは、任せることです。ことによったら社外の人に任せることもあります。「有能」で「責任感が強い」人ほど、仕事を自分一人で抱えこむ傾向があるようです。

仕事を習慣化する

通常の仕事は、その90%がルーチンワークと言っても過言ではありません。何か仕事をするたびに「どうするか」を考えることは、大きなエネルギーを使うことになります。どうするかを「習慣化」して、考えずに進めることは、一種の「手抜き」です。できるだけ仕事は、パターン化してしまうことです。

ある会社に年間200件以上の改善提案を出す社員がいました。なぜこんなに提案が思いつくのか本人に聞くと
「毎日1件改善提案書を書くのが習慣になっていますから」
との返事です。その人は、製造現場のチームリーダーです。毎日「整理・整頓・清掃」「仕事を速くする」「仕事を楽にする」「トラブルが発生したらどうする」などと考えながら職場を回ると1つや2つテーマが見つかると言います。そして、改善提案にするとのこと。アイデアを出すということも、習慣化することで負荷を感じることなくできる例です。



ゼロからスタートしない

何か仕事をしようとするとき、ゼロからはじめると負荷が大きくなります。先ほど例を挙げた改善提案を毎日だすチームリーダーは、現場でアイデアを見つけると、過去に出した提案書を出して、加筆修正するだけです。大抵15分ほどで作成していました。説明用の図面や効果計算を厳密にすると大変な時間と手間がかかりますが、アイデアと大体の効果がわかればいいとのことで済ませていました。

どんな仕事も大抵前例があります。モノマネは、うまい「手抜き」方法です。オリジナルのアイデア以外の部分は、モノマネで「手抜き」することです。

「手抜き」を恐れない

レトルト食品など加工食品と素材から手作りした料理とを比較して、客観的にみると栄養や味に差はほとんどありません。しかし、いつも加工食品を食卓に並べていると「手抜き」をしているとの思いが生まれます。「手抜き」と思うのは、人の常識があるからです。

特に日本では、仕事の結果と同時に「真面目に努力した」プロセスが評価されます。結果のみならず、プロセスも評価することは大事です。同じ結果をだすのに、無駄のない効率の良いプロセスをしたか。新しいアプローチをしたかは、評価されるべきものです。しかし、真面目にしたか。多くのエネルギーを投入したかは別です。「手抜き」であると評されるのが怖くて、いたずらに丁寧に時間をかけたことがよいことではありません。「手抜き」と言われることを恐れることをやめれば、楽になります。


できる大人の「手抜き力」 (ワニ文庫)

まとめ

仕事において、うまく「手抜き」ができることが、「仕事ができる人」の条件です。ただし、いつも「手抜き」というわけではなく、「ここぞ」という場面では全力で、その他は「手抜き」ができる人になることです。
仕事でうまく「手抜き」をするには、5つのコツあります。
1)意味のない仕事はしない
2)他人に仕事を任せる
3)仕事を習慣化する
4)ゼロからスタートしない
5)「手抜き」を恐れない
これらをうまく使いこなせば、「仕事ができる人」になれます。

参考記事:労働生産性を上げる事務処理改革。不要な仕事は、ECRSの視点でみて「すぐやめる」

「考えすぎる人」が「思考のムダ」から抜け出す4つの方法

この記事を書いている人 - WRITER -
長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
スポンサーリンク




スポンサーリンク




Copyright© 改革志向のおっさんブログ , 2021 All Rights Reserved.