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「売れる販売員」が持っている高い「接客力」の3つの特徴

 
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

「売れる販売員」が持っている高い「接客力」の3つの特徴

 

「売れる販売員」の持っている3つの特徴

「保険販売で地域No.1
「衣料品チェーン店で、常に全国トップ5以内」
そんな、「売れる販売員」と話をしたことがあります。本人達は、
「良いお客様に巡り合っただけ」
と言われますが、何年のそのポジションを維持しているのには、理由があります。それは、お客様の「信頼」に基づく接客力の高さです。優れた販売員は、初めて接するお客様であっても「安心感」を与え、そして信頼を得ることが上手です。
商品が売れるためには、機能、価格、品質、納期といったことが、他の商品より優れていることが必要です。ところが、同じ会社、つまり機能、価格、品質、納期が全く同じなのに、販売する人によって、売上に大きな差が生まれます。これは、「接客力」の差が大きな要因です。特に、保険や衣料品といったものは、販売する人の接客力によって、売上に差が出易い商品です。
売れない販売員は、
「売れる商品がない」「経済情勢が悪い」
などと、他人のせいにするか、反対に
「もともと私には、販売の才能がない」
と極端に自分のせいにしてしまう人もいます。しかし、私の知る限り、優れた販売員は売れないときでも、お客様との繋がりを維持し、売るための工夫と努力をしています。
販売員として必要なものとして、よく商品知識とコミュニケーション力が強調されます。お客様からの信頼を得るための「接客力」は、それらを総合したものです。
接客力の高い「売れる販売員」には、以下のような共通したいくつかの特徴があります。
1)お客様の考えていることが代弁できる
2)商品の違いを説明できる
3)お客様の不安に答えられる
この他にも、商品知識やお客様に不快感を与えない服装や振舞が求められるのは当然です。
この記事では、抜きに出た「売れる販売員」の特徴について紹介します。

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販売の一流、二流、三流

お客様の考えていることが代弁できる

お店に直接来店したり、通販サイトにアクセスしたりするお客様で、その場で購入を決める人の割合は、そんなに多くありません。来店して、気に入ったら買おうかというお客様が多数派です。
しかし、どんなお客様であれ、何かしらの目的があるから来店したり、通販サイトにアクセスしたりしているのです。来店する方は、商品や店、あるいは来店している他の客に興味があるのです。
そんなお客様を相手に、しっかり実績を上げる販売員がいます。彼ら(彼女ら)を見ていると、会話の中から、お客様の考えていること、気持ちを引き出していることが分かります。
例えば、服を見ていたお客様に
「この服なら、普段着でも、ちょっとしたお出かけでも着られますよ」
と声を掛けたり、
「この品、お安いと思いませんか?」
などと質問したりして、品物に対する興味や目的、価格に対する感想を引き出そうとします。
そこから、お客様の気持ちのヒントでもつかめたら、お勧めする商品を選ぶことができます。
私の友人が、ある全国チェーンのゴルフショップに行ったときの話です。店でクラブを眺めていると、
「シャフトを変えただけで、距離も方向性も各段に上がりますよ」
と販売員に声を掛けられたそうです。それほど、買う気はなかったのですが、
「どうもスライス(右に曲がる球)が止まらない。距離がでない」
という悩みがあり、クラブを買い替えようかどうかと迷っていたのとのこと。それでも、
「クラブより、振り方(フォーム)が悪いし、練習もしてないので、クラブを変えても同じだろう」
という気持ちがあったといいます。販売員は、
「お客様の体を拝見すると、250ヤード飛ばないとしたら、クラブが合っていないのと言えます。体やフォームに道具を合わせるのは、今のプロ選手なら皆やっていますよ」
こう販売員は、気持ちを見透かしたかのように言ったそうです。
「道具を変えただけで、本当にボールが真っすぐに良く飛ぶようになるのか?」
「プロのような上手な人は、道具に頼らないのでは?」
といった本音をぶつけてみると、
「皆さん、そう思われていますが、今は道具がいろいろカバーしてくれます」
こんな会話をしているうちに、見るだけのつもりだった友人はクラブを1本買ってしまったとのことです。店を出るとき、壁にこの人の写真が貼ってあり、この店のNo.1アドバイザー兼販売スタッフとして紹介されていたとのこと。その後の友人のゴルフ成績や変わったかどうかは知りませんが、この話を聞いて販売員としての接客力には感心しました。

商品の違いを説明できる

何種類かの商品を前にして、その違いを説明できるかどうかは重要です。特に高級品を販売するような店では、その商品が、価格の安い品とどこが異なるかを説明できないと売れません。
言い替えると、「通常品とは、どんなものであるか」が説明できなければ、高級品の良さを伝えることができません。
高額な商品について、「材料の違い」「作り方の違い」「その手間の多さ」「希少性」などを通常品と比べて説明すると、お客様には価格に合った価値を伝えることができます。
商品の違いを今お勧めする商品だけでなく、お客様がこれまで使っていた製品との違いも含めて説明できると説得力が増します。

 

お客様の不安に答えられる

お客様が、購入をためらうのには、様々な理由があります。
例えば、服を買うときためらっているお客様には、
「自分に似合った服か」「着ていこうとしている場所にふさわしいか」「値段は適正か」等々の疑問があります。その結果、
「自分が、ここで『買う』という判断をすることが正しいかどうか?」
という不安となっています。
販売員が、いくら一方的に商品の良さ、割安さを強調しても、この不安は解消しません。益々お客様は、販売員が「売るためのトーク」をしているよう感じます。
必要なのは、お客様が何に不安を感じているかに気付き、安心を得られる言葉を掛け、信頼を得ることが大切です。いくつかの不安を解消する方法をご紹介します。
1)商品の欠点も説明する
「ちょっとお高いとお感じになりますか?」
「汚れ易いとお思いになりますか?」
そんな、お客様の抱く商品の欠点からくる不安に対して、避けることなく、その理由や使用上に注意点を説明することが大切です。お客様にとって、「商品の欠点を隠している」ということが、最も大きな不安材料になります。

2)お客様が商品を使う姿をイメージさせる
「この服を着て、パリの街を歩かれても様になっていますよ」
そんなお客様に商品を使った時のイメージを抱いていただくことができたら、優れた販売員の証です。
かつてジャパネットタカタの高田社長は、
「このビデオで、お子様の運動会の記録を撮ってあげてください!」

と訴えて、沢山のビデオカメラを売りました。お客様に、商品を使う姿をイメージさせることが、とてもうまかった例です。買うことの不安より、買ったあとのイメージが勝ったということでしょうか。

3)第3者の言葉を使う
服を買うときなど、いくら
「お客様に似合っていますよ」
と言われても、販売員のトークとして、あまり信用しません。ところが、
「この服を着てパーティにお出かけになったら、きっとお友達に褒められますよ」
といった第3者の言葉には威力があります。
ある衣料品の販売員が、買うかどうか迷っている客に
「先日、これを買っていかれたお客様が、友人から褒められて『どこで買ったか教えて』と言われたそうです。」
という話をしました。それで、迷いが消えて買ってしまったということです。(うちの女房の話で恐縮ですが)

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まとめ

接客力の高い「売れる販売員」には、以下のような共通した特徴があります。
1)お客様の考えていることが代弁できる
2)商品の違いを説明できる
3)お客様の不安に答えられる
これらから得られるお客様かの信頼が、「売る力」となります。

参考記事:新商品を買っていただくための「顧客に寄り添う」ポイントとは

「探す」「おすすめ」「選ぶ」という3つのサービスを加えて売上増を狙え!

 

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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