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自分の「相談したい気持ち」に合った3通りの「相談相手」の選び方

 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

自分の「相談したい気持ち」に合った3通りの「相談相手」の選び方

 

自分の「相談したい気持ち」に合った3つの「相談相手」の選び方

「転職」、「起業」、「結婚」といった人生に係る決断をするとき、「どんな服を着るか」「夕飯を何にするか」といった日常のことなど、様々な場面で誰かに相談することがあります。相談相手は、家族であったり、友人であったり、専門家であったりと様々ですが、相手の答えがほぼ分かっていて相談していることもあります。
それは、自分自身の中でほぼ方向性が決まっていて、誰かに相談することで、「確信」に替えるということがなされています。初めから、自分の考えに強く反対するであろうと思われる人に自分から相談をしません。
身近に「転職した人」「起業した人」「国際結婚」した人がいたら、
「それを決断した時、誰かに相談しましたか?」
と聞いてみてください。私の経験では、
「自分一人で決めました」
と言う方が多いようです。理由を聞くと
「誰に相談しても『やめておけ!』と言われるに決まっていたから」
と言います。自分の思いと反対の意見を持つであろう人には、そもそも相談しません。ただし、どの方も
「自分で決めた後、『どうするか』をいろいろな方に相談し助かった」
との話が出ます。
こんな風に、相談前に決断の方向性がある時は、自分と同意見と思われ人に相談し易く、意見が全く違う人には相談しません。
一方、自分で全く方向が決まっていない「迷った」状態のときの相談相手は、「知り合いだから」、「詳しそうだから」と選んでしまいがちですが、注意が必要です。相談相手の選び方によって、思わぬ方向に走り出し人生を左右することさえあります。
私の職場にいて、後に退職してオウム真理教関係者としてニュースに出た人がいました。孤立感や達成感がない日々の中、自分の心内を相談した相手が教団の人だったようです。相談した相手が悪かったことで、すっかり人生か狂ってしまいました。(本人は、「狂っている」とは思ってなかったようですが。)
相談相手を選ぶとき、自分の「相談したい気持ち」に合った相手を選ぶことが大切です。以下の3つの相談相手の選び方をご紹介します。
1)「確信」を得たいときの相談相手はアクティブな人
2)自分の中で「完全に迷っている」ときの相談相手は、信頼と知識経験がある人
3)「癒し」を得たい相談相手は「好きな人」
これらを適用するのに、自分の「相談したい気持ち」を冷静に見ることが必要です。「決断することに不安があるのか」、「課題の答えを求めているのか」、「癒しを求めているのか」といった自分への問いかけをすることで、自分の気持ちが分かります。そして、自分の気持ちに合った相談相手を選ぶことが大切です。

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「確信」を得たいときの相談相手はアクティブな人

自分の中に方法性があるときは、アクティブな人に相談することをお勧めします。保守的でネガティブな人に相談すれば、不安なことを並べたてられ、前向きの決断はまずできなくなります。
一方、アクティブな人に相談すれば、おそらく「やる決断」は後押ししてくれますし、「やめる決断」であっても理由を明確にしてくれて、自分に「確信」が持てるはずです。
アクティブな人に相談する際大切なことは、自分の持っている「やること」「やめること」を実際に行動に移した時のリスクを訊いてみることです。自分の中で方向性が決まっているのに人に相談するのは、何かの「不安」が残っているからです。この「不安」こそ、リスクです。
例えば、転職の相談をするとき
「会社を辞めようかと思うけど、転職先でうまくいくか心配」
といった質問をぶつけることです。
「転職は、賛成だ。ただし、転職先が合わなかったら、ムリせずまた職を探せ。その間の金は、あるよな」
そんなアドバイスをもらえたら、決断に確信が持てると思います。

 

自分の中で「完全に迷っている」ときの相談相手は、信頼と知識経験がある人

相談相手を選ぶとき、最も大切なのが、「信頼性」です。特に自分の中で「どうするか完全に迷っている」ときは、信頼できる人に相談することが重要です。
信頼できるかどうかを判断するためには、相手の過去の行動や言動、人間関係などを知る必要があります。コンサルタントやカウンセラーなど、相談相手を職業とする人々にとっては、依頼者の「信頼性の獲得」が営業活動の基本となっています。
次に大切なのが、相談相手が相談内容に関して知識経験を持っていることです。その人が同じような状況や課題を経験してきたかどうかを確認し、適切なアドバイスを得られるかを考慮する必要があります。
「長い付き合い」との理由だけで、相談するのは要注意です。「昔から知っている人」と、信頼性や相談内容の知識経験があるかは別です。また、「長い付き合い」だからといっても、「今のあなた」をどの程度知っているか疑わしいことがあります。「過去のあなた」の印象が強く、その印象に従って相談に答える可能性もあります。
私は、相談を受けても内容がわからない、自分の性格からして「イケイケ」の答えしかだせないと感じたとき
「この件に詳しい○○さんを紹介するから、訊いてみたら」
と相談相手を紹介することがあります。自分で強く相手に拒否できないとき、紹介する相談相手の権威を使って拒否することもあります。学校の先生が、生徒に向かって
「親に相談してきなさい」
なんて言うのもこの手法です。

「癒し」を得たい相談相手は、「好きな人」

特に問題がなくても「誰かに相談したい」ということがあります。相談というより、「誰かに自分の話を聞いてもらいたい」というのが本音かもしれません。
そんな時に求めているのは、問題の解決策ではなく「癒し」です。なんとなくある「不安な気持ち」を落ち着かせて欲しいということであり、コミュニケーションを求めているということです。
そんなときの相談相手は、コミュニケーション能力が高く適切なタイミングで的確なアドバイスやフィードバックを提供できる人が望まれます。相手が良い聞き手であり、適切な質問をしてくれるかどうかも重要です。
そんな相談相手は、一緒にいて楽になる人。つまり「好きな人」ということです。家族や気心の知れた友人などが、その代表でしょう。専門のカウンセラーも「嫌いなタイプ」では、話がしにくいものです。
最近は、SNS上で相談相手を見つけることもできます。ただし、SNS上の相手の場合、好きになることと「信頼できる」ことを分けた方が賢明です。心理学でサイアス効果といわれる「好きになる法則」があり、単純に接触回数が増えると相手に好意を持つ傾向があります。SNSで見つけた「癒される相談相手」に、犯罪に関わるような下心があるかもしれないことがあることは、心しておくべきです。

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まとめ

相談相手を選ぶとき、自分の「相談したい気持ち」を知り、これに合った相手を選ぶことが大切です。
1)「確信」を得たいときの相談相手はアクティブな人
2)自分の中で「完全に迷っている」ときの相談相手は、信頼と知識経験がある人
3)「癒し」を得たい相談相手は「好きな人」
これらを適用することで、自分の「相談したい気持ち」に合った相談相手が見つけられます。

参考記事:「報連相」がうまくいかないのは、「仕組み」になっていないから

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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