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企業規模が大きくなると労働生産性が上がるのか(日本の生産性6)

2021/10/19
 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

企業規模が大きくなると労働生産性が上がるのか

 

企業規模が大きくなると労働生産性が上がるのか

経産省中小企業庁が発行する中小企業報告書(2018年版)には、企業規模と生産性の関係が詳しく記載されています。報告書によれば、業種によらず企業規模が大きくなると生産性が高いと結論づけています。では、なぜ企業規模が大きいと生産性が高いのでしょうか。

街の魚屋とスーパーマーケット、町工場と自動車工場を想像すれば、規模が大きい程、生産性が高そうな気がします。しかし、現実には大きな会社でも規模の割には、仕事が少なく生産性が悪い会社もあります。要は、需要に対する生産規模が、適切であることが重要です。以下、需要からみた生産規模を示します。

需要が十分にある場合は、規模が大きい程生産性が高い

市場規模が大きいか、競合が少ない場合、十分な仕事量が得られます。(需要が十分にある)

企業規模が大きければ、設備の大型化、自動化、分業化(専門化)ができ、「能率」が、高くなります。また、仕事量の変動や偏りに対しても、企業規模が大きいほど対応しやすく「効率」が高く維持できます。(能率と効率については、本ブログ「日本の生産性3」を参照https://kaikaku-komiya.com/productivity003-effiency/
この先は、経済学の話になりますが、企業が巨大化すれば、集客力、価格の支配力が高まり、益々生産性が高くなっていくことは、世界の巨大企業をみればわかります。

需要が不十分な場合は、適正規模が良い

市場が小さい場合や競合が多い場合、不十分な仕事量となります。(需要が不十分である)

この場合、生産性は、その要素である「効率」と「能率」のうち、「効率」が支配的になります。大企業がいくら大型設備を持ちシステム化や分業化が進んでいても仕事がなければ、その威力を発揮できません。能率を上げるより、効率を高めることが重要になります。大企業といえども経営危機に陥るのは、大抵需要の取り込みができなかった場合です。「かつての名門大企業が、経営危機」とニュースが流れるときの「かつて」とは、需要が十分あった時期です。その後様々な理由で、企業規模に見合う需要を取り込めなかった結果が、経営危機です。

日本では、この30年多くの業種において、この状況が続いています。需要が不足する環境で、生き残るには、経営力が必要です。需要を拡大するイノベーションや商品開発、他社から需要を奪い取る営業、企業の統廃合などを進める経営力が、企業の大小にかかわらず求められています。


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まとめ:大企業は、「能率」で優位、「効率」は別。

需要が十分にあるとの条件では、企業規模が大きいことは、生産性を高めることにつながります。しかし、市場が成熟して需要が飽和している状況や競合が多い状況では、企業規模に関わらず生産性を高く維持することは、困難です。基本的には、生産性は、大企業の方が「能率」面で常に優位にあります。しかし、「効率」の方は、中小企業だろうが、大企業だろうが、高いレベルを維持することが難しくなります。場合によっては、多くの人を抱え、大きな設備を持つ大企業の方が、不利になることもあり得ます。

 

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