「なりたい姿」に向かって変えていく「改革志向」の意見満載

蔓延する「承認欲求」が生む「他人から良く見られたい」という心理の弊害

 
子供と会話する母親のイラスト
記事一覧

この記事を書いている人 - WRITER -
長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

蔓延する「承認欲求」が生む「他人から良く見られたい」という心理の弊害

 

蔓延する「承認欲求」が生む「他人から良く見られたい」という心理の弊害

「大口を叩いて自分を追い込んでしまう人」
「『いい子』でいたいと無理する子供」
「SNSでの評価を気にする若者」
こんな人々に共通するのは、過剰な「承認欲求」です。
人が、成長していくのは、「金銭を得たい」「権力を得たい」ということだけではありません。むしろ、「認められたい」との思いから、様々なことに挑戦し、頑張り、成長します。ところが、「承認要欲求」が過剰になると、他人の視線に支配された生き方に陥ってしまい、強いストレスにさらされることになります。残念なことに、最近の日本人は、過剰な「承認欲求」による「他人からよく見られたい」という気持ちに支配されている人達が増えているようです。また、若い世代ほどその傾向が強いとの統計も出ています。参考記事:「2人に1人が他者の視線が『怖い…』 全世代で『視線耐性』の低さが明らかに」
今の日本は、「人は、こうあるべきだ」といった基準が見えない時代になっています。かつては、「自分はどうすべきか」を、儒教的な年功序列や職制の上下関係、自分の善悪感に基づく絶対的価値観によって決めるべきものと考え、それが出来ないことに悩んでいる人が多くいました。ところが、現在は、
「人がどう思うか」
「相手がどう思うか」
ということを基準にして、「自分はどうすべきか」を判断し、自分の考えや行動を評価するという人が増えています。その典型的な例が、SNSにおけるフォロワー数や「いいね」の数で、自分の評価が決まるような錯覚をしている人々です。SNSで、好意的な意見が寄せられると、
「自分のやり方で良かったんだ」
と思い自信が湧いてくるのです。
「他人からどう見られるか」を基準にして行動することの弊害例を3つご紹介します。
1)積極的な言動ができなくなる
2)大口を叩いて自分を追い込む
3)「いい子症候群」に陥る
これらは、「承認欲求」が、「他人に認められるような自分になる」ということより、「他人に嫌われたくない自分でいたい」という心理を生んだ事例です。
この記事では、「承認欲求」からくる「他人から良く見られたい」と言う心理について考えます。

広告

承認欲求に振り回される人たち

積極的な言動ができなくなる

「他人に良く見られたい」ということを基準に行動する人は、「目立つ言動」より、「嫌われない言動」を優先する傾向が強いようです。
職場の会議では、「他の人の意見と違っていること」を恐れて、発言が少なくなる。上司の前では、真面目さを強調した言動になる。出来るだけ、周囲の人と言動を合わせるといった傾向が出ます。
このとき、心理学的には、スポットライト効果と呼ばれる実際よりも自分が他人に注目されていると感じる心理が働いています。例えば、「自分の薄くなった頭髪を皆から見られている」と思い込んでいても、実際は誰も気にしていないといったことです。「他人からの評価」を気にし過ぎて、消極的になっていたり、ぎこちない言動になっていたりしていないか、自問することが重要です。

大口を叩いて自分を追い込む

「他人に良く見られたい」という基準に行動する人が、「嫌われない言動」として、つい大口を叩いてしまうということがあります。「自分の評価を証明しなければ、嫌われる」といったロジックから、安直に「できそうもないこと」を「やって見せます」と大口を叩き、自分を追い込むことになります。
大口を叩く人は 自信家に見える ことが多いですが、実は不安や劣等感を隠すためにそう振る舞っている場合もあります。例えば、
「実力が足りていないかもしれない」
「『できる』と言ってしまえば、やらざるを得なくなり、自分を奮い立たせられる」
「『自信がない』と思われたくない」
といったことです。大口を叩くことが「自己防衛」になるということです。
また、SNSの影響なのか、「大きなことを言う人ほど注目される」という風潮もあります。
大口を叩いて実行できればいいのですが、言ったことが出来ず、精神的に強いプレッシャーを受けといったことが起きます。
「身の丈に合った目標設定」を意識する、「できないこと」を認める勇気を持つといったことをすることです。相手に「できない」と言うことは、恥ではなく「誠実さの表れ」と受け止められることもあると心得ておくことです。

「いい子症候群」に陥る

「他人に良く見られたい」という気持ちは、子供にも共通することです。これは、「いい子症候群」と呼ばれます。
「いい子症候群」とは、子供が親や教師など周囲の大人に「いい子」として認められることを強く意識し、過剰に従順であろうとする心理状態です。
「他人にどう思われるか」 を基準に行動し、周囲にとって望ましい行動を優先する。その結果、 本音を抑えてでも「良い子」であろうとする態度が習慣化し、自分の意見や感情を表に出しづらい子供になります。
また、「いい子」と評価されることで承認欲求が満たされることになれ、他者の期待を裏切ることを極端に恐れるようになることもあります。その結果「他者評価依存型」と言われるような自己主張が苦手で、周囲の評価が変わることに強い不安を感じるようになる可能性があります。

広告

まとめ

「他人からどう見られるか」を基準にして行動することには、弊害があります。例えば、
1)積極的な言動ができなくなる
2)大口を叩いて自分を追い込む
3)「いい子症候群」に陥る
といったことです。これらは、「承認欲求」が、「他人に認められるような自分になる」ということより、「他人に嫌われたくない自分でいたい」という心理を生んだ事例です。

参考記事:気を遣い過ぎて疲れている人にお勧め「アサーティブ」というスタイル

「仕事が出来る人」の特徴は、すぐ分かる、すぐ決める、すぐ行動する

この記事を書いている人 - WRITER -
長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
スポンサーリンク




スポンサーリンク




Copyright© 改革志向のおっさんブログ , 2025 All Rights Reserved.