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あなたは、ひそかに「老害」と言われているかも?「老害」の特徴と対策

 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

あなたは、ひそかに「老害」と言われているかも?「老害」の特徴と対策

 

「老害」と感じるかどうかは、相手の受け取り方次第

「高圧的に仕事を命ずる上司」
「自虐的なダジャレを連発する先輩」
「何かといえば『何を考えているのかわかない』と言う年長者」
そんな人が、職場にいませんか。もしかしたら若手から「老害」と密かに言われているかも知れません。
「老害」という言葉は、主に職場の年長者が、経験や立場を盾にとって周囲に悪影響を及ぼす行動や態度を指す際に使われます。その特徴は、以下のようなことです。
1)当事者に悪気はなく、むしろ良いことをしていると思っている。
2)周囲の若手は、不快を感じストレスになっている。
3)「老害」に基準があるわけでなく、相手との関係性で「老害」と感じる。
「老害」とは、何歳以上の人というより、年齢差による価値観の違いなどで、その言動が周囲にストレスを与えることです。60歳以上でなくても、40代50代いや30代でも、相手がそう感じれば「老害」となりうるということです。「老害」であるかどうかは、パワハラやセクハラと同様に「相手の受け取り方」で決まります。
若手が、年長者に対して「老害」と感じる原因は、「距離感の誤り」にあると、心理カウンセラーの五百田達成(いおた たつなり)氏は、その著書で述べています。相手が年下だからと無遠慮に話をしたり、プライベートに踏み込んだりといった時は、距離感として近過ぎます。遠慮して距離を取り過ぎると、意思疎通ができず行き違いと誤解が生まれます。適切な距離を保つことが会話において大切です。
適切な距離を保てず「老害」と若手が感じる例を3つご紹介します。
1)上から目線での発言をする
2)「昔は良かった」風の発言をする
3)若手と適切な距離がとれない
これらは、日常的に起きていることです。ただし、会話の中で素早く修正が行われ、摩擦を回避しています。しかし、年長者が気付かず続けていると、「老害」といった陰口のとどまらず退職といったことまで起きてしまうかも知れません。
この記事では、上司や年長者が若手と会話して、「老害」と言われない会話について考えます。

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部下 後輩 年下との話し方 ( 五百田達成の話し方シリーズ )

上から目線での発言をする

若手の社員が、上司や先輩に対して、最も「老害」と感じるのは、上から目線での発言です。自分の実績や成功体験を過度にひけらかし、頭ごなしに下の世代を否定すれば、周囲から煙たがられてしまいます。
例えば、部下へ
「私の言っていることの意味分かる?」
といった発言は最悪です。上司に悪気はなく単に確認のための質問であっても、相手からすれば理解力自体を疑われているように感じ、プライドを気付けられます。
また、褒める場合でも
「いい資料ができたな。欲をいえば、もう少し見栄えが良いグラフにしても良かったかも」
と言った具合に釘をさすような褒め方は、褒められた気がしません。余計なことを言わずに、良ければ手放しで褒めることが大切です。褒めていながら、一言加えると、相手は「上から目線の評価を受けた」と受け止めるだけです。
また、仕事を依頼するのに、
「これは、君のためにもなること」
と一言付けると相手は、「余計なお世話」と感じます。
相手が、「老害」と感じないために大切なことは、出来るだけ目線を同じにして会話すること。「肩書」は、ビジネス上の配役です。「年功序列」は。便宜上のルールと心得ることです。

「昔は良かった」風の発言をする

ベテラン社員から、
「この位の残業、当たり前だった」
「若手は、もっと積極的だったのに」
といった「昔は良かった」風の発言が出る上司・先輩に対して、若手社員は、「老害」と感じます。「昔は良かった」というのは、年長者の典型的発言であり、たとえ論理的に正しくても、「昔は・・・」というフレーズには偏見があり「老害」と即断されます。
年長者は、若手の考え方や行動が、時代と共に変化し合理性があることが分かっていても、本心では「納得していない」ために、つい出てしまうのが「昔は良かった」という言葉です。同世代間の会話において、若手を愚痴ったりする言葉としては、いいのでしょうが、異なる世代に対して「昔は良かった」風な言葉は厳禁です。
また、若手が何かを改善しようと提案しても、過去の成功体験に固執し、今でも同様に役立つと信じて疑わない「現状維持バイアス」が強く働くのも「老害」です。
また、下の世代に
「何を考えているかわからない」
といった違和感を覚えるのも「老害」です。若手の言動の内容や理由を深く考えずに自分が理解できないと、
「世代の違い」
ということにして分かったような気になっているのではないでしょうか。

若手と適切な距離感が取れない

年長者が若手と会話するとき、距離感として近過ぎたりと遠過ぎたりと適切な距離感を保てないと「老害」に発展します。
会話における「距離感」とは、話し手と聞き手の間で感じられる心理的・感情的な距離を指します。この距離感は、言葉遣いや話題、態度、相手との関係性など、様々な要因によって影響を受けます。適切な距離感を保つことで、相手が安心して話せる雰囲気ができないと若手から見れば「老害エリア」ということになります。
例えば、会話の話題として家族、趣味などは、距離感が近いものです。特に容姿、服装に関する話題は、セクハラやパワハラのリスクが高過ぎます。また、言葉遣いとして、
「元気?」「調子はどう?」
といったカジュアルな言葉は、距離感を近くします。
一方、天気や社会的なニュースなどの話題は、遠い距離感となります。
「お忙しいですか?」「お変わりありませんか?」
といった言葉遣いは、その代表です。
職場において上司が、
「あの仕事は、どうなった?」
と距離を詰めることもあれば、
「あの仕事、進んでいますか?」
と距離を取ることもでき、ケースバイケースで使い分けて会話することが重要です。一般に敬語や丁寧語は、近過ぎた距離をあける効果があります。
ただし、若手に遠慮して全て受け身になっていると「放置された」との印象を与え、長く続けば会社を辞めることにもなりかねません。やめた社員が、
「もっと成長したいので転職します」
などと言うときは、上司や先輩との距離感が遠すぎている例が多いようです。
年長者は、若手の社員に対して、適切な距離感を保てる言葉、話題を選択することが大切です。

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まとめ

「老害」は、主に年長者が、経験や立場を盾にとって周囲に悪影響を及ぼす行動や態度を指す際の言葉。これは、会話する際、適切な距離感が取れないために起きます。
上から目線で近づき過ぎた注意、「昔は良かった」とばかり遠すぎる距離感などが、若手からみれば「老害」の元凶です。
適切な距離感を保てる話題、言葉遣い、相手との関係性を心がけることが、コミュニケーションの上では大切であり、「老害」と言われない秘訣です。

参考記事:部下が事故やトラブルを起こした時、リーダーはどう「叱る」

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