WBCでの大谷翔平の言葉に含まれていた「元気を出す」ためのポイント
WBCでの大谷翔平の言葉に含まれていた「元気を出す」ためのポイント
励ましの言葉をかける時のポイント
失敗して落ち込んでいるとき、
「元気を出して」
と親や友人から言われたことがありませんか。あるいは、社会人になって上司や同僚から同様な言葉を掛けられたり、掛けたりする機会があるのではないでしょうか。
ところが、「元気を出して」という言葉が、まるで挨拶のようになっていて、心に響かなくなっていることがあります。
「元気を出して」とか、「ドンマイ」とかいった言葉が、挨拶言葉化して心に響かないのは、「元気を出す」とは何をすることか、声を掛ける人も、声を掛けられる人も分かってないからです。
「元気を出すためにお勧めのこと」として様々な方法が、ネット記事などにあります。様々な行動が、お勧めとして記載されていますが、要は気分転換のための行動です。
「元気を出す」ためには、ある行動をして、その結果気分転換できて、「元気が出る」のです。
「元気を出して」など励ましの言葉をかける時のポイントがあります。
1)「元気を出す」とは、「気持ちを変えること」だと理解すること。
2)声を掛けるとき「思いやり」の気持ちを持っていること。
これらのポイントを押さえることで、相手の心に響く励ましになります。
「元気を出す」とは、「気持ちを変えること」
体調が悪い、失敗したときなど「元気がでない」と口にしますが、元気は自然に出てくるものではなく、「自分から出すもの」です。元気を出したければ、休養を取る、散歩する、酒を飲む、好きなことをするといった行動をすることです。行動をすることで、気持ちが切り替わって元気が出るのです。
この気持ちの切り替えを促して元気を出させたエピソードをご紹介します。
2023年3月21日(日本時間22日)野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝戦が、米マイアミのローンデポ・パークで日本と米国の間で行われました。日本は試合前の円陣で大谷翔平選手が声出しを今大会初めて務めました。
ロッカールームに集まった日本選手を前にして大谷の第一声は
「僕から一個だけ。憧れるのをやめましょう」
でした。続けて、
「ファーストにゴールドシュミットがいたり、センターを見ればマイク・トラウトがいるし、外野にムーキー・ベッツがいたり、野球をやっていたら誰しも聞いたことがあるような選手たちがいると思う。憧れてしまっては超えられないので、僕らは今日超えるために、トップになるために来たので。今日一日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけ考えていきましょう」
そう言うと、決意を込めた表情で
「さあ、行こう!」
と鼓舞しました。ロッカールーム全体に拍手が響き、最高のムードが生まれました。(TV朝日:「緊急特報!侍ジャパンWBC世界一の熱狂!」から)
大谷選手は、チームメートに「元気づけ」をしたのですが、元気を出すためのポイントをついています。それは、「気持ちを変えること」です。「大リーグの選手に憧れるのをやめる」という気持ちの切り替えを促したのです。
声を掛けるとき「思いやり」の気持ちを持っている
人を元気づけるというのは、「相手の役に立てたら」という気持ちがなければ、「こんにちは」みたいな挨拶言葉になってしまいます。だからといって、「思いやり」が、相手の機嫌を取ることに終始してはいけません。機嫌ばかり取ろうとすると、相手はワガママになります。(小さな子供と接すれば分かります。)
「元気づける」とは、相手の気持ちになって、何をするかを「気付かせる」ことです。元気を出すことは、気分を変えること。気分を変えるには、「こんなことをしたら?」ということです。
竹内まりや作詞作曲の歌で、「元気を出して」というのがあります。1984年に薬師丸ひろ子が歌い、その後竹内まりや自身が歌っています。今でもTVのCMで流れています。その歌詞に、「元気を出す」ポイントが出てきます。
「元気を出して」 竹内まりや 作詞作曲
涙など見せない強気なあなたを
そんなに悲しませた人は誰なの?
・・・・
少しやせたそのからだに
似合う服を探して
街へ飛び出せばほら
みんな振り返る
チャンスは何度でも
訪れてくれるはず
彼だけが男じゃないことに気付いて
・・・・・
人生はあなたが思うほど悪くない
早く元気出して
あの笑顔を見せて
・・・
どうですか?「元気を出す」ために、街に飛び出し、自分に似合う服を買って、気持ちを変えなさいと言っています。「何かの行動をして、気持ちを切り替えろ」というパターンが、励ましのポイントです。
まとめ
「元気を出す」ためには、ある行動をして、その結果気分転換できて、元気が出ます。
「元気を出して」など励ましの言葉をかける時のポイントがあります。
1)「元気を出す」とは、「気持ちを変えること」だと理解すること。
2)声を掛けるとき「思いやり」の気持ちを持っていること。
これらのポイントを押さえることで、相手の心に響く励ましになります。