「なりたい姿」に向かって変えていく「改革志向」の意見満載

仕事へのモチベーションを根本的に上げる価値観に注目した2つの方法

 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

仕事へのモチベーションを根本的に上げる2つの方法

 

仕事へのモチベーションを根本的に上げる2つの方法

「仕事にやる気が起きない」
「職場が嫌でやる気がでない」
そんなモチベーションの低い状態で「いやいや」仕事をするのは、社員にとっても会社にとっても不幸です。本当に体調が悪い時は別として、仕事に対してやる気がでない状況の陥っている人は、世の中で結構多くいます。日本企業の社員のモチベーションの低さは、統計でも示されています。例えば、令和2年7月 経済産業省 産業人材政策室資料には、日本で意欲のある社員は6%の過ぎないと調査結果もあります。(ギャロップ社調べ2017年)
「仕事にやる気が出ない」「モチベーションが上がらない」
のは、日本人の多くの人が共有する気持ちのようです。

モチベーションの本質は、社員の価値観に深く関係しています。自分の持っている価値観と仕事や職場と合っていれば、自然にモチベーションが高くなります。ところが、いくら給料が良くても、自分の価値観と合っていなければ、モチベーションは上がりません。

仕事でモチベーションを上げる根本的な方法は2つです。
それは、会社や仕事の「ミッション、ビジョン、バリュー」を理解した上で
1)仕事に合わせて自分の価値観を変える
2)仕事の意味を自分の価値観に合わせる
のどちらかです。自分のやりたいことと、仕事の結果が一致することが理想です。そのために、「自分を変える」か「仕事の新しい意味を見つける」ことです。

ただし、「自分の価値観」を明確に言える人は少数です。
「収入は気にするけど、そればかりではないと思う」
などと複雑なものです。また時によって変わります。自分の気付いていない価値観で行動しているかも知れません。記事の最後にチェックシートを付けておきますので、自分の価値観を確認してみてください。



会社や仕事の「ミッション、ビジョン、バリュー」を理解する

会社や上司は、仕事の成果を上げることを社員に期待しています。仕事の成果をあげること、もしくはその努力をすることで、どんな結果をもたらすかを必ずしも社員はよく理解していません。歩合制の給与体系なら、会社のビジョンがどうであろうと、仕事の成果が直接社員の収入に影響します。お金が、その社員の大きな価値観なら、モチベーションが上がります。しかし、社会貢献や私生活重視の価値観を持つ社員にとってお金は、モチベーションを上げる要因にはなりません。

重要なことは、仕事の成果によって何が起きるか、期待されるかを社員が理解することです。会社や上司は、社員に対して説明することです。これは、一般的には、会社の
「ミッション、ビジョン、バリュー」
という言葉で表されます。会社のやっていること(ミッション)将来(ビジョン)存在価値(バリュー)は、会社にとっての「価値観」です。会社の「価値観」を示しているものは、「企業理念」や「社長方針」等あります。それらを、上司、部下で共有し理解することが、社員のモチベーション高め維持する前提として必要なことです。

仕事に合わせて自分の価値観を変える

会社や仕事の「ミッション、ビジョン、バリュー」が、社員の価値観と共有できれば自然とモチベーションが上がります。

社員教育の多くが、会社のミッションやビジョンに「社員の価値観を合わせること」を目的としています。安全教育やコンプライアンス教育は、その最たるものです。社員の価値観を「安全第一」「法令遵守」にしようとするものです。

私自身、これらの教育講師をして感じるのは、安全やコンプライアンスが他人事(自分の価値観に入っていない)と思っている受講者の苦痛です。受講者の居眠り、スマホいじり、内職が横行します。これらの研修では、まず安全やコンプライアンスが重要であることを説明します。労働災害事例やコンプライアンス事例を紹介して、受講者の価値観を変えることからスタートしなければ、研修は始まりません。

人の価値観は、変えにくいものですが、何かをきっかけに変わるものでもあります。災害や病気、教育などです。会社や上司は、部下の価値観をどうしても変える必要があるものと、妥協できるものとを意識して教育することです。安全やコンプライアンスが価値観の上位に入らない人は、雇用することはできません。一方、家族中心主義や収入第一の価値観の人とは、妥協できる方法があります。

仕事の意味を自分の価値観に合わせる

会社や仕事の「ミッション、ビジョン、バリュー」を知ることで、社員が自分の価値観と一致するものがあるかを見つけることができます。各社の企業理念などは、社員の多くが価値観としてもっていることを共有しています。ところが、
「企業理念と現実の差」
を感じて、モチベーションが上がらない社員もいます。会社や上司は、会社理念と現実のギャップを説明することが必要です。
「今は、こうだけど将来こうなる」
と言ったビジョンの説明です。
会社の歴史を知り、創業者の起業時の思いを共有して「やる気」が起きることもあります。隠れていた会社の「価値観」を発見し共感することもあります。

上司が部下と面談して、部下の価値観を知り、仕事の意味について説明を加えることも大切です。社会の平等に価値観を持っている者に、自社の商品は社会的弱者を救うものである。
上昇志向の人に、「会社の未来の発展イメージ」を伝えるだけでも、モチベーションが上がります。社員の価値観に合う商品を扱う。社員の価値観に合う職場が実現できればなおモチベーションが上がります。たとえ実現できなくても、その方向で会社や上司が動いていることが実感できれば、モチベーション維持には十分です。

仕事を歩合制にすると金銭第一の価値観をもつ社員のモチベーションは上がります。ただし、賃金は社内制度ですので、違う価値観をもった社員への配慮が必要です。社員の価値観に合わせて、業容や制度を変えるとなると大変です。しかし、
仕事の新しい意味を見つけ価値観に合わせること
は自由にできます。これが、モチベーションを高めるコツです。

究極の「仕事の意味を変える」は、転職です。自分の価値観を明確にしたうえで、会社や職場を選ぶことをお勧めします。

まとめ

仕事の対するモチベーションを上げる根本的な方法は2つです。
それは、会社や仕事の「ミッション、ビジョン、バリュー」を理解した上で
1)仕事に合わせて自分の価値観を変える
2)仕事の意味を自分の価値観に合わせる
ことです。自分のやりたいことと、仕事の結果が一致することが理想です。そのために、「自分を変える」か「仕事の新しい意味を見つける」ことです。

参考記事:「やる気」の出る職場は、従業員満足度ではなく、従業員幸福度を上げてつくる
仕事に追われている人は、「やらねばならない仕事」を「やりたい仕事」にすること



付録(価値観チェックシート) 

あなたが大切だと思うことに〇をつけてみてください。
(出典:片桐あい「テレワークで部下を育てる」青春出版)

1.多様性 (  )
色々な業務を行う

異業種の人と交流
常にチャレンジ

2.個性の発揮 (  )
楽しいことを行う
スキルと能力発揮
知識を習得

3.美的追求 (  )
美しい物に囲まれる
創造性を発揮する
美しい物を創造する

4.完璧性 (  )
秩序を作り出す
計画を達成させる
系統的に整理する

5.冒険性 (  )
世界中飛び回る
肉体的なリスク挑戦
ユニークな体験

6.私生活重視 (  )
家族のための時間
趣味のための時間
勤務時間が一定

7.身体的活動 (  )
体を使った仕事
手を使ってモノ作り
動きまわる仕事

8.協調性 (  )
自分で決定しない
チームで仕事
友好関係を維持

9.自律性 (  )
1人で仕事できる
自分で決断
時間場所に柔軟

10.公共性 ( )
大義のために働く
皆に公正である
社会に役立つ

12.影響力 (  )
他者を元気づける
支援する
親切心と気遣い

13.権威 (  )
出世コースに乗る
生産的である
権限を持つ

14.社会的評価 (  )
名声を得る
他者に先駆ける
皆に認められる

15.報酬 (  )

高収入を得る
豊かな生活を送る
高価な物を持つ

16.安全性 (  )
健康を維持する
経済的安定がある
定職を持つ

これらは、自分の価値観による人生の優先順位です。何が正しいとか間違っているということはありません。


テレワークで部下を育てる

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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