業務効率化を進めるには、仕事を「仕組み」に乗せること
業務効率化を進めるには、仕事を「仕組み」に乗せること
業務効率化は、仕事を「仕組み」に乗せること
「商品の売り込み」
「会議の段取りと進め方」
「社内のOJT(オンザジョブトレーニング)」
これらの仕事は、やり方を決めにくい業務です。これらの業務は、人によりやり方が異なり、その業務効率も様々です。先輩のやり方を引き継いだ「慣習」で、仕事をしていませんか。なんとなくやっている慣習を明確に「仕組み」化することで、業務効率化ができます。
仕事には、モノを作る、お客様と直接に接して付加価値を得る「直接業務」とそうでない「間接業務」とがあります。いずれの業務においても、仕事の「仕組み」が明確なものと、そうでないものがあります。
業務効率化を図るには、仕事を良い「仕組み」に載せて進めることです。「仕組み」がないところは作る、悪い「仕組み」(=悪い「慣習」)で仕事をしている職場は、良い「仕組み」を作ることが大切です。
業務効率化は、「慣性の法則」から逃れること
業務効率化するには、慣習から逃れなければなりません。人は、やり方を変えることを嫌います。「続けてきたやり方は、正しい」という思考のバイアスがかかっています。皆が「これは非効率だと思うこと」さえ、慣習として続けているものです。止まった大きな球を動かすのは容易ではありません。反対に動き出した球は、止められません。物理の「慣性の法則」そのものです。
2度と使うことのない伝票や会議の配布資料のファイリング、やたら多いCCメール、説明だけで結論のない会議等々、慣習としてやっていませんか。ハンコ文化も、慣習です。
「慣習は、過去から続く職場(社会)の『仕組み』」と認識することです。業務効率化には、良い「仕組み」を作ることが効果的です。一旦良い「仕組み」を作り出せば、その後は、「慣性の法則」に従い、効率的な仕事慣習が続きます。
業務効率化のための良い「仕組み」には、以下の3つのポイントがあります。
① 個人のスキルに頼らないこと
② 個人の「やる気」に頼らないこと
③ 個人の記憶力の頼らないこと
(出典:泉正人著「自分とチームの生産性を最大化する最新『仕組み』仕事術」をアレンジ)
この3つのポイントからみた「良い仕組み」は、必ず業務効率化に繋がります。
個人のスキルに頼らない
担当者によって仕事の質にバラツキがある。仕事の速い人、遅い人がいる。これは、仕事が個人のスキルに頼っているためです。
マニュアルが無い仕事は、これを作成する。マニュアルには、仕事の「できる人」のノウハウを取り込む。そして、マニュアルを全員に教育をすることで、チーム内のスキル差が、少なくなります。
個人の「やる気」に頼らない
仕事の効率は、個人の「やる気」で変わり易いものです。特に、企画など「考える」仕事の効率は、「やる気」に引きずられます。「やる気」は、本人の体調や家族の状況も影響します。
上司が発破をかけ続けても長続きしません。
「やる気」が出なくても、仕事が進む方法、仕事をする時間帯を「仕組み」として作ることです。朝一番は、「やる気」が出なくてもできる、手を動かす、体を動かすような仕事することを習慣としている人もいます。
もちろん、「やる気」が継続する給料や職場環境、福利厚生も「仕組み」の一つです。
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個人の記憶に頼らない
マニュアルがない、マニュアルを見ないで、ミスをすることは、業務効率化の大きな妨げです。ミスは、個人の過去の記憶で仕事をした結果です。似たような例では、仕様書や指示書の内容を見落とすなどの例があります。個人的には、スケジュール忘れもあります。
これらの対策に良くチェックシートが使われます。チェックシートは、効果がありますが、作り方や使い方によっては、業務効率を下げてしまうので要注意です。
マニュアや仕様書、指示書の要点を伝える方法と、簡素化したチェックシートを「仕組み」にすることです。最近、製造現場では、タブレットに指示書を出し、作業完了の確認もタブレット上でする職場があります。個人では、スマホのアプリ機能を使うこともできます。
まとめ:業務効率化を仕事の「仕組み」化で実現する
業務効率化には、良い「仕組み」を作ることが効果的です。一旦良い「仕組み」を作り出せば、循環が生れます。業務効率化のための良い「仕組み」とは、1)個人のスキルに頼らない 2)個人の「やる気」に頼らない 3)個人の記憶力の頼らない仕事の仕方です。非定常業務を定常化し、仕事を「仕組み」化することで、業務効率化が図れます。
参考記事:個人の労働生産性とは?「できる人」とは?