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ビジョナリーカンパニーの「弾み車の法則」を活用した目標設定のコツ

2021/09/24
 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

ビジョナリーカンパニーの「弾み車の法則」を活用した目標設定のコツ

 

目標設定方法には、2つのコツがある

「やや高いレベルで、定量的に、期限をきめた目標設定をすること」
こんな目標設定のコツが、本やネットでよく紹介されています。これは、目標達成の可能性を高めることを主眼にした目標設定のコツです。

もう一つの目標設定のコツが、目標達成により、個人や事業の成長に繋がる適切な目標の種類を選ぶことです。種類とは、「何を目標に選ぶか」ということであり、極めて重要です。

例えば、「店の売上増」を考えてみます。定量的な数値と期限を決めた目標を立て、これを達成したとします。しかし、その後が続きません。また、新たな目標を探すか、数値を引き上げていくことになります。

目標を達成した後、「次になにが起きるか」「次に何をするか」に繋げることで、永続的な個人の成長や事業の成功が達成できます。言い換えると目的に向かって、連続した目標が現れてくるのです。

例えば、「店のGoogle検索順位を半年以内にトップ10に入れる」を目標にすることにします。目標が達成されると、
「Googleの検索順位が上がる。店のHP訪問者が増える。売上が伸びる。品揃えを増やせる。更に検索順が上がり、HP訪問者が増える...」そんな好循環が生れます。
目標設定をいきなり「売上増」においても、それは一時的なもので継続的な事業発展は望めません。

これは、ジム・コリンズ著「ビジョナリーカンパニー」で紹介されている「弾み車の法則」から気付いた目標設定のコツです。この方法は、個人の目標設定でも使えるコツです。ビジョナリーカンパニーの「弾み車の法則」を理解して、目標設定することで、永続的な成長が期待できます。

ビジョナリーカンパニーの教える「弾み車の法則」とは

成長を続ける企業は、「弾み車」を持っているとジム・コリンズは、ビジョナリーカンパニーに書いています。例えば、Amazonには、
①サイトの訪問客数が増える
➡②他の売り手が集まる
➡③品揃えが増え、配送網が充実する
➡④固定費比率が下がる
➡⑤商品の価格を下げる
➡①サイトの訪問者が増える

➡②➡③➡④...
という「弾み車の法則」が働いています。このサイクルが無限に回り続けることで、成長が続くのです。


ビジョナリー・カンパニー 弾み車の法則

参考サイト:『ビジョナリーカンパニー 弾み車の法則』を6分で解説

「弾み車の法則」と目標設定

Amazonの例にあるサイクルを考えた時、どこを起点にするかが重要です。いきなり③品揃えの充実や⑤商品の価格を下げるからスタートしても、事業が安定する前に資金が尽きてしまう可能性が高くなります。

Amazonの成功は、「サイト訪問数を増やす」ことに目標を置いたことにあります。これが、目標設定のコツです。目標を達成することが引き金になり、「弾み車の法則」が働くことで、長い期間にわたる成長に繋がっています。

個人の目標設定でも、このコツは使えます。「目標達成後どうなるか」「目標達成後、どうするか」を考え目標に入れ込むことです。

例えば、英語を習うとき、「英語がうまくなりたい」では、達成度が判りません。「TOEIC○○点」だとレベルは明確になりますが、達成後どうなるかが判りません。「TOEIC○○点、英語ボランィアに参加する」としておくのが、目標設定のコツです。

その裏には、「英語が上達する ➡英語で話す機会が増える ➡学習やビジネス機会が増える ➡更に英語が上達する...」という英語上達の「弾み車の法則」が隠れています。

個人が、仕事の目標、成長目標、家庭の目標などを設定するとき、ビジョナリーカンパニーが教える「弾み車の法則」を自分なりに持つことが、目標設定のコツです。自分の「弾み車」を設定し、その起点を決めて目標にすることで、永続的な成長が期待できます。

まとめ

目標設定には、2つのコツがあります。一つは、達成する確率を上げるためのコツです。もう一つは、目的に向かって永続的な成長が期待できる目標設定のコツです。具体的には、「何を目標に選ぶか」ということです。この時、ビジョナリーカンパニーの「弾み車の法則」を活用した目標設定をすることで、永続的な成長が期待できます。

参考記事:意味のある目標設定にするには、「結果目標」に「行動目標」を付けること

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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