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誘惑に負けそうになったとき等に役立つ「イフゼンプランニング」

 
イフゼンプランニングを実践する人のイラスト
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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。

誘惑に負けそうになったとき等に役立つ「イフゼンプランニング」

 

「誘惑」「考え過ぎ」「悪い習慣」に効果のある「イフゼンプランニング」

「ちょっとのつもりで、スマホを見ていたらあっという間に時間が経ってしまう」
「ダイエットしようと決めたのに、コンビニで弁当と一緒にお菓子を買っていた」
日常生活や仕事、私たちの周囲は「誘惑」で溢れています。こんな誘惑から逃れる秘策があります。それが、イフゼンプランニング(if-then Planningです。
イフゼンプランニングとは、
「もし(if)○○になったら、その時は(then)△△する」
と決めておくことです。例えば、
「ダイエット中にお菓子が食べたくなったら、その場でスクワットを10回する」
といった具合です。
イフゼンプランニングには、いくつかのメリットがあります。
1)「誘惑」から逃れる
2)「考え過ぎ」を防ぐ
3)「良い習慣」を身に着ける
等々です。「誘惑」「迷い」「緊張」などの場面に遭遇した時、ちょっとした動作などをすることで、これらから逃れることが出来ます。イフゼンプランニングを知らなくとも
「緊張した場面で、大きく息を吸う」
など、多くの人が自然にやっていることでもあります。これを意識してやることで、より大きな効果が期待できます。

 

「誘惑」から逃れるためのイフゼンプランニング

1990年代に、ニューヨーク大学の心理学者、ピーター・ゴルヴィツァーは、様々な誘惑に勝つためには、イフゼンプランニングが有効であると提唱しています。
例えば、
「仕事中スマホをみたくなったら、その場で『むすんで、開いて』を10回する」
「お菓子が食べたくなったら、その場でスクワットを10回」
といったことです。
この時、ちょっとしたコツがあります。それは、
「もし○○になったら、その時は△△する」
「△△」は、体を動かす行動にすることです。例えば、「やる気が出ない」時は、まず何か体を動かすことをすると決めておくことです。脳科学者の池谷裕二博士によれば、脳科学的にみて
「やる気が出たから体が動く」のではなく、「体を動かすからやる気が出る」と言います。この話、過去の自分を振り返ってみると十分説得力があるように思えます。
「△△する」は、動作でなくても「声を出すこと」も効果があります。声を出しながら、何かをするとパフォーマンスが上がることが、知られています。
例えば、瞬発系のスポーツ選手は、動作の中で声を出しています。陸上の投てき種目(やり投げ、ハンマー投げ等)、野球の投手やテニス選手達です。また、「よいしょ」と声を出して、立ち上がるなど、日常生活でも「掛け声」で動作が向上することが示されています。(出典:「かけ声が立ち上がり動作に及ぼす影響」

 

「考え過ぎ」「緊張」を防ぐイフゼンプランニング

イフゼンプランニングには、「考え過ぎ」「緊張」を防ぐも効果があります。
ドイツのコンスタンツ大学のアヒトジガーらの107人のテニス選手に対する実験では、
1)試合前「試合に勝つために1球を大事にプレーする」と目標を紙に書く
2)試合前「試合中ネガティブな気持ちになったら、○○する」と決めておく
3)何もしない
という3グループに分けてプレーをさせ、本人、チームメイト、トレーナーがパフォーマンスを評価したところ、イフゼンプランニングをしたグループが断トツに高い結果が出たとの報告があります。(堀田秀吾著「科学的に自分を変える39の方法」より)
あれこれ「考え過ぎ」は、「ネガティブな気持ち」「緊張」などを引き起こし、試合に実力が出せない状況に陥り易いものです。そんな、「ネガティブな気持ち」「緊張」を感じたら、オートマチックに「声を出す」「その場で足踏みする」などの動作が、その状態から抜け出すきっかけなります。また、一度その動作でいいプレーができると、「次も大丈夫」という自信になります。「考え過ぎ」の状態に陥らないために、「ネガティブな気持ち」「緊張」を感じたら、自分の脱出方法を決めておくとパフォーマンスを下げるリスクを避けることに繋がります。


科学的に自分を変える39の方法

 

「良い習慣」を身に着ける

イフゼンプランニングの「もし○○になったら、その時は△△する」「○○」は、自分の持っている悪しき習慣の場合が多いものです。
「弱気に襲われたら、△△する」
「お菓子を食べたくなったら、△△する」
といった場合、その人は「弱気になり易い」「お菓子をつい食べる」という習慣を持っています。イフゼンプランニングは、「○○という悪しき習慣を△△することで、良い習慣」に変えることになります。
「△△」をスクワット、腹筋運動、ジャンプと筋トレにして、運動習慣を身に着けた人がいます。ある受験生は、
「眠たくなったり、やる気が出なくなったりした時は、声を出して英単語カードを3つ読み上げる」
と自分でルールを決めていました。これは、勉強を続ける習慣のきっかけとして定着していたようです。

 

まとめ

イフゼンプランニング(if-then Planning)とは、
「もし(if)○○になったら、その時は(then)△△する」
と決めておくことです。イフゼンプランニングには、いくつかのメリットがあります。
1)「誘惑」から逃れる
2)「考え過ぎ」を防ぐ
3)「良い習慣」を身に着ける
等々です。「誘惑」「迷い」「緊張」などの場面に遭遇した時、ちょっとした動作などをすることで、これらから逃れたり、「良い習慣」を身に着けたりすることが出来ます。

参考記事:挑戦と継続の支えになる「根拠のない自信」のメリットとデメリッ

悩ましいトレードオフの関係を「AND思考」で考えて解決する

 

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長年、大手鉄鋼会社及び関連企業、米国鉄鋼会社に勤務。仕事のテーマは、一貫して生産性の向上。生産部門、開発部門、管理部門、経営部門において活動。何事につけても「改革しよう」が、口癖。日本経営士会会員。 趣味:市民レベルのレガッタ、ゴルフ。
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