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「挨拶を返さない人」に挨拶を返させるコツは、「視線を向ける」こと

 
挨拶する人のイラスト
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

「挨拶を返さない人」に挨拶を返させるコツは、「視線を向ける」こと

 

「挨拶をしない人」に挨拶を返させるコツは、こちらから「見つめる」こと

「おはようございます」
「こんにちは」
と挨拶をしても、挨拶を返さない人がいます。街でも職場でも、よく知らない人に挨拶して、応答がないことが当たり前になっています。それどころが、同じ職場で働く人同士でも、挨拶を交わさないような職場があります。
ところが、山登りに行くとすれ違う人々とは、ほぼ100%挨拶をかわします。(ロープウェイやケーブルカーでの登山は別ですが。)これは、「文化の差」です。山登りをする人々には、挨拶をする文化が根付いています。
同様に職場で挨拶を「する」「しない」は、一種の職場文化です。挨拶をしない人が多いのは、挨拶をしない人に囲まれているからです。「挨拶をしない職場文化」が出来ているからです。
「挨拶をする職場文化」に変えるためにリーダーは、
1)挨拶し続ける
2)挨拶に一言加える
3)挨拶の輪を広げる
ことを推奨しました。(これは、以前に記事として詳しく書いていますので、参考にしてください。 「挨拶をしない職場文化」を変えるためにリーダーがすべき3つのポイント)今回は、これに加えて、もう一つ「挨拶をしない人」に「挨拶をしてもらう」コツがあることを付け加えます。それは、
「挨拶をしたあと、相手に視線を向けること」
です。
これは、ベテランの班長さんを見ていて気付いたことです。彼は、工場の自職場に来る人、職場の前を通る人、すべてに声を掛けます。
「おはようございます」
「こんにちは」
といった挨拶ですが、感心するのは、ただそこを通り過ぎるだけの他職場の人、配送などの他社の人からでも、挨拶を返してもらっていることです。その班長さんのテクニックが、「相手に視線を向けること」だと気付きました。
実は、同様なことを西澤真理子氏がその著書「『やばいこと』を伝える技術」(毎日新聞出版)に書かれていて、このテクニックを確信しました。
挨拶をする人が一度増加し始めると、加速度的に挨拶する人が増え多数派になります。「挨拶をする職場文化」に変わり、職場のコミュニケーションが良くなります。ひいては、職場の生産性向上にもなります。


「やばいこと」を伝える技術 修羅場を乗り越え相手を動かすリスクコミュニケーション (毎日新聞出版)

「挨拶をしない職場文化」とは

私は、職場(事業所)によって、「挨拶をしない人」がどのくらいいるか調べたことがあります。(前述の記事を参照)同一の系列企業において、ほぼ同じ400人規模の日本の工場、米国の工場、日本の研究開発部門の3か所で調査した結果です。
 国内工場では、挨拶をしない人が10%以下
 研究開発部門では、挨拶をしない人が70%
 米国工場では、挨拶をしない人がゼロ
これは、企業の事業所の門の前で、出勤してくる人全員に、挨拶の言葉「おはよう!」「Good morning」と実際に声をかけて、返事が返ってきた比率です。(数字は、徒歩入場者と車入場者合計)
事業所により、挨拶をする人の比率が全く違います。また、②の挨拶をしない職場でも、入社1,2年目では、結構挨拶をする比率が高いのに(70%は、挨拶をする)、職場経験が長くなるに従い、挨拶をしなくなる傾向がありました。どうも、挨拶をしない職場文化に慣れてしまうということが起きているようです。
これを変えるには、冒頭に示したように、職場のリーダーが率先して挨拶をすることが必要です。

挨拶を返してもらうには、視線が重要

挨拶を返してもらうには、コツがあります。それが、
「挨拶をしたあと、相手に視線を向ける」
です。「おはようございます」などの挨拶をした後、相手に視線を向けて待つことです。これは、相手に対して
「あなたの返事をまっていますよ」
と言うメッセージを送っていることになります。挨拶をしたあと、相手から目を逸らせてしまうと、自分に対する挨拶ではない、関わりたくないとの印象を与えます。ほんの数秒ですが、相手の目をみる時間がコミュニケーションのきっかけをつくります。
たとえ挨拶が返ってこなくても、相手の目が柔らかくなれば、第1関門はクリアーです。次は、挨拶が返ってくると信じて、挨拶を続けることが大切です。

職場における挨拶の効用

挨拶を互いにする職場文化が、ひとたび形成されると、挨拶することが「当たり前」になります。皆が挨拶をすると、以下のような効用があります。
1)職場の一体感が生まれる
職場に新しい人が入ってきたとき、職場の中にいくつかのグループがあって互いに会話がないときなど、挨拶が人と人との壁を壊します。知らない者同士がいると、互いに探り合うようなムードがあります。そんな関係も挨拶だけでも続けると雰囲気が和らぎます。互いに会話ができるムードが出来上がり、職場の一体感が増します。
2)コミュニケーションが良くなる
互いに挨拶を交わしていると次の一言が出し易くなります。少しずつ会話を増やせば、互いのことが分かります。コミュニケーションは、相手のことが分かっていなければ、相手に伝えたいことが伝わりません。挨拶は、良いコミュニケーションをするための地ならしをするようなものです。
3)職場が明るくなる
自分から挨拶する人は、周りの人の明るい人の印象を与えます。誰しも「おはようございます」といった挨拶をする時は、笑顔になるものです。少なくとも、「しかめっ面」で挨拶する人は、あまりいません。いたとしても、それで不思議と愛嬌があるものです。
皆が挨拶をする職場は、明るくなります。職場が明るくなると、前向きの仕事をするようになります。

まとめ

職場で挨拶がないのは、「挨拶をしない職場文化」があるからです。
この文化を変えるには、リーダーが率先して挨拶をすることが重要。更に、挨拶した際は、「相手に視線を向ける」ことが、返事をもらえるコツです。
職場で挨拶をすると、
1)職場の一体感が出来る
2)コミュニケーションが良くなる
3)職場が明るくなる
などの効用があり、職場の生産性向上につながります。

参考記事:リーダーが、厄介なメンバーと上手に会話する2つの方法

「挨拶をしない職場文化」を変えるためにリーダーがすべき3つのポイント

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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