社員の気質は、採用と人事評価で決まる。後悔しない採用と会社選び
社員の気質は、採用と人事評価で決まる。後悔しない採用と会社選び
社員の気質は、採用と人事評価で決まる。後悔しない採用と会社選び
人事部との会話で、こんな話がでました。
「うちの若手社員は、なぜ、おとなしいのかな?」
「うちの社員は、真面目なんだけど発想が面白くないんだよな!」
「うちの社員は、なぜチャレンジしないのかな!」
確かに、自分の部署にいる社員を見てそう思います。管理職社員も若手に対して同意見です。組織目標として、改革だとか、チャレンジとかの言葉は並んでいいますが、社員の行動は変わりません。その時、こんな仮説を考えました。
1.若手社員がおとなしいのは、そんな気質の学生を採用したから。
2.社員がチェレンジしないのは、チャレンジしない、つまり失敗しない人が出世するのを見ているから。
人事部が、他人ごとのように、社員気質を嘆いていることに、
「覇気のない若手社員を作った責任は、採用と人事評価をしているお前らにもある!」
と怒鳴ったことを思えています。この仮説が、正しいか確かめようと、採用記録を調べました。
「学生時代、体育会で活躍」「何事も継続する粘り強い性格」「真面目で学業成績優秀」「人付き合い良く、コミュニケーション能力あり」などの面接官評価が、シートに記載されていました。就職後、本人を知ってしまってから、これを読むと、反論のことば出てきます。
「体育会にいても、明るく元気とは言えない」「粘り強いのではなく、工夫なく同じことを続けただけ」「人付き合いが良いのではなく、他人に迎合するだけ。喧嘩してでも自分の主張を通す気概がない」と読み替えることができます。表に採用面接での高評価内容と反論を書いてみました。
もう一つ気付いたのは、採用担当者です。採用面接は、人事と各部署の採用担当が一緒に行います。ここ数年の新卒採用者の面接担当者を見て納得しました。真面目だけどおとなしい子は、Aさんが面接し採用した者ばかりです。Aさんは、真面目ですが、決しておとなしい訳でありません。むしろ自己主張がしっかりできる人です。これが、裏目に出ていたようです。Aさんお好みの人物を強く推して採用されていました。この事を機会に、面接を含む採用活動に参加するようにしました。会社の幹部になっても10年ほど続け、いろいろな採用の課題に気付くことになった次第です。会社の将来を背負う人材の採用です。役員も積極的に採用活動に参加すべきでしょう。採用に関し、服部泰宏著「採用学」(新潮新書)に、日本の面接中心の採用課題が詳しく書かれています。
減点方式の人事評価が、覇気のない社員の気質をつくる?
もう一つの仮説、「チャレンジする人がいないのは、チャレンジしない、つまり失敗しない人が出世するから」は、直接検証ができません。「当社は、人事評価は減点方式です。昇格も減点方式です。」と、宣言している会社は、ありません、しかし、人事評価に減点方式をとっているところが多いのが実情です。そんな会社の社員は、失敗しないことで、課長や部長へと出世行く人を見ています。社員は、いつの間にか、その会社で出世する人の構想や発想パターンに、合わせていくものです。イノベーションを起こしている元気な会社の社員を見ると、この仮説まんざら外れているようには、思えません。
このブログのテーマである生産性向上に変革、チャレンジは、欠かせない要素です。失敗してもチャレンジする人を評価する社内風土を持ちたいものです。人事評価の課題については、書き足りないことだらけです。今後、本ブログで記事にしていきます。
まとめ:課題だらけの採用と人事評価
もし、あなたが人材を採用、評価する立場なら採用面接や人事評価の課題を認識しておくべきです。就職や転職を考えている方なら、会社選び、面接のヒントになります。おとなしくて真面目な人が多い会社が悪い訳ではありません。会社が、そんな人を必要とし、就職しようとしている人が納得していれば、互いにハッピーなことです。
参考記事:日本企業の新卒採用者数の非合理的な決め方の実態と問題