ビジネスマンの最強ツールは、「相手の気持ちを読む」こと
ビジネスマンの最強ツールは、「相手の気持ちを読む」こと
ビジネスマンの最強ツールは、「相手の気持ちを読む」こと
「パワハラで訴えられる管理職」
「積極的だが、顧客に嫌われる営業マン」
「同僚と人間関係でギクシャクする社員」
これらの人達の共通点は、「相手の気持ちを読めないこと」です。会社にも周囲にも、十分な能力や情熱があるのに、なぜか「相手の気持ちを読めない人」がいます。そんな人は、人間関係で摩擦を起こしやすいものです。また、素晴らしい企画力があるのに、提案が社内で通らない。営業で人一倍売り込みをかけても、売上が伸び悩んでいます。長い間、仕事をしてきて、
「相手の気持ちを読むこと」は、ビジネスマンの最強ツール
だと、私は考えています。成果を上げる営業マン、新しい事業を成功させる人、出世する人は、顧客や上司、同僚や部下の気持ちを読み、これに適切に応える言動や行動ができています。
ビジネスにおいて、「相手の気持ちを読む」ことを活用する上で、3つのポイントがあります。
1)「相手の気持ちを読む」ことを習慣化する
2)「相手の気持ち」に合うタイミングで行動する
3)「相手の気持ち」を恐れない
「相手の気持ちを読める人」は、相手の気持ちに乗って仕事を進めています。相手の気持ちを読み、これに適切に対応することで、大きな成果を出しています。相手の気持ちが読むことは、人間関係において良好な状態を実現する上でとても重要です。
「相手の気持ちを読む」ことを習慣化する
営業で頻繁に顧客訪問など頻繁にアクセスする割に成果を出せないA君の例をご紹介します。A君は、活発にお客様を訪問し、商品の説明など営業活動をしています。ところが、お客様が迷惑がって、A君の上司に苦情が来ました。お客様に聞くと、A君は、突然来ては一方的に新商品の紹介をしていくとのこと。そんなA君の上司は、こんな質問をしました。
「お客様は、それを本当に欲しいと思っているのか?」
「現状、何か不便を感じているのか?」
「客は、君の話を聞くことより、他に気になることがあるのでは?」
A君は、これらに対して、すべて答えを持っていました。A君は、相手の気持ちが「読めない」のではなく、「読まない」ということが判りした。
そこで、上司はA君に対して、顧客訪問前のチックリストを作るように指示しました。
1)お客様は、どんな不便を感じているか?
2)商品を欲しいと思ってくれるか?
3)お客様に商品の説明を聞く余裕があるか?
4)お客様は、他に気になっていることは?
これらの質問に自問自答すること。もし、分からなければ、お客様に聞くことをさせました。その後、A君の一人よがりの営業は、「お客様第一」の営業スタイルへと変化しています。営業プロセスに「お客様の気持ちを読む」ステップを挟むことで、質の高い営業活動ができます。
「相手の気持ちを読む」習慣が大切です。相手の気持ちになって考えようとしても、想像できない部分があるはずです。とにかく、自分が想像できる範囲でいいから相手の気持ちで、考えることです。もし、どうしてもわからなければ、相手に直接気持ちを聞いてみることもできます。ビジネスマンにとって大切なのは、発言や行動の前に相手の気持ちを考えるという習慣です。相手の気持ちになって考える習慣を持つことは、正確に相手の気持ちを読む能力そのものより大切です。なぜなら、相手の気持ちを読む能力は、すぐにはできません。相手と同等の経験や知識、人格が必要です。しかし、それは急には無理な話です。自分の周りにいる付き合いにくい人を思い浮かべてみると、相手の気持ちが読めないというより、いつも相手のことを考えず、自分の要求ばかりを通そうとする人達ではあませんか。そんな人も例に上げたAさんのように相手の気持ちになって考える習慣を持つことで、変わるかも知れません。
「相手の気持ち」に合うタイミングで行動する
営業提案、上司への企画提案などでは、提案するタイミングが極めて重要です。内容がどんなに優れた提案でも、相手の気持ちに合っていなければ、受け入れてもらえません。例えば、どんなに素晴らしい料理でも、相手のおなかが減っていなければ、食べる気にはならないのと同じです。
石田三成が秀吉に出した「三献の茶」の逸話は有名です。少年三成は、秀吉の気持ち読んで、1杯目、2杯目、3杯目のタイミングで茶の熱さを変えて出し、出世のきっかけを作ったとの。どうも、これは後からできた話のようです。もし、本当に三成が相手の心を読める人であれば、関ヶ原で敗れることはなかったかも知れません?
相手の心の中に、提案を受け入れようとする気持ちや話だけでも聞こうという余裕があるかどうかが、「相手の気持ちを読む」ポイントの一つです。上司といえども人間です。家族に心配があったり、体調が悪いときは、提案など聞く余裕がないかも知れません。
「こんな時で申し訳ないのですが、話を聞いていただけますでしょうか?」
そんな、前置きを投げかけてから話を切り出すことが、「相手の気持ちを読む」ことです。
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「相手の気持ち」を恐れない
「相手の気持ちを読む」といっても、「相手の気持ち」がすべてわかるわけではありません。相手の気持ちが決まっていないことも有ります。つまり、相手の気持ちを読むとは、「仮説」を立てることです。仮説ではなく、直接相手に気持ちを聞くこともでき、その時はより確かな相手の気持ちがつかめます。(正直に答えてくれたとして)ところが、「気を遣い過ぎて」、相手の気持ちを聞くことをためらったり、相手に嫌われることを恐れて発言や行動が出来なかったりする人がいます。
一頃、「空気が読めない」(=KY)という言葉が流行しました。周囲の雰囲気、つまり周囲の人の気持ちがわからずに発言や行動をとることです。「空気が読めない」と言われることをむやみに恐れる必要はありません。勿論、相手のことを考えないで好き勝手な言動をしていたら、人に嫌われてしまいます。しかし、空気ばかりを読んで、自分の思いを押し殺していては、何もできません。相手の気持ちを読んだ上で、覚悟をもって発言・行動をすることです。相手の気持ちを読んだ上での発言や行動は、全くそれをせずにすることと、相手の反応に対する心の準備が全く違います。相手の気持ちという仮説を立て、それに相手がどう反応するか予想した上での発言・行動ができます。
まとめ
「相手の気持ちを読むこと」は、ビジネスマンの最強ツール
です。ビジネスにおいて、「相手の気持ちを読むこと」を活用するには、3つのポイントがあります。
1)「相手の気持ちを読む」ことを習慣化する
2)「相手の気持ち」に合うタイミングで行動する
3)「相手の気持ち」を恐れない
相手の気持ちを読み、これに適切に対応することで、大きな成果を出すことができます。人間関係において良好な状態を実現できます。