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「報連相」がうまくいかないのは、「仕組み」になっていないから

2021/09/14
 
報連相のイラスト
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

「報連相」がうまくいかないのは、「仕組み」になっていないから

 

報連相がうまくいかない3つの理由

「報連相」が大切であることは、新入社員教育を始め様々な場面で強調されます。ところが、報連相が出来ていないと感じる上司が多くいます。また、部下の方も、後になって「報連相」が出来ていなかったと反省します。「どうして、報連相が出来なかったか」と、部下に尋ねると
「上司に報告すべきか迷った」
「上司の時間の時間をとることに気が引けた」
「自分の力で解決できると思った」
こんな言葉が返ってきます。仕事をする中で、状況が変化した時「この程度で、上司に報告すべきか」と悩み、意外に大きなストレスとなっています。

「報連相」がうまくいいかないのには、3つの理由があります。
① 報連相を理解していない
② 報連相を機能させる「仕組み」になっていない
③ 各職場において報連相すべき優先事項が明確でない
報連相は、職場のコミュニケーションの大切さを強調した言葉です。これを機能させるには、この3つの問題を取り払うことです。報連相を「仕組み化」できれば、生産現場、営業部門、間接職場などあらゆる職場で、報連相を有効に機能させることができます。

 

報連相を理解していない

「報連相」は、1980年代に出された「ほうれんそうが会社を強くする」という本がきっかけで広まりました。報連相は、「ほうれんそう草」と結び付いて一度聞いたら忘れないこともあり、瞬く間に広がりました。報連相は、「良い事である」「大切なことである」というイメージは、広がり様々な教育に場でも教えるようになりました。しかし、現実は「報連相」という言葉を知っているだけの職場が多くあります。

まず、報連相とは何かを再考してみます。一般的に「報連相」は、以下のように説明されます。
報告:上司からの指示や命令に対して、部下が経過や結果を知らせる行為のこと
連絡:関係者に業務・作業情報を知らせること
相談:業務上の判断が困難なとき、上司に意見をきくこと

報連相という言葉は、コミュニケーションの方向性をうまく表わしています。
報告:組織のタテ方法のコミュニケーション
連絡:組織のヨコ方向のコミュニケーション
相談:組織タテ方向の相互コミュニケーション

これを図にしたものを示します。

報連相とはのイラスト

Conceptual diagram of “Ho-Ren-So”

「報連相」という言葉そのものは、何かあれば、組織のタテとヨコに知らせ、判断に困ったら上司と相談せよということです。スローガンとして「ほうれんそう」は、心地よいのですが、どんな時、どう知らせるかを具体的に示しているわけではありません。「報連相」と叫んでいるだけでは、メタボの人に「健康に注意せよ」と言っているだけと同じです。報連相を機能させるには、「どう注意」するかの手順を用意しておくことが必要です。つまり、報連相の仕組み化です。


ほうれんそうが会社を強くする―報告・連絡・相談の経営学

報連相を「仕組み」にして機能させる

どんな時に報連相をするのか。どんな方法で報連相をするのか。誰に対して報連相をするのか。「仕組み」がないと報連相の効果が発揮できず、有効な組織運営になりません。例えば、
① どんな時、報連相をするのか
② 何を報連相するのか
③ 誰に報連相するのか
④ 報連相をする手段はなにか
⑤ 報連相の後、どうするのか
などをルールとして決めておくことです。これらがあれば、ことが起きたとき、上司に報告するかどうか迷うことはありません。電話すべきか、メールでいいのか、直接顔を合わせて報告すべきかなどで困ることはありません。

これらの事柄をルール化して、報連相を「仕組み」にする上で、「どんな時、報連相をするのか」が最も重要です。報連相に関する、上司の不満の大半は、「適切に報告や連絡がなかったこと」です。一方、部下からすると「報連相すべきかどうか、迷うこと」が一番のストレスだからです。

「どんな時に報連相をするか」について、ある営業部門では、こんなルールを作っていました。

1)あらかじめ決めた条件に変化があったとき:例えば、「月の売上が10%以上変化した」「ライバル会社に変化があった時」など

2)仕事が、契約などマイルストーンに達したとき

3)定例の報告や連絡:朝礼や日報など

職場において報連相すべき優先事項が明確でない

どんなに「仕組み」を作っても、起こりうるすべての状況を想定することはできません。そこで、必要なのは、その職場や上司にとって報連相すべき優先事項を明確にすることです。生産現場では、従業員に安全に関することが、報連相すべき優先順1位でしょう。営業部門では、顧客に関わることではないでしょうか。

この際、注意すべきは、事実報告を優先させることです。原因や対策などを合わせて報連相しようとすると迷いが生れ、遅れがちになります。ましてや責任のことまで考えてはいけません。

事実報告を優先する前提で、職場や上司にとって報連相すべ優先事項を明確にすることです。例えば、
① 安全に関すること ② 顧客からの苦情に関する件 ③ サプライチェーンに影響を及ぼすこと ④ 会社の資金繰りに関する件等々です。

上司のホンネから報連相の優先事項を決めることも有りです。
① 上司の上司(重役や社長)の動向 ② ライバル会社の動向 ③ 要注意人物に関わる件等々

職場や上司にとって優先事項は、職場の運営、会社の経営そのものです。職場全員が、報連相の優先事項を共有することは、職場の目的・目標を共有することであり会社の発展へと繋がることが期待できます。

 

まとめ

「報連相」は、組織におけるコミュニケーションの方向性を示した言葉です。報連相を有効に機能させるためには、
① 報連相を理解する
② 報連相を機能させる「仕組み」にする
③ 各職場において報連相すべき優先事項が明確にする
ことです。注意すべきは、事実報告を優先させること。原因や対策などを合わせて報連相しようとすると報告や連絡が、遅れがちになります。

参考記事:「CAから始めるPDCAサイクル」で、PDCAサイクルの欠点が克服できる

 

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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