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フレームワークを使ってマーケティングをするときは使う順番が重要

 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

フレームワークを使ってマーケティングをするときは使う順番が重要

 

マーケティングにおける各種フレームワークを使う順番

「停滞している会社の業績を上げたい」
「創業間もない会社の経営を安定させたい」
そんな企業に必要なことは、当たり前ですが売上を伸ばし、利益を上げることです。そこで企業が安定的に利益を上げる仕組みや方法を考えるのが、「マーケティング」です。
企業にとって、安定的に利益を上げ続けることが重要であることは、言うまでもありません。しかし、目先の対応に追われて、それが出来ていないことがあります。例えば、ビジネスモデルコンテストに入賞したり、マスコミで取り上げられたりした企業が、事業を継続できない例がいくらでもあります。話題性があっても現実には、売上が伸びず、利益を確保できないことがしばしばあるからです。
売上を伸ばし、利益を確保する仕組みをつくる活動がマーケティングです。
マーケティングを行う上で、多くの人の経験や理論から考案された様々なフレームワークがあります。このフレームワークを使って、分析や戦略を作成することで、効率的に有益なマーケティングを行うことができます。
ところが、この使い方を誤ると膨大な負荷をかけた割には、有効な販売方針が出せず混乱を招くだけという結果にもなりかねません。
特に重要なのは、フレームワークをマーケティングの手順に沿って使うことです。マーケティングには、「なりたい企業の姿」に向かって、現状の分析から販売戦略を作り実行するまでのステップがあります。このステップに合わせたフレームワークの選定が重要です。現状分析もなく、いきなり販売戦略のフレームワークを使ってしまうと、戦略が発散することになりかねません。
マーケティングにおいて、フレームワークを活用するための3つポイントがあります。
1)マーケティングには、推進するステップがある
2)事業分析のためのフレームワーク
3)戦略作成のためのフレームワーク
実行性のあるマーケティングを行う上で、事業分析や戦略作成といったステップごとに適切なフレームワークを選定して使うことが重要です。

 

マーケティングには、推進するステップがある

マーケティングには、進める順番(ステップ)があり、以下のようなものです。
1)企業理念やビジョンから目標を設定する
2)現状と目標との差を確認する
3)企業を取り巻く環境を分析する(PEST、SWOT、ファイブフォース等)
4)「誰に」「何を」「どのように売るか」を明確にする(STP)
5)マーケティング戦略を作る(4P)
6)目標達成のための実行と管理
(カッコ内は、代表的フレームワーク)
このステップを無視してフレームワークを使ってはいけません。例えば、事業の分析ができていない状態で、4Pを使うと「市場の環境や自社の状況」を把握できず、販売戦略を作ることになります。

事業分析のためのフレームワーク

事業(企業)分析のための代表的なフレームワークをいくつか紹介します。社会情勢や市場を取り巻く環境、自社の「強み」「弱み」といった順で分析します。実際にマーケティングを行う時、フレームワークによる分析は、業種、規模等により省略したり、簡素化したりして使われます。
以下、フレームワークの使用例をスポーツウェア販売から見てみます。
1)PEST分析
Political (政治的要因):
政府のスポーツ振興策
Economic (経済的要因): 素材価格の高騰
Social (社会的要因): 国民の健康意識や環境意識の高まり
Technological (技術的要因): 素材及びリサイクル技術の向上
2)SWOT分析
スポーツジムと提携したスポーツウェアの販売を考える
Strengths (強み): 独自の素材、スポーツジムとの連携
Weaknesses (弱み): ブランド認知度の低さ
Opportunities (機会): 地域の人口増加やジム利用者の増加
Threats (脅威): 競合店舗の存在や経済不況

戦略作成のためのフレームワーク

売上を増やし利益を確保するには、「誰に」「何を」「どう売るか」を明確化する必要があります。この時役に立つのがSTPです。そして、ターゲットに対して販売戦略を作るのが4Pです。また、スポーツウェアを例に考えてみます。
1)STP(Segmentation, Targeting, Positioning)
Segmentation (セグメンテーション)
: 「スポーツウェアの分野において」
Targeting (ターゲティング): 「25~35歳のアクティブな女性に」
Positioning (ポジショニング): 「スポーツジムと提携して売る」
2)4P(Product, Price, Place, Promotion)
スポーツウェアの例を続けるとこんな感じです。
Product (製品): 肌に優しい天然素材を使用したウェア
Price (価格): 高級感を与える価格
Place (流通): フィットネスクラブ限定で売る
Promotion (プロモーション): SNSインフルエンサーとのコラボレーション

個々のフレームワークに関する細かい説明や理論的裏付けは、多くの本やネット記事にかかれていますので、深く学ぶにはそれらを参考にすることをお勧めします。

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ビジュアル ビジネス・フレームワーク[第2版] (日経文庫)

まとめ

マーケティンにおいて、フレームワークを使うことは、有用なことですが、使い方を誤ると混乱をきたして、むしろ弊害がでることがあります。
マーケティングにおいて、フレームワークを活用するための3つポイントがあります。
1)マーケティングには、推進するステップがある
2)事業分析のためのフレームワーク
3)戦略作成のためのフレームワーク
実行性のあるマーケティングを行う上で、事業分析や戦略作成といったステップごとに適切なフレームワークを選定して使うことが重要です。

参考記事:最強の差別化戦略とは、マーケティングの4Pのうち「プレイス戦略」

中小企業で「経営戦略論」を使う前に必要な経営者の心得

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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